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低用量ピルを服用すると将来妊娠できないの?低用量ピルと妊娠の関係性について詳しく解説

監修医師 佐藤 綾華
更新日:2024年05月24日

更新日:2024年05月24日

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低用量ピルは低用量経口避妊薬の通称ですが、避妊以外にも月経困難症やニキビ、多毛の改善や⼦宮内膜がんの発症を抑制するなどのメリットがあります。しかし副作用や将来の妊娠・出産に問題はないのかなど身体への影響が気になっている方もいるのではないでしょうか。この記事では、低用量ピルが妊娠に影響するのかについて詳しく解説していきます。

低用量ピルの服用で将来の妊娠に影響はあるの?

低用量ピルが不妊症の原因になるリスクは低い

近年の研究結果によると、低用量ピルを内服していたからといって将来の妊娠に影響はしません。妊娠希望の女性が、低用量ピルの内服を中止してから、どのくらいの期間で妊娠出来たのかを研究したデータ(※)によると、中止して最初の1周期(28日)目で21.1%、3周期目で45.7%、1年後で79.4%、2年後で88.3%に妊娠が認められています。つまり、低用量ピルを服用した経験のない女性の妊娠率と、ほぼ同様の結果です。

 

※参考:「Cronin M et al : Rate of pregnancy after using drospirenone and other progestin-containing oral contraceptives. Obstet Gynecol 2009; 114: 616-622

 

また、同研究において、低用量ピルを2年以上内服していた女性と2年未満内服していた女性との妊娠率にも大きな差はないという結果となりました。つまり、低用量ピルの内服が妊娠に影響する可能性は低いと証明されています。

妊娠を希望する場合は低用量ピルの服用を止めましょう

妊娠を望む場合には、低用量ピルの服用を中止しましょう。低用量ピルを服用している間は、排卵が抑制されたり、子宮内膜への作用により、妊娠する確率はとても低くなっています。妊娠を希望する場合や妊娠を確認した場合には、直ちに服用を中止しましょう。

 

月経困難症などの治療を目的として低用量ピルを服用している方は、服用を中止すると月経困難症の症状が再発する可能性があります。

なるべく中止期間が少ないうちに妊娠できるよう、妊活について産婦人科医に相談してみることをおすすめします。

低用量ピルの服用中止後、何日くらいで避妊効果はなくなるの?

近いうちに妊娠を望んでいる場合には、低用量ピルの内服を中止する必要があります。

 

低用量ピルの服用中止後、排卵や生理はいつから始まる?

個人差はありますが、約90%の人が低用量ピルの服用をやめてから3か月以内に生理が再開します。その頃になれば、妊娠する可能性があります。

妊娠率は低用量ピルを飲んでいなかった人と同程度?

低用量ピルの内服を中止してから、どのくらいの期間で妊娠できたかを研究したデータによると、中止して最初の1周期目で21.1%、3周期目で45.7%、1年後で79.4%、2年後で88.3%に妊娠が認められています。(※1)

 

これは低用量ピルを飲んでいなかった人と大きな差はないといえます。

妊娠中でも低用量ピルを服用してもいいの?

妊娠中は低用量ピルを服用できません。

 

日本産科婦人科学会・日本女性医学学会によるOC・LEPガイドライン2020年度版によると「妊娠中の服用に関する安全性は確立されていない」とされています。胎児に影響を及ぼした報告はないですが、妊娠中の安全性が認められていないため、妊娠が判明した時点で服用を中止しましょう。

 

なお、人工妊娠中絶を行った方は、直ちに避妊効果を得るため、当日〜7日以内に低用量ピルを開始するのが理想的とされています。また、授乳をしていない女性は、分娩後21日以上経過してから低用量ピルを開始します。

低用量ピルの服用をやめる際の注意点

服用の再開・中止を繰り返さない

低用量ピルを中止し、しばらく経過してから低用量ピルを再開する場合、血栓症のリスクが高くなる可能性があります。

 

血栓は全身の血管にできる可能性があり、足の血管に血栓ができた場合は「深部静脈塞栓症」、できた血栓が血管を通って肺の血管に移動し詰まってしまうと「肺血栓塞栓症」と呼ばれ、呼吸困難や胸痛を引き起こす可能性があります。低用量ピルを4週間以上休薬して、再開したときに血栓症のリスクが高まります。

 

低用量ピルを開始したときは、服用したりやめたりを繰り返さずに、継続して服用する方が安全です。そのため、低用量ピルの服用と中止を繰り返さず、たとえ低用量ピルを飲み忘れてしまってもまずは医師に相談しましょう。

生理痛やPMSが再開する可能性も

低用量ピルを中断すると、低用量ピルを内服していたことによって軽減されていた生理痛やPMSの症状に再び悩まされる場合があります。また、低用量ピルの服用中止により、生理不順だった方は少しずつ元の体の状態に戻り、生理周期が乱れてしまう可能性があります。

 

ひどい生理痛や、生理が予定より2週間以上遅れている場合には、産婦人科医に相談しましょう。

まとめ

本コラムでは、低用量ピルの服用が将来の妊娠へ及ぼす影響について解説しました。将来妊娠を望む方にとっては、低用量ピルの服用による身体や妊娠の影響は気になりますよね。低用量ピルの服用が不妊症の原因になるという報告はありませんので、安心して服用ください。

低用量ピルを服用していて妊娠を希望する場合には、服用を中止するタイミングも重要です。低用量ピルはいつでも中止できますが、ホルモンバランスが戻るまでの期間は個人差があります。低用量ピルの服用をやめる場合は、事前に医師と相談した上で検討しましょう。

監修医コメント

医師
佐藤 綾華

ライフプランに応じて、将来的には妊娠したいと思っているが、今は避妊をしたいと考える女性も少なくないでしょう。低用量ピルは理想的な使用で高い避妊効果が得られる女性主導の避妊方法です。

また、月経周期が安定し、月経量が少なくなることで月経痛の改善やホルモンバランスが安定しニキビが改善するといった副次効果も期待できます。

低用量ピルの服用をやめると約90%の人は通常の月経周期が再開し、妊娠率は服用していなかった人と変わらないとされます。将来の妊娠への影響が心配で低用量ピルの服用をためらっている場合は、この記事を読んで服用をしてみてくださいね。

この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。

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監修医師 佐藤 綾華
経歴: 2018/3北海道大学医学部医学科卒業 2018/4-2020/3石巻赤十字病院初期研修修了 2020/4-2021/3石巻赤十字病院産婦人科勤務 2021/4-2022/3東北公済病院産婦人科勤務 2022/5-2023/3東北大学病院産婦人科勤務 2023/4-2024/3仙台市立病院産婦人科勤務。現在はあおばどおりかずみレディースクリニックなど複数のクリニックで非常勤として勤務。 保有免許・資格: 日本専門医機構認定産婦人科専門医 日本女性心身医学会認定更年期指導士
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