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処方箋なしで薬を購入する方法とは?病院を受診?薬局?零売?医薬品の販売について

監修薬剤師 小村 稜
更新日:2024年09月18日

更新日:2024年09月18日

処方箋なしで薬を購入する方法とは?病院を受診?薬局?零売?医薬品の販売についてのイメージ
処方箋を薬局へ持って行って薬をもらったり、薬局やドラッグストアで市販薬を購入したりした経験がある方は多いと思います。実はそれ以外にも医薬品を入手する方法はいくつかあります。
今回は、医薬品の入手方法について紹介し、それぞれの違いを解説していきます。

医薬品とは

医薬品とは、

・日本薬局方に収載されている物
・人や動物の疾病に対して診断・治療・予防に使用される器具や機械以外の物
・人や動物の身体構造や機能に影響を及ぼす物

を満たしたものを指します。

 

日本薬局方とは各々の医薬品の品質を担保するために必要な規格や基準を定めた公的な規範書のことで、多くの医薬品の情報が記載されています。

 

現在の日本国内では、医薬品を医療用医薬品・要指導医薬品・一般用医薬品の大きく3種類に分類しています。

 

要指導医薬品と一般用医薬品をまとめて市販薬やOTC医薬品などと呼ぶこともあります。

医療用医薬品と一般用医薬品の違いについて

医療用医薬品は原則として病院や診療所で医師の診察を受けて発行された処方箋に基づいて販売・授与される一方で、一般用医薬品や要指導医薬品の購入に処方箋は不要です。

 

この違いは薬の活性の強さや安全性が関係しています。

 

抗がん剤のように良くも悪くも身体に大きな影響を与える医薬品が医師の診断なしで手に入ることはなく、新薬を代表とする人に対する安全性の検証期間が非常に短い医薬品も市販薬として販売するにはリスクが大きすぎます。

 

また、発熱や頭痛など日常生活で比較的起こりやすい症状に対する治療薬が市販薬としてのニーズが高いため、医薬品の適用疾患によって市販薬として販売する妥当性が問われることもあります。

医薬品をもらう方法

医薬品を入手する方法は、医師の発行した処方箋を基に薬をもらう方法調剤薬局やドラッグストアで市販薬を購入する方法の2種類が主です。

 

これに加えて、一般用医薬品をインターネット通販サイトから購入することもできます。この場合は、一般用医薬品の更なる分類によって薬剤師による確認作業が必要なケースもあります。

 

また、本来なら医師の処方箋が必要な医療用医薬品でも、条件を満たせば処方箋なしで購入することができます。

病院を受診し医師の診断を受け処方箋をもらう

病院へ受診をして、医師が発行した処方箋を基に薬を薬局でもらうという流れが医薬品を手に入れる一般的な方法です。

 

患者さんの健康状態や検査を基に医師が処方しているため、基本的には症状や体質に合った薬を手に入れることができます。

 

 

また、病院への受診は対面だけでなく、オンライン診療サービスを用いることでも可能です。

オンライン診療サービス「SOKUYAKU」なら、家に居るままで医師の診察を受けることができ、処方せんをもらうこともできます。

詳しく知りたいという方は以下のリンクにて紹介しています。

薬局薬店で市販薬を購入する

処方箋を持っていなくても、市販薬であれば薬局やドラッグストアで商品として購入できます。

 

現在、市販薬は要指導医薬品と一般用医薬品の2種類があり、一般用医薬品はさらに細かく分類されています。

 

要指導医薬品と一部の一般用医薬品は薬剤師からのみ購入できます。

薬局で医療用医薬品を薬剤師から購入する(零売)

通常、医療用医薬品を手に入れるためには医師の発行する処方箋が必要ですが、いくつかの条件を満たしていると薬局でも医療用医薬品を購入することができます。

 

医療用医薬品は処方箋医薬品と処方箋医薬品以外の医療用医薬品に分類されています。

 

その内、処方箋医薬品以外であれば処方箋がなくとも薬局で購入することができますが、必要最低限の数量かつ薬剤師の対面販売のみです。

 

医療用医薬品を薬局で薬剤師から購入することを「零売」と呼びます。

処方箋医薬品とは

入手するために処方箋が必要となる医療用医薬品のことを処方箋医薬品と呼び、医療用医薬品の2/3程度を占めています。

 

厚労省が承認した医療用医薬品の中でも、発売直後であったり、高い効果は期待できるものの重篤な副作用を引き起こす可能性があったりする場合には処方箋医薬品に分類されます。

 

取り扱いが難しい医薬品を服用しているときは、定期的に受診をすることで患者さんの健康状態を把握する必要があります。

 

処方箋医薬品として分類されている医療用医薬品の例として、高血圧治療薬(降圧剤)、睡眠薬、抗生物質など厳密な管理が必要となる医薬品があります。

市販薬の商品や零売で対応するなら

病院へ受診をせずに薬局やドラッグストアで購入した医薬品で対応するのは、「仕事の都合などで時間がなくて病院へ行けないとき」「軽度の風邪症状や花粉症の諸症状が出たとき」などの場合にしましょう。

 

いずれにしても市販薬の商品や零売で購入した医薬品を長期間服用することは避けてください。

仕事や学校で診察を受ける時間がない場合

日中は用事があるため病院へ行くことができない場合の短期的な対応として薬局などで手に入る医薬品を服用することができます。

 

すぐに症状が治まる場合は構いませんが、数日間服用しても症状が改善しない場合は可能な限り早めに医師の診察を受けましょう。

 

 

病院に行く時間がないという方にはオンライン診療サービス「SOKUYAKU」をおすすめしております。

以下のリンクから詳しく見ることができますのでぜひご覧ください。

軽度な風邪症状や花粉などの鼻症状に対して

少し体調が優れないときや花粉症の症状に対してはセルフメディケーションの一環として薬局やドラッグストアで売られている鼻炎薬や解熱鎮痛薬を服用しても良いでしょう。

 

思いがけない病気が原因であることもあるため、漫然とした服用は避けて改善が見込めないときは病院を受診してください。

薬剤師から成分や効果、副作用など必要な情報をよく聞く

医療用医薬品と市販薬のいずれについても、専門的な知識を持つ薬剤師から必要な情報を説明してもらい、少しでも不明な点があれば質問して解決しておきましょう。

 

特に、服用方法や副作用が生じたときの初期症状については十分に把握してから服用を開始しましょう。稀に、サプリメントとの併用が問題となる医薬品もあるため、必要に応じて薬剤師へ相談してください。

価格の違いは?

医療用医薬品と市販薬では価格の設定方法が違うこと、保険適用の有無などの理由で、同じ有効成分であっても金額は異なります。

 

例えば、アセトアミノフェンを有効成分とする医薬品は医療用医薬品(カロナールなど)と市販薬(タイレノールAなど)の両方ありますが、有効成分の含まれている量は同じでも価格は異なっています。

 

基本的には市販薬の方が高価ですが、市販薬は有効成分が複数含まれているものの多いため市販薬が割高だとも言い切れません。

 

また、処方箋に基づいて医薬品を手に入れるには病院への受診が必要となるため、医薬品単独の費用以外にも受診料や調剤料などがかかります。

全行的に処方箋なしで販売する零売店舗は少ない

医療用医薬品は医師が発行した処方箋を基に販売・授与することが基本であるため、零売を行っている店舗は全国的に非常に限られています。

 

また、零売を実施している調剤薬局でも医療機関への受診を推奨することがほとんどであるため、患者さんの健康面などから薬剤師が危険だと判断した場合には零売での対応はできません。

 

また、零売の対象としている医療用医薬品には、解熱剤、漢方薬、ビタミン剤、塗り薬などがあります。

薬について病院や薬局で質問・相談してみましょう

薬の入手方法から服用方法、効果まで医薬品について不明な点があれば、お近くの薬局や病院へ相談・問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

 

病院への受診が基本ですが、ライフスタイルやそのときの状況に応じて最善となる医薬品の入手方法が異なるかもしれません。

 

 

最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。

 

オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。

 

SOKUYAKUでは、多数の診療科目や全国から病院を探すことができます。

 

また、新型コロナウイルス感染症の検査は、医療機関以外の自宅でも実施が可能です。

 

SOKUYAKUで、ビデオ通話にて診療をご受診頂き、PCR検査をご希望の場合は、SOKUYAKUからご自宅で唾液採取して頂く検査キットをご注文頂けます。

横にスライドしてください

周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料
厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について

当コラムの掲載記事に関するご注意点

  • 当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
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監修薬剤師 小村 稜
医療編集プロダクションMEDW代表
Webディレクター / 薬剤師

今後の医療に変化をもたらすために、デジタルチーム医療を発足。
「メディアから医療を支える」をミッションに活動している
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