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背中ニキビができる原因とは?治し方や予防方法について詳しく解説

監修医師 山下 真理子
更新日:2024年12月10日

更新日:2024年12月10日

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背中にできたニキビは、自分では気づきにくいものです。背中は顔と同様に皮脂腺が多く、汗をかきやすい場所のため、ニキビができやすい環境にあります。また、衣服や寝具の摩擦や生活習慣が原因となることもあり、作らないためにはケアが大切です。この記事では、背中にできるニキビの原因、効果的な治し方、そして予防方法について詳しく解説しています。

背中ニキビができる原因とは?

背中や胸、デコルテ、二の腕から肩にかけては、皮脂腺が多く、ニキビができやすい部位です。特に背中は洗いにくく、古い角質が溜まりやすいため、毛穴が塞がり、アクネ菌が増殖しやすくなります。

 

ホルモンバランスの乱れ、不眠、ストレスなどが免疫力を低下させ、ニキビの原因になることもあります。マラセチアというカビの一種によって毛包炎が起こり、背中ニキビの原因となる方も多いです。

背中ニキビとは

背中ニキビは、その名前の通り、背中にできるニキビです。思春期には顔にニキビができることが多いですが、背中のニキビは年齢や性別に関係なく発生する特徴があります。

 

背中ニキビができる原因は、生活習慣にも関連していると考えられており、スキンケアを見直すだけでは解決しにくい場合があります。視界に入りにくいため、ケアが行き届きにくいことも要因の一つです。背中は普段あまり意識しない部分であり、そのためケアを怠りがちになることがニキビの悪化に繋がることがあります。

背中ニキビの原因

背中ニキビは、主に4つの原因によって発生します。まず、肌の角質が厚くなることで毛穴が詰まり、皮脂が排泄されにくくなります。紫外線や乾燥、衣類の摩擦などが角質肥厚の原因です。また、皮脂が過剰に分泌されることも原因の一つで、これにはホルモンバランスの乱れが関係しています。さらに、背中は汗をかきやすいため、衣類による蒸れや摩擦がニキビを引き起こしやすくします。アクネ菌が毛穴に詰まった皮脂を餌に繁殖し、炎症を引き起こすことも原因のひとつです。

 

一方、背中ニキビを悪化させる要因としては、ストレスや睡眠不足、不適切な洗浄方法やすすぎ残し、体質や遺伝などがあります。ストレスや睡眠不足はホルモンバランスを乱し、皮脂分泌を促進します。また、背中をゴシゴシと強く洗うことや、ボディソープやシャンプーのすすぎ残しは、毛穴を詰まらせてニキビを悪化させる要因です。遺伝的に毛穴が詰まりやすい人や皮脂分泌が多い人も、背中ニキビができやすい傾向にあります。

背中ニキビができる仕組み

肌は常に新しい細胞に生まれ変わっていて、古い角質が自然にはがれ落ちる仕組みがあります。通常、皮脂は毛穴から出て行きますが、この角質の剥がれ落ちがうまくいかないと、毛穴が詰まり、皮脂が溜まってしまいます。この詰まりが原因です。ニキビの元となるアクネ菌が増えやすくなり、炎症を引き起こしてニキビができます。脂っこい食事やストレスなども、皮脂の分泌を促進し、ニキビの原因になります。

背中ニキビが痕(あと)になることも

背中にできるニキビが悪化すると、かゆみや痛みが出ることがあります。背中はベッドや椅子などに触れることが多いため、悪化しやすい部分です。背中にできるニキビの初期段階では、毛穴に詰まった角質や皮脂が黄白色に盛り上がって見えます。その後、症状が進むと炎症が起こり、痛みを感じるようになります。詰まった皮脂が酸化して黒くなることもあります。

 

もし、ニキビが赤くなったり、黄色く膿がたまっている場合は、病院で診てもらうことが大切です。悪化すると、炎症を起こしたニキビが化膿し、膿がたまることがあります。ニキビが悪化すると跡が残りやすくなるため、早めに対処することが重要です。

背中ニキビの治し方

軽度の背中ニキビは、生活習慣を改善し、毎日スキンケアを続けることで少しずつ治っていくでしょう。ただし、セルフケアだけでは治らない場合や、1ヶ月以上続く、もしくは悪化するような場合は、医療機関での治療が効果的です。

市販の薬での治し方

市販薬には、角質を柔らかくする成分や、アクネ菌を殺す効果のある成分が含まれているものがあり、皮膚科にすぐに行けない場合には助かります。ただし、市販薬では、背中のニキビが治らないことがあります。また、背中のポツポツが実は「マラセチア毛包炎」だった場合には、市販のニキビ薬は効果がありません。この場合、違う治療が必要になります。

皮膚科での治し方

皮膚科では、背中のニキビの症状、肌の状態を確認し、一人ひとりに合った治療を行います。

外用薬治療

にきび治療の中心は、塗り薬を継続することです。外用薬には、毛穴の詰まりを防ぐものと、細菌を殺すものの2種類があります。

 

毛穴の詰まりを取る外用薬は、使い始めの2週間から1ヶ月の間にかゆみや痛み、乾燥などの副作用が現れることがありますが、自己判断で使用を中止せずに、使用方法を守って続けることが重要です。マラセチア毛包炎が原因の場合は、抗真菌剤を長期間使います。不安や疑問があれば、すぐに相談してください。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングとは、サリチル酸マクロゴールという薬剤を使って皮膚の表面の古い角質を取り除き、ターンオーバーのサイクルを正常に戻す治療法です。この治療に加えてビタミンC誘導体を肌に浸透させると、さらに効果が高まります。

 

肌は約28日ごとに古い皮膚細胞が剥がれ落ちて新しい細胞に生まれ変わります。このサイクルがターンオーバーです。何らかの理由でこのターンオーバーがうまくいかなくなると、古い角質が肌にたまり、毛穴が詰まってニキビができやすくなります。また、ニキビ跡も消えにくくなります。ケミカルピーリングは、この肌の生まれ変わりを助けて、ニキビやニキビ跡の改善を目指す方法です。

イオン導入

イオン導入はビタミンCなどの美容成分を効果的に肌に浸透させる方法です。ビタミンCには、メラニン色素の生成を抑え、しみやにきびを防ぎ、毛穴を引き締める働きがあります。また、肌を老化させる原因の一つである活性酸素を取り除く効果もあり、同時にコラーゲンの再生を促進するため、肌を内側から活性化させ、ハリや潤いを与えます。

LED治療

LED治療は医療用の高輝度LEDを使って、光エネルギーを皮膚の奥深くまで届ける治療法です。この光には、アクネ菌の増殖を抑え、炎症を鎮め、赤みを軽減する効果があります。これによってニキビの予防と改善を目指します。また、ニキビ跡の赤みや色素沈着の改善にも効果的です。治療中は、じんわりと温かい感覚があり、痛みはありません。

点滴治療

点滴治療は、ビタミンCやビタミンB群など、肌の健康をサポートする成分を点滴で直接体内に取り入れる方法です。ニキビそのものを治療するというよりも、ニキビができにくい肌を作るためのサポートとしての位置づけになります。これにより、肌のコンディションが整い、健康で美しい肌を維持するのに役立ちます。

ホルモン治療

ホルモン治療は、アンドロゲン(男性ホルモンや黄体ホルモン)の働きを抑える薬をつかう治療方法です。アンドロゲンは皮脂の過剰分泌や角質の厚化を引き起こすため、毛穴が詰まりやすくなり、背中のニキビができやすくなります。ホルモン治療はこの過剰な働きを抑えることで、背中のニキビを改善するのに効果があります。

漢方薬治療

漢方薬治療は、炎症を抑えたり、血流を改善したり、ホルモンバランスを整えたりする効果があります。ただし、即効性は期待できず、単独でニキビを完全に治すことは難しいです。あくまで他の治療法を補助するサポート的な役割として使用するのが一般的です。時間をかけてじっくりと体質改善を目指す治療法ですので、根気強く続けることが大切です。

背中ニキビの予防方法

背中のニキビを防ぐためには、日常のシャンプー方法を工夫したり、保湿ケアをしっかり行うなどの方法があります。これらを意識することで、背中ニキビの予防につながります。

清潔な状態を保つ

皮脂や汗が多くなるとアクネ菌が増えやすくなり、背中ニキビの原因になります。そのため、汗をしっかり吸収する下着を着ることが重要です。また、背中を丁寧に洗うこともかかせません。

 

ゴシゴシと強く洗うのは逆効果で、肌を乾燥させ、逆にニキビを悪化させる恐れがあります。1日に1回、ボディソープを使って泡立て、優しく洗うことで、肌に負担をかけずに汚れを落とすことが大切です。これによって、泡が肌を守りながら、汚れをしっかり落としてくれます。

シャンプーやリンスなどが首元や背中に残らないようにしっかり洗い流す

入浴時には、シャンプーやリンスが首や背中に残らないように注意しましょう。洗い流す際には、できるだけ横向きに流すことで、顔や背中にシャンプーやリンスがつくのを防げます。

ストレスをため込まないようにする

ストレスを感じると、皮脂の分泌が増えてしまいます。女性の場合は、エストロゲンというホルモンが肌の健康に関係していますが、ストレスによってこのホルモンが減少することがあります。さらに、ストレスによって交感神経を刺激した場合、毛穴が収縮したり免疫力が低下したりするため、アクネ菌が活性化しやすくなり、これがニキビの要因となるのです。

 

適度に運動したり、気晴らしをすることで、ストレスをため込まないようにすることが大切です。

バランスの取れた食事をとる

食生活の乱れはニキビの発生に大きな影響を与えるため、栄養バランスを意識した食事が大切です。ビタミンAやビタミンCは肌の健康を支え、ビタミンB群は皮脂の分泌を調整する役割があります。また、肌の修復や生成に必要なタンパク質も積極的に摂取することがおすすめです。背中ニキビを予防するためには、これらの栄養素を含む食品をバランス良く食事に取り入れましょう。

 

また、腸内環境が乱れると、有害物質が血液を通じて全身に回り、結果的に肌に負担がかかり、ニキビができやすくなります。腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やす食べ物を摂取するとよいでしょう。

症状がよくならない場合は皮膚科に相談しましょう。

背中のニキビがセルフケアで改善しない場合は、皮膚科の診察を受けることをおすすめします。既に顔のニキビで皮膚科に通院している場合、その際に背中のニキビについても相談してみると良いでしょう。

 

背中にできた吹き出物がニキビではない可能性もあります。たとえば、マラセチア毛包炎、毛嚢炎、おできなど、ニキビに似た別の皮膚の病気かもしれません。したがって、正しい診断と治療を受けるために皮膚科の受診が重要です。

通院が難しい場合はオンライン診療もおすすめ

背中のニキビが気になっても、通院が難しくて我慢している場合もあると思います。通院が難しい場合には放置せず、オンライン診療の利用を検討してみてください。

オンライン診療とは

オンライン診療について

オンライン診療は、自宅などにいながら医師の診察を受けられる便利な医療サービスです。スマートフォンやタブレット、パソコンなどのインターネットに接続できるデバイスを使います。診察の予約はオンラインで行い、その後、ビデオチャットを通じて医師と直接話すことが可能です。必要に応じて処方箋を発行し、支払いもオンラインで完結します。

 

通院せずに診察を受けられるため、特に忙しい方や交通手段が限られている方にとって非常に便利なサービスです。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKUは、オンライン診療をスムーズに行えるサービスです。アプリを使って、予約からお薬の受け取りまでの全てのステップを簡単に行えるのが特徴になります。専門スタッフによるサポートや、お気に入りのクリニックや薬局の登録機能もあり、お薬手帳をデジタル化することも可能です。全国どの場所でも、当日または翌日にお薬を受け取れます。

まとめ

背中ニキビは、皮膚を清潔に保ち、生活習慣を見直すことで予防と改善が見込めます。適切なスキンケアに加えて、肌にやさしい衣服を選んだり、シャンプーなどを洗い残したりしないようにしましょう。ニキビと思っていたら他の病気の可能性もあります。また、悪化すると後が残ることがあるため、自己判断せず皮膚科を受診しましょう。

 

この記事を参考に、背中ニキビの原因と対処方法を理解し、自信を持って肌を見せられるよう、健やかな肌を目指しましょう。

コメント 背中は、手が届きにくくなかなか自分では見えづらい場所なので、ケアがとてもむずかしい場所ではあります。 そのため、ちょっとしたことで背中が荒れてしまうという話もよく聞きます。強い水圧のシャワーは善し悪しで、汚れをよく落としてはくれますが、洗いすぎによって背中の皮膚が乾燥すると、バリア機能が弱って、肌トラブルを起こしやすくなります。ナノバブルのシャワーヘッドを使うことで、肌への刺激が軽減することは、背中のスキンケアにとって良い事になるでしょう。

監修医コメント

医師
山下 真理子

背中は、手が届きにくくなかなか自分では見えづらい場所なので、ケアがとてもむずかしい場所ではあります。 そのため、ちょっとしたことで背中が荒れてしまうという話もよく聞きます。強い水圧のシャワーは善し悪しで、汚れをよく落としてはくれますが、洗いすぎによって背中の皮膚が乾燥すると、バリア機能が弱って、肌トラブルを起こしやすくなります。ナノバブルのシャワーヘッドを使うことで、肌への刺激が軽減することは、背中のスキンケアにとって良い事になるでしょう。

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監修医師 山下 真理子
くみこクリニック京都駅前院所属 専門領域分類は美容皮膚科。 京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。
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