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低用量ピルを飲んでいても妊娠する可能性があるって本当?妊娠確率や避妊失敗理由について解説

監修医師 阿部 一也
更新日:2024年05月24日

更新日:2024年05月24日

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「低容量ピルを飲んでても妊娠するの?」
「ピルを飲んでいるのに避妊を失敗する理由は?」

服用していると妊娠確率が下がる低容量ピルは、コンドームなどの避妊具と比べても妊娠確率を下げる効果が期待できます。しかし、飲み忘れが多かったり飲むタイミングを間違っていたりすると、避妊に失敗してしまうこともあるのです。

そこで今回は、低容量ピルを飲んでいても妊娠する確率や避妊を失敗してしまう理由について解説していきます。飲み忘れてしまった時の対処法もお伝えしますので、気になる方は最後までお読みください。

低用量ピルを飲んでいても妊娠する可能性はあるの?

低用量ピルの服用中に妊娠する確率は、約0.3%(※1)

日本国内で4515名の女性を対象に行われた臨床試験によると、低用量ピルを服用中に妊娠する確率は0.3%(※1)と報告されています。

 

一方で飲み忘れなどを含めた場合、妊娠確率は9%まで高まります。以下で、低用量ピルを毎日服用した場合と飲み忘れた場合の妊娠確率を確認していきましょう。

低用量ピルを毎日飲んでいる場合の妊娠確率

低用量ピルを毎日飲んでいる場合、妊娠する確率は約0.3%です。ただし、ピルを毎日服用していたとしても妊娠確率を0にすることはできません。

 

とはいえ、飲み忘れずに用法・容量を守って正しく服用すれば妊娠する確率は0.1%以下(1,000人が1年間飲み続けて1人が妊娠する)に抑え込めるでしょう。

低用量ピルを飲み忘れた場合の妊娠確率

一方で、1周期中(28日)にピルを飲み忘れてしまった場合、妊娠確率は9%まで高まります。

ピルを服用していても妊娠した方の内、9名は飲み忘れが原因で妊娠したと判断されていますが、残りの4名は頻回な下痢や効果不十分が原因でした。

※参考「産科・婦人科 江川クリニック」(※1)参考:Contraceptive Technology,20 ed., Ardent Media, 2011 Table3-2

 

1周期中で飲み忘れた日が増えれば増えるほど妊娠の確率も増加するため、避妊効果を得たい方は正しい期間で服用するようにしましょう。

避妊効果はコンドームより高い

ピルは正しく服用していれば高い避妊効果が期待でき、避妊に成功する確率はコンドームよりも高いと言われています。

 

以下の表は、各避妊方法と利用開始1年間での妊娠確率です。

参考:「日本産婦人科学会:低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン

 

※理想的な使用:選んだ避妊方法を正しく続けて使用しているにも関わらず妊娠してしまった場合

※※一般的な使用:選んだ避妊方法を使用しているにも関わらず妊娠してしまった場合(経口避妊薬については、のみ忘れを含めた場合の失敗率)

 

日本で一般的な避妊方法であるコンドームの装着では妊娠確率は2%だったのに対し、ピルの服用では妊娠確率を0.3%まで抑え込むことが可能です。

低用量ピルを飲んでいてもコンドームはしなくていい?

毎日ピルを飲んでいる方の中には「コンドームの装着は必要ない」と考える方もいるかもしれません。実際に低用量ピルを正しく服用していれば、妊娠確率を大幅に下げられるでしょう。

 

しかし、避妊効果をより高めたいと考えているのであればコンドームの併用をおすすめします。

妊娠確率を下げることができる

避妊の確率をより高めたい場合は、低用量ピルの服用だけでなくコンドームを併用することをおすすめします。

 

低用量ピルとコンドームの併用でどのくらい妊娠確率を下げられるかという正確なデータは示されていませんが、コンドームは他の避妊方法に比べて安価で手に入る点が魅力です。

出典:日本における予定外妊娠の医療経済的評価

 

コンドームは低用量ピルと比べても1/10以下の値段で購入でき、年間使用回数も各避妊方法の中で一番多いことがわかります。

よって低用量ピルとの併用が一番しやすく、避妊確率を下げる可能性が期待できるでしょう。

 

一方で、コンドームが破損していたり途中で外れてしまったりと、正しく装着できていない場合は避妊失敗率が18%まで上がってしまいます。

コンドームに穴が開いていないか、外れないよう正しく装着できているかなど、性行為前に確認するとよいでしょう。

性感染症を予防することができる

コンドームの併用は妊娠確率を下げるだけでなく、性感染症の予防効果も期待できます。

 

性感染症とは、クラミジア感染症やヘルペスウィルス、尖圭コンジローマ、梅毒、淋菌感染症およびHIVなど、性的接触を介して感染する可能性が高い感染症です。口や性器などの粘膜や皮膚から感染するため、性行為中はコンドームの使用で予防できることが知られています。

 

もし性感染症にかかってしまうとかゆみや痛みの症状が現れ、不妊の原因や感染症の種類によっては深刻な後遺症が残ってしまう可能性もあるのです。安全な性交渉を行うためにも、低用量ピルの服用と併せてパートナーにコンドームを使用してほしいことを伝えましょう。

 

もし不安に感じる症状が見られましたら、すぐに近くの産婦人科がある病院やクリニックに相談し、医師の診療を受けてください。

低用量ピルを飲んでいても妊娠する理由

低用量ピルを飲み忘れてしまった

低用量ピルを飲んでいても妊娠してしまう最大の理由が「ピルの飲み忘れ」です。1周期中(28日)にピルを2日以上飲み忘れてしまうと、0.3%の妊娠確率が9%まで高まってしまいます。

21錠タイプのピルは、21日分ピルを飲んで7日間休薬するタイプのピルで、偽薬を服用する期間であれば飲み忘れても問題ありません。

 

避妊のためにピルを服用している方は、服薬時間を決めて服用するなど忘れない工夫をして習慣化しましょう。また、飲み忘れてしまって心配な方は、すぐにアフターピルを服用すると高い避妊効果が得られます。

個人輸入の低用量ピルを服用していた

通販や個人輸入で海外からピルを購入できるようになっていますが、偽物が混ざっている可能性があり、避妊に失敗するケースもあります。

 

海外製のピルは日本製と比べて値段が安く、半額以下で購入できるものもあるため魅力的に映るかもしれません。しかし、有効成分が含まれていない偽物の薬の可能性があります。

 

妊娠してから偽物だと気づいても遅いため、安いからといって安易に個人輸入のピルに手を出さないようにしましょう。

低用量ピルの効果が出る前だった

低容量ピルを飲んでいたとしても、避妊効果が得られる前では妊娠する可能性があります。

 

低容量ピルは生理初日(開始から24時間以内)に服用するのが一般的です。生理初日から5日目までに飲み始め、最低7日間の服用が完了したタイミングで避妊効果が得られます。

 

よって、効果が得られる7日以前に無防備な性交渉があると妊娠する可能性があるため注意しましょう。

ホルモンバランスの変化があった

PMS(月経前症候群)などによってホルモンバランスが乱れている場合も注意が必要です。生理周期が不安定で、次の生理がどのタイミングで来るかわからない方には、低容量ピルの服用で生理周期の改善が見込めるでしょう。

 

ピルには女性ホルモンである、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)が含まれています。生理はこの2つのホルモンによってコントロールされており、ピルを飲むことでホルモンバランスの乱れが改善されて生理周期が整います。

 

しかし、低容量ピルの服用で生理が早まる可能性もあるため、服用するタイミングに注意しながら自身の体の変化も確認していきましょう。

他の薬との飲み合わせが悪かった

薬の中にはピルの避妊効果を弱めてしまうものがあります。

以下の薬は、ピルとの飲み合わせが悪い薬です。

 

・抗生物質(テトラサイクリン系・ペニシリン系)

・抗てんかん薬(バルビツール酸系・ヒダントイン系)

・精神刺激薬(モダフィニル)

・抗結核薬(リファンピシン、リファブチン)

・HIV治療薬(非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬、HIVプロテアーゼ阻害薬)

 

また、セントジョーンズワートが含まれたというサプリとの併用も控えるようにしましょう。

セントジョーンズワートは低用量ピルの代謝に関与する酵素に働きかけ、結果的に効果を減弱させる可能性があります。

 

いずれも、低用量ピルとの飲み合わせが悪く避妊効果を弱めてしまうため、併用は控えるようにしましょう。

下痢や嘔吐をしてしまった

低用量ピルを服用後、成分が身体に吸収される前に下痢や嘔吐をしてしまうと避妊効果が下がってしまいます。ピルの成分が吸収されるまでにはおおよそ3時間程度かかります。ピル内服後2時間以内に下痢(特に水様性)や嘔吐をしてしまった場合は、追加で1錠服用するとよいでしょう。

不安な場合はアフターピルの服用もおすすめ

低用量ピルを飲み忘れていたタイミングで避妊に失敗してしまった時、不安な場合はアフターピルの服用がおすすめです。

 

アフターピルとは緊急で使用できる避妊薬で、望まない性交渉や避妊に失敗してしまった場合に用いられます。

性行為後から72時間以内(種類によっては120時間以内)に服用すると避妊の効果が期待でき、低容量ピルの飲み忘れなどで避妊が失敗した可能性がある時に服用を検討するとよいでしょう。

 

特に、以下の状況で無防備な性交渉をした場合はアフターピルの服用をおすすめします。

 

・2日以上連続でピルを飲み忘れている場合

・休薬期間が7日を超える場合(飲み忘れが第1週の最初または第3週の最後)

 

2日以上連続でピルを飲み忘れている場合は避妊の効果が弱まっています。コンドームの使用や性交渉をなるべく避けるなどした方が安全ですが、もしこの間に避妊に失敗した場合はアフターピルを使用しましょう。

 

また、飲み忘れのタイミングが第1週の最初または第3週の最後の場合、休薬期間が7日を超えるため妊娠の確率が高くなっています。そのため、コンドームの使用をしつつ、この間も避妊に失敗した場合はアフターピルを使用しましょう。

まとめ

低容量ピルを正しく服用できていれば、妊娠する確率を約0.3%まで抑えることが可能です。

一般的に知られているコンドームと比べると、避妊率は1/10以下に下げることができます。

 

しかしピルを飲み忘れたり、飲むタイミングを間違ったりすると高い避妊効果が得られません。また、ピルだけでは性感染症にかかるリスクは避けられないため、コンドームとの併用がおすすめです。

 

望まない妊娠や性感染症のリスクを回避するためにも、自身では低用量ピルを正しく服用し、パートナーとはコンドームについて相談し、使用するよう心がけましょう。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、ピルのオンライン診療に対応しております。

ぜひご活用ください。

※受付時間:平日10:00~19:00

監修医コメント

医師
阿部 一也

低用量ピルの使用目的は様々と思います。その中で避妊目的で使用されている方もいらっしゃると思います。初めて使用する方の場合は「ちゃんと内服できるのか」「避妊効果は出るのか」「副作用は強く出ないか」など不安が尽きないと思います。内服時間は個人個人で様々であり、忘れないようにするための工夫もいくつかあると思います。スマホのアラームをかけておくなども選択肢の一つと思います。また低用量ピルを継続するためには、定期的な受診も重要です。オンライン診療での処方も選択肢の一つで良いですが、「避妊」のための低用量ピルを継続出来るかのチェックのために、6か月から1年に1回は強い副作用が出ていないか医療機関を実際に受診し、採血や超音波検査などを受けるようにしてください。

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監修医師 阿部 一也
板橋中央総合病院 医長 専門領域は、産婦人科 経歴として、東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業、現在は板橋中央総合病院勤務 保有免許・資格は日本産科婦人科学会専門医
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