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お酒を飲んで蕁麻疹が出るのはアルコールアレルギー?原因と対処方法について説明!

監修医師 五藤 良将
更新日:2025年02月5日

更新日:2025年02月5日

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お酒を飲んだ後に突然蕁麻疹が現れたことはありませんか?この症状がアルコールアレルギーによるものなのか、それとも別の要因が関係しているのかを見極めるのは難しいかもしれません。この記事では、蕁麻疹とアルコールとの関係性、さらに症状が出た場合の適切な対処法について詳しく説明します。

蕁麻疹(じんましん)が起こる仕組み

蕁麻疹に特徴的な皮膚の膨らみは、どのようにしてできるのでしょうか。実は、皮膚の奥にある毛細血管が広がり、血管から水分が漏れ出して皮膚が膨れることによって起こります。この現象にはかかわっているのが、ヒスタミンという物質です。

 

ヒスタミンは皮膚の中の肥満細胞という細胞から放出される物質で、何らかの刺激を受けると放出が始まります。このヒスタミンが毛細血管を広げることで皮膚が赤くなり、さらに血管から漏れた水分が皮膚を盛り上げて蕁麻疹ができます。また、ヒスタミンは皮膚のかゆみを感じる神経を刺激するため、蕁麻疹は強いかゆみを伴うことがほとんどです。

 

蕁麻疹の多くは原因不明のため、何が肥満細胞を刺激しているのかを特定するのは簡単ではありません。ヒスタミンの放出が止まると、毛細血管は元に戻り、漏れた水分も血管内に戻って、蕁麻疹は自然に消えていきます。

アルコールの身体への影響

アルコールは少量であればリラックス効果や会話を弾ませる効果がありますが、飲みすぎると運動機能の低下や意識障害を引き起こす危険性があります。さらに、体のさまざまな部位やシステムに影響を及ぼす可能性もあるため注意しましょう。個人の体質や感受性によっても影響が異なるため、自分に合った適量を守ることが重要です。

中枢神経への影響

アルコールは脳に直接作用し、少量では気分を高揚させたり、不安を和らげる効果が期待できます。しかし、摂取量が増えると鎮静作用が強まり、言葉が不明瞭になったり、運動機能が低下したりするかもしれません。さらに過剰な飲酒では意識障害や死亡に至る可能性もあることを知っておきましょう。

 

また、アルコールを飲むと入眠がスムーズになることがありますが、睡眠の後半に質を低下させる作用があります。そのため、寝酒としての飲酒は一時的な効果しかありません。かえって眠りを妨げる結果となることがほとんどです。

循環器への影響

適度な飲酒は善玉コレステロール(HDL)を増やし、心疾患のリスクを軽減する可能性があります。ただし、過剰な飲酒は逆にリスクを高めるため注意が必要です。また、飲酒後しばらくすると血小板の凝集を抑える作用が見られる一方で、時間が経つと凝集が促進される「リバウンド効果」も指摘されています。

内分泌への影響

アルコールは糖代謝やホルモン分泌にも影響を与えます。少量の飲酒は血糖値を下げる効果がありますが、大量飲酒はインスリン分泌を妨げ糖尿病のリスクを高めます。また、長期間の大量飲酒は男性ホルモンや女性ホルモンの分泌に異常をもたらし、生殖機能に悪影響を及ぼすことがあるため、注意してください。

お酒と蕁麻疹(じんましん)の関係

お酒を飲んで蕁麻疹が出る場合は、どんなことが考えられるのでしょうか?お酒と蕁麻疹の関係を見ていきましょう。

アルコールアレルギーとは

アルコールを飲むと顔や体がまだらに赤くなる方がいます。このような症状が現れる場合、アルコールアレルギーかもしれません。アルコールアレルギーとは、アルコールに対する体の反応で、蕁麻疹、息苦しさ、喉の詰まり感、皮膚のかゆみ、頭痛、顔の赤みや火照りなどの症状が現れます。ただし、アルコールアレルギーは免疫の過剰反応によるものではありません。

 

このアレルギーの原因は、体内でアルコールを分解する酵素が十分に働かないことです。そのため、一口飲むだけでも呼吸困難や蕁麻疹といった重い症状を起こすことがあります。これは「お酒に弱い」人とは異なります。お酒に弱い人は、体調や飲む量によって反応が異なりますが、アルコールアレルギーの場合、少量でも症状が出るのが特徴です。

 

また、アルコールアレルギーは生まれつきのものだけでなく、後天的に発症することもあります。たとえば、過度な疲れやストレスがきっかけで発症する場合があります。これまで問題なくお酒を飲めていた人でも、突然症状が出ることがあるため注意しましょう。

お酒を飲んで蕁麻疹(じんましん)が出る理由

アルコールを摂取した後に蕁麻疹が出る場合、原因はアルコールそのものに対するアレルギー反応ではありません。アルコールが体内で代謝される際、血管が拡張することで、蕁麻疹を引き起こす物質(ヒスタミンなど)が体内で増えることがあり、皮膚に赤い膨疹やかゆみが現れる場合があります。

お酒以外に蕁麻疹(じんましん)が悪化する要因

お酒を飲んだ時に蕁麻疹が出た場合、お酒が原因とは限りません。蕁麻疹を引き起こしやすくしたり、症状を悪化させたりする要因としては、ストレスや疲労、体調不良、風邪などの感染症、そして月経などがあります。適度な休息やストレスの軽減、体調管理を心がけましょう。

蕁麻疹(じんましん)が出た場合の対処方法

蕁麻疹が出た場合には、以下の対処方法を試してみてください。

掻かない

蕁麻疹が出た部分を掻いたりこすったりしないようにしましょう。刺激を与えると、かゆみや炎症が悪化したり、細菌感染のリスクが高まる可能性があります。

患部を冷やす

保冷剤や冷たいタオルを使って患部を冷やすと、かゆみが和らぐ場合があります。ただし、寒冷刺激が原因の蕁麻疹の場合は避けてください。

安静にする

衣服の擦れや圧迫、運動や入浴による発汗が蕁麻疹の原因になることがあります。安静にして、体を休め、ストレスを軽減することが重要です。

病院を受診する

蕁麻疹が繰り返し現れたり、症状が重く半日経っても消えない場合、または数日間続くようなときは、早めに医療機関を受診してください。また、症状が進んで色素沈着が残った場合も、医師に相談しましょう。

お酒を飲んで出る蕁麻疹(じんましん)が気になる場合は皮膚科を受診しよう

蕁麻疹が気になる場合は、自己判断せずに病院で診察を受けることが重要です。不安や心配な点がある場合も、専門家の診断を受けることで適切な対応が可能になります。早めの対応が、症状の悪化を防ぎ、適切な治療を受けるための鍵です。

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まとめ

お酒を飲んだ際に蕁麻疹が出る場合、アルコールアレルギーが原因の可能性があります。ただし、お酒ではなく他の要因が関与しているかもしれません。症状が頻繁に現れる場合は、皮膚科を受診し、原因を特定して適切な治療を受けましょう。また、蕁麻疹が出た際には、患部を掻かないよう注意し、冷やして安静にすることで症状の悪化を防げます。健康的に飲酒を楽しむためには、自分の体調を管理し、無理のない範囲で飲むようにしましょう。

コメント お酒を飲むと蕁麻疹が現れる場合、これはアルコールによる物理的な反応、アルコール分解産物への反応、またはアルコールに含まれる成分に対するアレルギーが原因であることが考えられます。アルコールによって血管が拡張し、体内のヒスタミンが増加することで、皮膚の赤みや腫れ、かゆみを伴う蕁麻疹が発生することがあります。蕁麻疹が繰り返し出る場合は、飲酒を控えることが推奨されます。特に症状が重い場合や、呼吸困難など他のアレルギー反応を伴う場合は、専門の医師の診断を受け、必要に応じて適切な治療を受けることが重要です。アルコールに対して敏感な体質の場合、少量の摂取でも反応することがあるため、自分の体の反応をよく観察し、健康を守るためにも適切な対処を心がけましょう。

監修医コメント

医師
五藤 良将

お酒を飲むと蕁麻疹が現れる場合、これはアルコールによる物理的な反応、アルコール分解産物への反応、またはアルコールに含まれる成分に対するアレルギーが原因であることが考えられます。アルコールによって血管が拡張し、体内のヒスタミンが増加することで、皮膚の赤みや腫れ、かゆみを伴う蕁麻疹が発生することがあります。蕁麻疹が繰り返し出る場合は、飲酒を控えることが推奨されます。特に症状が重い場合や、呼吸困難など他のアレルギー反応を伴う場合は、専門の医師の診断を受け、必要に応じて適切な治療を受けることが重要です。アルコールに対して敏感な体質の場合、少量の摂取でも反応することがあるため、自分の体の反応をよく観察し、健康を守るためにも適切な対処を心がけましょう。

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監修医師 五藤 良将
経歴:千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。 免許・資格:医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、日本美容内科学会評議員 所属:医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 医療法人社団五良会 理事長
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