【大人の39度・40度の熱の対処】急な大人の発熱の原因と対処法を紹介
更新日:2022年05月31日
発熱が起こる原因と発熱時の対処法をよく理解し、急な発熱にも落ち着いた対応ができるようにしましょう。
この記事では想定される原因と発熱時の対処法、また特に注意すべき症状について解説します。
大人の急な発熱、病院へ行くべきかどうかの判断はどうしたらいいの?
大人であっても急な発熱に見舞われることがあります。しかしながら、なぜ発熱が起こるのかについてはご存じではない方も多いのではないでしょうか。
この章では病院を受診すべき目安、さらには発熱の原因とその理由について解説します。
こんな時には病院へ
発熱時に病院へ行くべきか市販薬で対処するべきか判断に迷う方が大半だと思います.発熱時には特に次のような場合に注意してください.
心臓や肺など発熱以外の疾患を有する方
3-4 日程度継続する発熱
40 度を超える高熱
低血圧
内出血、赤紫色の斑点
マラリアなどの感染症が流行している地域への渡航歴
免疫抑制薬の使用
以上の兆候がみられる方は早期に医師の診察を受けることをおすすめいたします。
また、発熱が辛く病院に行けないという方はオンライン診療を受診するという方法もあります。
オンライン診療について詳しく知りたい方は「オンライン診療とは?対面診療との違いや活用メリット、利用方法までわかりやすく解説」をご覧ください.
発熱って何度から?
発熱とは体温が何度以上になった場合のことを指すのかご存じでしょうか。『感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律』 では次のように定義されています。
高熱:体温が 38.0 度以上を示した状態
一方で熱があると感じる状況は人によってさまざまで、人によっては熱っぽい、寒気がする、汗をかくなどの症状がでることで、熱があると感じてしまう方もいます。
しかし、実際には体温上昇が起こっていない場合も多々あるため熱っぽいと感じた場合には、一度体温を測定してみるとよいかもしれません。
そもそも発熱はなぜ起こるのか
体の不調として現れやすい発熱ですが、そもそもなぜ発熱が起こるのかご存じでしょうか。発熱が起こる原因も理由はさまざまです。この章では、感染症を例に発熱の機序を解説します。
感染症は原因となる細菌やウイルスが体内へ侵入することで引き起こされます。体内へと侵入した細菌やウイルスは免疫細胞と呼ばれる細胞に捕捉され、免疫細胞が発熱物質を放出します。
放出された発熱物質は脳にある視床下部という場所に届けられ体温上昇を引き起こします。
発熱は免疫応答によって起こることは理解していただけたと思いますが、なぜ免疫応答時に体温が上昇するのでしょうか。免疫における体温上昇には次のようなメリットがあります。
1.白血球の活性化
体内での免疫を担う白血球は体温が高い方が活動的になります。
2.ウイルスの増殖抑制
ウイルスの増殖能力は体温が高まることで低下する傾向があります。
つまりは、より免疫が働きやすくかつウイルスが増殖しづらい環境を作るために体温が上昇していると考えられます。
自宅でできる発熱時の対処方法
熱が出た時にどうすればよいのかを押さえておけば急な発熱時にも慌てず対処することが可能です。この章では自宅でできる発熱時の対処法を、取り組みやすい順番に紹介します。
1. こまめな水分補給
2. 可能な範囲で栄養補給
3. 十分な休息
4. 市販薬の使用
5. オンライン診療の利用
こまめな水分補給
まず最初はこまめな水分補給です。発熱時は発汗量が増加することに加え、不感蒸泄と呼ばれる発汗以外の水分喪失も増加することがわかっています。つまり、発熱時には通常時と比較して急速に水分が失われることになり、対策が必要です。
水分を摂取する際には一度に多くの水分を摂取するのではなく、少量をこまめに飲むことをおすすめいたします。また、水分を摂取する際には水道水やミネラルウォーターではなく、スポーツドリンクや経口補水液など糖やミネラルが含まれるものを摂取しましょう。
発汗に伴い水分だけでなくミネラルも体外に流出しているためミネラルが不足してしまうため、留意する必要があります。
可能な範囲で栄養補給
次は栄養補給についてです。発熱時には体力を激しく消耗します。ご自身が食べやすいと思うものを選び、摂取してください。
体内に必要な栄養素が欠乏していると感染症に罹患するリスクが高まることが知られています。
補足になりますが、風邪を引いた時の栄養摂取としてよく挙げられるビタミンCですが、実は風邪に対してはあまり効果がないことが知られています。
日常的にビタミンCを摂取している場合には、風邪の期間や症状を低減する可能性が示されていますが、症状が出た後にビタミンCを摂取しても効果がないことが明らかになっています。
十分な休息
発熱時には十分な休息が必要不可欠です。発熱時に体内で引き起こされている免疫応答では多くの体力を消耗します。いつもよりも長く、十分な睡眠時間を確保しましょう。
熱がつらい場合には市販薬の使用も
特に発熱がつらい場合の対処方法について説明します。発熱には体の免疫応答を活性化するという大切な役割があるということはすでに解説したとおりです。
そのため体温を無理に下げようとすると健康な体の回復のためには逆効果となってしまいます。
しかしながら、どうしても熱を下げる必要がある場合、もしくは熱がつらく耐えられない場合には解熱薬を使用することも可能です。
発熱時に使用可能な解熱薬は大きく分けて2種類あります。アセトアミノフェンとロキソプロフェンナトリウムをはじめとする非ステロイド系抗炎症薬と呼ばれる解熱薬です。
それぞれについて詳しく解説しますが、解熱薬の使用はあくまで対処療法であるということを覚えておきましょう。
アセトアミノフェン
アセトアミノフェンの詳細な作用機序は明らかになっていませんが、中枢神経系に作用して体温上昇を抑制すると考えられています。
代表的な市販薬として、『タイレノールA』『ラックル』などが挙げられます。
アセトアミノフェンの詳細な作用機序は明らかになっていませんが、中枢神経系に作用して体温上昇を抑制すると考えられています。
代表的な市販薬として、『タイレノールA』『ラックル』などが挙げられます。
ロキソプロフェンナトリウム
このプロスタグランジンは痛みや発熱に関わっていることから、プロスタグランジンの合成を抑制することで解熱・鎮痛効果を発揮します。
代表的な市販薬として、『ロキソニンS』『バファリンEX』などが挙げられます。
このプロスタグランジンは痛みや発熱に関わっていることから、プロスタグランジンの合成を抑制することで解熱・鎮痛効果を発揮します。
代表的な市販薬として、『ロキソニンS』『バファリンEX』などが挙げられます。
オンライン診療の活用を検討しよう
上述の対処方法を用いても体調が回復しない場合や病院を受診したくても熱がひどく受診不可能な場合があります。その際にはオンライン診療も一つの手段になるのではないでしょうか。
この章ではオンライン診療のメリットおよびデメリットについて解説します。
オンライン診療のメリット
オンライン診療のメリットは次のとおりです。
近くに病院がない方でも受診可能
オンライン診療の一番のメリットはどこからでも受診をできることにあります。近くに病院がない方または症状がつらく通院が困難な方も家から受診することが可能です。
また、忙しいサラリーマンや子育て中の主婦などまとまった時間をとることができずに通院を後回しにしてしまいがちな方にもおすすめできる方法です。
オンライン診療の一番のメリットはどこからでも受診をできることにあります。近くに病院がない方または症状がつらく通院が困難な方も家から受診することが可能です。
また、忙しいサラリーマンや子育て中の主婦などまとまった時間をとることができずに通院を後回しにしてしまいがちな方にもおすすめできる方法です。
新型コロナウイルス疑いでの受診も可能
発熱や咳の症状が出た場合には新型コロナウイルスへの感染が心配だと思います。すぐに病院を受診したいと考えていても、通院時の感染拡大リスクや病院が対応してくれるのかという不安も残ります。
新型コロナウイルス感染拡大を背景に、初診からオンライン診療を利用可能になりました。
新型コロナウイルスの症状として考えられる咳や発熱が継続した場合には慌てずにオンライン診療または電話で病院に相談してみましょう。
https://www.mhlw.go.jp/content/000621247.pdf
発熱や咳の症状が出た場合には新型コロナウイルスへの感染が心配だと思います。すぐに病院を受診したいと考えていても、通院時の感染拡大リスクや病院が対応してくれるのかという不安も残ります。
新型コロナウイルス感染拡大を背景に、初診からオンライン診療を利用可能になりました。
新型コロナウイルスの症状として考えられる咳や発熱が継続した場合には慌てずにオンライン診療または電話で病院に相談してみましょう。
https://www.mhlw.go.jp/content/000621247.pdf
オンライン診療利用時の注意点
オンライン診療を活用する際の注意点は次のとおりです。
追加の検査が必要になる場合も
症状や既往歴によっては追加の検査が必要な場合があります。
オンライン診療では画面越しの診察しかできないため、問診と指針のみとなり、従来実施されるような聴診や打診、触診などを実施できません。
そのため疾患の特定に重要な徴候が見られない場合や、検査や処置が必要な場合には別途医療機関を受診する必要があります。
症状や既往歴によっては追加の検査が必要な場合があります。
オンライン診療では画面越しの診察しかできないため、問診と指針のみとなり、従来実施されるような聴診や打診、触診などを実施できません。
そのため疾患の特定に重要な徴候が見られない場合や、検査や処置が必要な場合には別途医療機関を受診する必要があります。
パソコンやスマートフォンなどの使用が必須
オンライン診療ではスマートフォンやパソコンの使用が必須になることから、電子機器の使用を得意としない方は時間がかかってしまうかもしれません。
オンライン診療ではスマートフォンやパソコンの使用が必須になることから、電子機器の使用を得意としない方は時間がかかってしまうかもしれません。
オンライン診療アプリ「SOKUYAKU」
前述からもお伝えしてきている通り、オンライン診療は「病院に行かなくても、スマートフォンやタブレットのカメラを繋いで診察を受けられるサービス」です。
感染症が拡大している中「病院に行くのが怖い……」と感じている方や、仕事が忙しくてなかなか病院に行けない方もいます。
オンライン診療アプリSOKUYAKUから事前予約をすれば、おうちで受診可能です。
SOKUYAKUを使う場合、普段の診察代やお薬代にプラスしてかかるのはサービス利用料(165円/回と送料なので、こんな方におすすめのサービスです!
いつもと同じ薬をもらうために通院するのは面倒
感染リスクがある中、病院に行くことに抵抗がある
忙しくて病院に行けない
受診したい診療科目があるが病院が遠い
日常生活に潜む発熱の原因
これまでに発熱が起こる理由および発熱時の対処法について解説しました。
ここからは発熱の原因として考えられる疾患について簡単に解説します。
かぜ
発熱の原因としてまず挙げられるのはかぜです。かぜは正式にはかぜ症候群と呼ばれ、主な症状としてくしゃみや鼻水、咳、発熱、頭痛などが挙げられます。
主な原因はウイルスへの感染であり、通常1週間の経過で治癒する予後良好の疾患です。
かぜ症候群の考え方(PDF)
食中毒
次に発熱の原因として考えられるのは食中毒です。食中毒を引き起こす原因物質にもよりますが、腹痛や嘔吐、発熱が症状として現れます。
日本において発生している細菌性食中毒のうちもっとも発生件数が高いのはカンピロバクターによるもので、加熱不十分な鶏肉の摂取が原因となります。
平成30年の全国及び東京都における食中毒発生状況
カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)
ストレス
ストレスによっても発熱が引き起こされることが明らかとなっています。
この発熱は心因性発熱などと呼ばれ職場や学校などストレス負荷がかかる場所へ行くことで発熱が起こるケースが報告されています。
心因性発熱における体温上昇のメカニズムは十分には解明されていません。
Psychogenic fever: how psychological stress affects body temperature in the clinical population
不明熱症例における心因性発熱の検討(PDF)
新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルスに感染した場合にも発熱が起こります。新型コロナウイルス感染症の症状には次のようなものが報告されています。
発熱・悪寒
咳
頭痛
のどの痛み
嗅覚異常・味覚異常
また、新型コロナウイルス感染症対策として接種しているワクチンによっても発熱が起きることが知られています。
特定の疾患を有さない18 歳以上の方がワクチン接種による副反応を低減したい場合には、医師への相談の元アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬を使用することができます。
Symptoms of COVID-19
Possible Side Effects After Getting a COVID-19 Vaccine
高熱をともなう疾患
最後に高熱をともなう疾患について解説します。以下に挙げる疾患は可能性としては低いものの、高熱を引き起こす可能性があり注意が必要です。
インフルエンザ
インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。日本では例年 12-3 月にかけて流行します。
主な症状は突然現れる高熱、筋肉痛、関節痛、頭痛など全身の症状が強いのが特徴で、併せてのどの痛み、鼻汁、咳などの症状が現れる場合があります。
特に高齢者や別の疾患をお持ちの方はインフルエンザそのものや、持病が悪化しやすく特に注意が必要です。
インフルエンザの基礎知識(PDF)
肺炎
肺に炎症が起きている状態の総称を指す言葉ですが、一般的には肺における感染症を意味します。日本における死亡原因の第4位ですが、特に高齢者に多い疾患です。
原因としては細菌やウイルス、真菌による感染によって引き起こされます。症状は痰が絡んだ咳、発熱、悪寒、胸痛、息切れなどです。
e-ヘルスネット(健康用語辞典-肺炎)
MSD マニュアル
がん
がんによっても発熱が引き起こされることはご存じでしょうか。がんによって引き起こされる発熱を腫瘍熱と呼び、通常の発熱とは区別されます。
原因は完全には明らかになっていませんが、がん自身によって放出された発熱物質や死んだがん細胞と反応した免疫細胞が産生する発熱物質が考えられています。
また、がん治療における化学療法や放射線治療によって免疫力が低下しているため感染症に感染しやすくなっていることから感染症による発熱も起きやすい状態となっています。
【コラム】がんの熱か感染症か?
Causes of fever
関節リウマチ
関節リウマチは遺伝、免疫異常、環境要因によって引き起こされる疾患と考えられていますが詳細は不明です。
関節リウマチは手や足などの関節に発生する関節炎が主な症状ですが、全身症状として発熱、体重減少、貧血などが報告されています。
リウマチ・アレルギー情報
まとめ
この記事では、発熱の原因と発熱時の対処方法について詳しく解説しました。
発熱の原因はさまざまですが、免疫を強めるための正常な体の仕組みだと理解いただけたと思います。
大人になると発熱に遭遇する場面が少なく、急な発熱をした際には慌ててしまうかもしれません。発熱が起こる理由とその対処法をよく理解し適切な行動をとりましょう。
改めて、急な発熱時には以下のように感じている人も多いのではないでしょうか。
病院に行くこと自体がしんどい
病院に行くことで別の感染リスクが怖い
病院が近くにない
このように考えている方は、オンライン診療の利用を検討してみましょう。
現在感染症拡大を受けての特例措置として、初診でのオンライン診療も可能になっています。オンライン診療アプリSOKUYAKUなら、事前予約をすることで待ち時間なしでおうちで受診できます。
普段の診察や薬にかかる料金に加えてかかるのはサービス利用料の165円(税込)のみ。
病院に行く時間や交通費を考えると、お金も時間も浮く方も多いのではないでしょうか。
薬はオンライン服薬指導を受けていただいた後郵送、または送付した処方箋を近くの薬局にお持ちいただき、お受け取りいただくことができます。
通院時間や長い待ち時間なし、スキマ時間で診察を受けてみませんか?
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