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フケはなんで出てくるの?原因や治療方法について詳しく解説

監修医師 山下 真理子
更新日:2024年12月11日

更新日:2024年12月11日

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フケが出ることは、見た目や不快感だけではありません。頭皮への健康にも影響があります。フケの原因には、乾燥や皮脂の増加、頭皮の炎症などが関係しています。そのため、頭皮の正しいケアが大切です。この記事では、フケの原因や治療方法について詳しく解説します。

フケはなんで出てくるの?

フケは、頭皮の古い細胞が自然に剥がれ落ちることでできるものです。普段は特に問題にはならず、髪を洗うことで簡単に取り除けます。しかし、何らかの原因でフケの量が増えることがあります。これが続いた状態が、「フケ症」です。フケ症になると、頭皮に炎症が起きてかゆみや痛みが生じることがあります。皮脂の分泌が多い人はフケ症になりやすく、この状態は脂漏性皮膚炎の初期段階と見なされることがあります。

そもそもフケって何?

頭皮にできるフケは、肌の垢のようなもので、古い細胞が新しい細胞に押し出されて剥がれ落ちたものです。肌は約6週間ごとに新しく生まれ変わるサイクルがあり、これをターンオーバー(新陳代謝)と呼びます。このプロセスは頭皮にも起こります。通常のターンオーバーでできたフケは小さく、洗髪することで取り除けるためあまり目立ちません。

フケが出る原因

頭皮のフケは、皮脂と常在菌のバランスが崩れることで増えることがあります。頭皮は、体の中でも特に皮脂の分泌が多い部分です。皮脂や汗を栄養とするマラセチア菌という常在菌が存在します。

 

適度な皮脂は頭皮に潤いを与え、マラセチア菌は雑菌の侵入を防いでいます。しかし、皮脂やマラセチア菌のバランスが崩れると、頭皮の新陳代謝が乱れて角質が多く剥がれ落ち、これが「フケ症」と呼ばれる状態です。

 

フケのタイプや発生のしやすさは、年齢や性別、季節によっても変わります。たとえば、湿気の多い夏には脂っぽいフケが増え、乾燥した冬には乾燥したフケが多くなります。性別では、男女ともに10歳から14歳頃に皮脂の分泌が増え始め、男性は60歳代まで、女性は30歳代まで皮脂の分泌が多く、この時期には脂性のフケが出やすいです。その後は皮脂の量が減り、肌が乾燥しやすくなり、乾性のフケが増える傾向にあります。

 

ストレス、不規則な食生活、紫外線、睡眠不足、ホルモンバランスの乱れがふけの原因となることもあります。

フケの種類

フケの種類は大きく分けて、脂性ふけ(ベトベトタイプ)と乾性ふけ(カサカサタイプ)の2つのタイプがあります。

 

「脂性ふけ」

皮脂が過剰に分泌されることが原因です。皮脂を栄養とする菌や細菌が増殖しやすくなり、それによって地肌が刺激を受け、ふけが多くなります。このタイプのふけは湿っていて、べたべたしており、頭皮や髪にくっつきやすいことが特徴です。また、湿度が高い梅雨や夏に多く見られます。

 

「乾性ふけ」

頭皮が乾燥しすぎていることが原因です。これは、過度な洗髪や強い洗浄力のシャンプーを使うことで必要な皮脂が取り除かれてしまい、乾燥した頭皮が免疫力を低下させてふけが増えてしまいます。このタイプのふけは、カサカサしていて、白く細かい粉のように見えます。乾燥した冬場に多く見られるフケ症です。

フケ症の治療方法

フケ症の多くはセルフケアで改善しますが、症状が強かったり長引いたりする場合は、皮膚科で治療を受けましょう。治療は、ステロイドや抗真菌薬の外用薬を使用するのが一般的です。また、強い痒みがある場合は、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の飲み薬を使うこともあります。皮膚の新陳代謝を促進するためにビタミンB2やビタミンB6などが用いられることがあります。

抗真菌外用薬

脂性フケは、マラセチアという菌が原因で悪化することがあります。これを抑えるために「ケトコナゾール」という抗真菌薬が使われます。他にも抗真菌薬の塗り薬は多くありますが、脂性フケの治療に特に適しているのはケトコナゾールだけです。

 

ケトコナゾールはステロイドと比べて、即効性はあまり期待できないかもしれません。ただし、副作用が少なく、長期間使うことで症状の再発や悪化を防ぐ効果があります。

ステロイド外用薬

フケや赤み、かゆみが悪化した場合、ステロイドの塗り薬を使って炎症を抑えます。ステロイドは即効性がありますが、長期間使うと副作用が出やすくなります。そのため、症状が慢性化している場合は抗真菌薬など他の治療法と併用することがおすすめです。

薬用シャンプーを使用する

治療用シャンプーは、皮膚科で処方してもらえます。治療用シャンプーには、次のようなものがあります。

 

ケトコナゾール含有シャンプー

頭皮の乾燥や過剰な皮脂による真菌を抑制し、フケやかゆみを防ぐ効果があります。医薬品に分類されるため、ドラッグストアなどで市販されていません。

 

コムクロシャンプー

クロベタゾールプロピオン酸エステルという強いランクのステロイドを含んだシャンプーで、頭部の湿疹や皮膚炎の治療に用いられます。

フケ症の予防方法

フケ症の予防には、日常生活の習慣を見直すことが効果的です。たとえば、バランスの取れた食事、十分な睡眠、そして規則正しい生活リズムがフケの増加を防ぐのに役立ちます。さらに、洗髪の方法やヘアケア製品の選び方も重要です。適切な洗髪とケアを心がけることで、フケの発生を抑えられます。

正しい方法で洗髪をする

強すぎるシャンプーを使うと、頭皮が乾燥してフケが増えることがあります。一方で、脂っぽいフケの場合は、優しく洗い流すことが必要です。洗い残しには注意してください。

 

次に、ドライヤーの使い方にも注意が必要です。頭皮に近づけすぎると熱でダメージを受けてしまうので、少し離して使うのがコツです。また、同じ場所に長く当て続けるのは避けてください。タオルや枕カバーなど、頭皮に触れるものを常に清潔に保つことも忘れないようにしましょう。

頭皮の保湿をする

乾燥によるフケを防ぐには、頭皮の乾燥対策が重要です。保湿力の高いシャンプーとコンディショナーを使って、髪を洗うときから頭皮を乾燥させないようにしましょう。また、外出時には紫外線が乾燥の原因になるため、頭皮に使えるスプレータイプの日焼け止めや帽子を活用して紫外線をブロックすることが大切です。

規則正しい生活を送る

毎日の生活リズムが乱れるとホルモンバランスが崩れ、頭皮の健康に悪影響を及ぼすことがあります。特に休日でも決まった時間に寝起きすることが大切です。

ストレスをためない

ストレスがたまると、体の抵抗力が落ちて頭皮トラブルを招きやすくなります。気分転換や趣味に没頭する時間をもち、リラックスすることが大切です。

栄養バランスのよい食事をとる

頭皮を健康に保つためには、1日3回の食事をきちんととることが大切です。特に、脂っこいものや炭水化物、アルコールの摂取は控えめにしましょう。

質のよい睡眠を十分にとる

寝不足や質の悪い睡眠は、頭皮の健康に悪影響を及ぼすことがあります。夜にうまく眠れない場合は、朝起きる時間を一定に保つことで睡眠のリズムを整えましょう。

症状がよくならない場合は皮膚科に相談しましょう。

日常生活の注意だけで改善することも多いのですが、症状がひどかったりなかなか治らない場合には、皮膚科での治療が必要です。ステロイドの外用薬は効果的ですが、治療を中止すると再発しやすい傾向があります。その場合、皮膚が薄くなったり、細菌や真菌による感染症のリスクが高まるかもしれません。

 

副作用を防ぐため、症状が軽い場合にはケトコナゾールなど副作用の少ない外用薬が使われます。痒みが強い場合に抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬が内服で処方されることもあります。

通院が難しい場合はオンライン診療もおすすめ

フケが気になっていて治したいと思っていても、通院が難しい場合があります。我慢せずに、オンライン診療の活用を検討してみてください。

オンライン診療とは

オンライン診療について

 

オンライン診療というのは、インターネットを使って自宅から医師の診察を受けられるサービスのことです。スマホやパソコンを使って、ビデオチャットで医師と直接話せる仕組みになります。診察の予約、問診、診断、薬の処方、そして支払いまで全てをオンラインで完了できる便利な医療サービスです。

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SOKUYAKUは、オンライン診療をアプリでスムーズに行えるサービスです。予約からお薬の受け取りまでの全てのステップを簡単に行えます。困ったときでも、専門スタッフによるサポートが受けられます。お気に入りのクリニックや薬局の登録機能もあり、お薬手帳をデジタル化することも可能です。また、全国どこでも当日または翌日にお薬を受け取れます。

まとめ

フケを減らすには、頭皮の健康を保つことが大切です。フケの原因に合ったシャンプーを使いましょう。普段の生活も見直して、バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけてください。必要に応じて皮膚科での治療を受けることで、フケの改善が期待できます。この記事を参考に、適切なケアを実践し、健康的な頭皮環境を目指しましょう。

コメント 帽子をかぶることは、たしかに、良い面と悪い面があります。暑い時期に長時間帽子をかぶりっぱなしでいると、頭皮が蒸れてしまい、痒みなどを起こしやすくなりますし、毛穴のつまりなどを起こす原因になります。一方、乾燥しやすい時期には、頭皮を保湿してくれるような効果もありますし、日差しが強い季節に帽子をかぶることは、紫外線対策をすることで頭皮を紫外線から守ってくれるような効果があります。頭皮にとってベストな保湿バランスは難しいのですが、汗ばまない程度に保湿しておくのがよいでしょう。

監修医コメント

医師
山下 真理子

帽子をかぶることは、たしかに、良い面と悪い面があります。暑い時期に長時間帽子をかぶりっぱなしでいると、頭皮が蒸れてしまい、痒みなどを起こしやすくなりますし、毛穴のつまりなどを起こす原因になります。一方、乾燥しやすい時期には、頭皮を保湿してくれるような効果もありますし、日差しが強い季節に帽子をかぶることは、紫外線対策をすることで頭皮を紫外線から守ってくれるような効果があります。頭皮にとってベストな保湿バランスは難しいのですが、汗ばまない程度に保湿しておくのがよいでしょう。

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監修医師 山下 真理子
くみこクリニック京都駅前院所属 専門領域分類は美容皮膚科。 京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。
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