飲む日焼け止めって効果あるの?選び方や副作用について詳しく解説
更新日:2024年12月10日
飲む日焼け止めって効果あるの?
外用の日焼け止めは肌の表面に塗って紫外線をブロックしますが、飲む日焼け止めは体の内部から紫外線ダメージをケアします。飲んだ後でも効果が期待できるため、日焼けしてしまった場合でも使用できるのです。
日焼け止めを飲むと、紫外線による肌のダメージを修復する有効成分が体内で働きます。肌が黒くなるのは、紫外線が肌に当たると、活性酸素が発生し、メラニンという色素が生成されるためです。飲む日焼け止めには、メラニンの生成を抑える成分が含まれており、これにより抗酸化作用や抗炎症作用を発揮します。
抗酸化作用について詳しく説明すると、メラニンの元となる「チロシン」というアミノ酸が酸化するとメラニンが生成されます。肌にはメラニンを作る「メラノサイト」という細胞があり、その工場長である「チロシナーゼ」が働くことでメラニンが作られるのです。抗酸化作用とは、この「チロシン」の活動を抑えることでメラニン生成を防ぐ働きを指します。
飲む日焼け止めには、この抗酸化作用を持つ成分が豊富に含まれているのが特徴です。さらに、免疫力や肌のターンオーバーを整えたり、コラーゲンを保護する成分も含まれており、総合的に肌の健康をサポートします。
飲む日焼け止めの選び方
飲む日焼け止めは、継続して飲まないといけません。そのため、いくつかの点に気を付ける必要があります。
主成分を確認する
飲む日焼け止めにはそれぞれ異なる成分が含まれており、どの成分が自分の肌に合うかをよく考えて選ぶことが大切です。
ニュートロックスサンは、地中海地方で見られるシトラス(柑橘類)とローズマリーを組み合わせた天然成分です。この成分は活性酸素を抑える働きがあり、DNA細胞の損傷を防ぐ効果も期待されています。肌のダメージを防ぐ効果が期待できます。
フェーンブロックはシダから抽出されたものです。紫外線を防ぐだけでなく、すでに傷ついた肌細胞のケアもできる特徴があります。それぞれの製品には異なる強みがあるため、自分の肌に合ったものを選ぶようにしましょう。
主成分以外に配合されている成分を確認する
飲む日焼け止めには、ニュートロックスサンやフェーンブロックという主成分以外にもさまざまな有効成分が含まれています。日焼け止めを選ぶ際には、抗酸化作用のある成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。
たとえば、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、リコピンなどがあります。これらの成分は、体内で酸化を防ぎ、日焼けやダメージを受けた肌を修復するのに役立ちます。
紫外線を避けることが多い方には、ビタミンDが含まれている日焼け止めがおすすめです。ビタミンDは、肌の生まれ変わりを促進し、健康的で明るい肌を維持するのに役立つ成分になります。紫外線を避けることでビタミンDが不足しがちになりますが、この成分が配合された日焼け止めを使用することで、その不足を補えます。
飲みやすいものを選ぶ
飲むタイプの日焼け止めは、主にタブレット状のものが多いのですが、そのサイズはさまざまです。大きなタブレットは飲み込みにくい場合があるため、飲むのが苦手な方は粒が小さいタイプを選ぶのが良いでしょう。また、タブレットを飲みやすくするために、ピルカッターで半分にカットすることもできます。しかし、カプセル状のものはカットしにくいので、最初から小さい粒のものを選ぶのがおすすめです。
飲む日焼け止めのメリットとデメリット
飲む日焼け止めにはメリットとデメリットがあります。
メリット
飲む日焼け止めは植物由来の天然成分から作られており、一般的に副作用の心配が少ないことがメリットです。また、ビタミンCなどの成分が含まれているため、美肌作りにも役立ちます。
飲む日焼け止めは、肌に塗る必要がなく、服についたり、ベタベタする感じがしないのが大きな利点です。飲むだけなので簡単で、時間もかかりません。また、肌に直接塗る日焼け止めのように肌に負担をかけることもないため、安心して使えます。塗り忘れや塗りムラの心配がなく、汗や手洗いで効果が薄れることもありません。
製品によっては、効果が4〜6時間持続するものから、24時間効果が続くものまであります。さらに、強い紫外線を浴びる時に服用量を増やせるタイプや、日焼けをしてしまった後でも効果が期待できるタイプもあるため、ライフスタイルに応じた選択が可能です。
デメリット
飲む日焼け止めだけで紫外線対策が完璧とは言えません。これらは体内の活性酸素の発生を抑え、内側からのダメージを防ぎますが、直接光を浴びる皮膚にはダメージが蓄積します。紫外線にはUVAとUVBがありますが、飲む日焼け止めの効果が示されているのはUVBに対してのみであり、UVAへの効果についてはまだ十分なエビデンスがありません。そのため、塗る日焼け止めとの併用がおすすめです。
また、効果を実感するためには継続して飲む必要があり、1ヶ月以上の服用が推奨されています。これにより、塗る日焼け止めに比べて時間と費用がかかることが一般的です。
また、副作用の心配は少ないものの、アレルギー反応が出る可能性があります。特に初めて服用する際は、異常がないか注意しましょう。妊娠中や授乳中の方、持病があって薬を飲む場合は、かかりつけの医師に相談してください。
飲む日焼け止めと併用で美肌効果UP!おすすめの美容内服薬
飲む日焼け止めと合わせて飲むことで、効果を高められる美容内服薬を紹介します。
トランサミン(トラネキサム酸錠)
トランサミンは、湿疹やじんましんの赤みやかゆみ、炎症によるのどの痛みや腫れ、口内炎の治療に使われる薬です。美白効果も期待できるため、シミ治療にも使われています。
この薬の主成分はトラネキサム酸といい、人工的に合成されたアミノ酸です。トランサミンは、プラスミンというタンパク質の働きを抑える作用があります。
プラスミンはメラノサイトという細胞を活性化し、シミの原因となるメラニンを生成します。トランサミンはこのプラスミンの働きを抑えることで、シミの予防や改善に効果的です。また、トランサミンは炎症を抑える効果もあり、これにより既存のシミの改善も期待できます。
ユベラ
ユベラは、ビタミンEを主成分とする薬です。ビタミンEは、最初は不妊治療のために発見されました。現在では細胞膜や体内の様々な膜を安定させ、酸化を防ぐ効果があることが分かっています。これにより、心臓や血液循環、神経、ホルモンのバランス、血液、生殖機能など、体の機能をサポートしています。
ユベラは、ビタミンEが体内で異常な酸化を抑え、血行を良くする効果が特徴です。また、血小板が固まるのを防ぎ、血流をスムーズにします。ホルモンバランスを整えて、内分泌系を活性化し調整する働きもあります。
シーピー配合顆粒(シナール)
シーピー配合顆粒は、ビタミンC(アスコルビン酸)とビタミンB5(パントテン酸カルシウム)を含む内服薬です。ビタミンCは、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑えたり、既にできてしまったメラニン色素を分解してシミを薄くする働きがあります。一方、ビタミンB5は、ビタミンCの働きを助ける役割を持っています。
シーピー配合顆粒は、美容医療でよく使われている内服薬です。継続して飲むことで、メラニン色素の生成を抑えるだけではありません。抗酸化作用により皮膚の老化を防ぎ、コラーゲンの生成を促進して肌の弾力を保つ効果や、ニキビによる炎症を改善する効果もあります。この他にも、病気や栄養不足の時のビタミン補給薬としても利用されています。
美容内服薬の処方をご希望の方は医師に相談を
美容内服薬を使いたいと考えている場合、医師に相談することが大切です。健康状態や具体的なニーズに基づいて、最適な処方を提案してもらえます。自己判断で薬を使うよりも、専門的なアドバイスを受けることで、より安全かつ効果的に利用できるでしょう。
忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ
肌のケアが気になっていても、忙しくて通院する時間がない場合があります。そんな時は、オンライン診療がおすすめです。
オンライン診療とは
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まとめ
飲む日焼け止めは、体の内側から紫外線を防ぐために便利です。外用の日焼け止めと一緒に使うことで、効果が高まります。購入するときには成分や効果を確認して、自分に合ったものを選びましょう。
場合によっては副作用が起こるため、使用前に成分について理解しておくのがおすすめです。この記事を参考にして、飲む日焼け止めをうまく活用し、効果的な紫外線対策を行ってください。
医師
山下 真理子
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
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※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。
飲み忘れたからと言って神経質になる必要はありませんが、できるだけ決まった用法を守ることでより効果を実感できることでしょう。