セファドール錠(ジフェニドール)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説
更新日:2024年09月18日
今回はセファドール錠(ジフェニドール)についてさらにめまいについても解説していきたいと思います。
セファドール錠(ジフェニドール)とは
セファドール錠は日本新薬株式会社より販売が開始された薬です。
日本新薬株式会社が1968年より研究、開発が開始され、脳の血流循環の改善作用と人の平衡感覚を司る前庭神経の調節作用があると発見しました。
そしてめまいの改善する効果があると認められ薬として販売されることになりました。
セファドール錠(ジフェニドール)の成分について
セファドール錠は障害されている前庭神経側の血流を増加させることによって、左右の前庭神経の崩れたバランスに由来するめまいを改善する効果があります。
まためまいの原因となる前庭神経の異常な興奮が脳に伝わるのを防ぐ効果があります。
セファドール錠(ジフェニドール)が治療できるめまいについて
セファドール錠について解説する上でめまいについて解説します。
めまいとは体の平衡感覚を伝える内耳、視覚、脳などが障害され空間における身体の位置に関する状態把握が上手く行われていない状態です。
めまいは症状により回転性めまいと、非回転性めまいにわけられます。
回転性めまいは周囲や自分が回転するように感じるめまい、非回転性めまいはふわふわと浮いた様に感じたり、ふらつきを感じたりするめまいです。
前庭神経とめまいについて
セファドール錠は、人の平衡感覚を司る前庭神経の調節作用があると解説しましたが、前庭神経とめまいの関係について解説します。
内耳と前庭神経
平衡感覚は、内耳とという左右の耳の奥ある器官の情報を前庭神経という神経で脳に情報を送ることで調節されています。
この部分が障害されると、回転性めまいである前庭性めまいが現れます。
さらに、内耳が障害されるめまいは、吐き気を司る部分にも作用するので、吐き気や嘔吐を伴うことがあります。
前庭性めまい
まず、めまいは障害されている部分によって名称が変わります。
セファドール錠は内耳障害にもとづくめまいの改善に使用されることが多いですが、内耳障害に基づくめまいは前庭性めまいといわれ、原因としてメニエール病、乗り物酔い、内耳炎、前庭神経炎などが挙げられます。
メニエール病
メニエール病はストレスや疲労による心身症の一種と考えられている疾患で、めまい、耳鳴、難聴の発症、軽快を繰り返します。
このめまいは反復性があり、かつめまいの時間が長いのが特徴です。難聴の初期症状は、低音域の難聴が中心的に起こり、症状が進行するにつれて中音域、高音域まで広がります。
基本的に難聴は、片側だけに発症しますが、症状が進行するにつれて両側の難聴をきたすことがあります。
症状に心当たりがあるけれども、病院に行く時間がないという方にはオンライン診療サービスを利用するのがおすすめです。
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セファドール錠(ジフェニドール)はどんな症状に効果がある?
セファドール錠は内耳障害にもとづくめまいに効果があります。臨床試験では675例について実施された試験で有効性が認められています。
セファドール錠(ジフェニドール)の用法・用量は?
セファドール錠は25mg錠を通常1回1~2錠を1日3回服用します。年齢、症状により量の増減ができます。
セファドールには剤形に顆粒があります。
セファドール顆粒10%は通常1回0.25~0.5gを1日3回に分けて服用します。
セファドール錠(ジフェニドール)の副作用
セファドール錠の副作用は、臨床試験5951例の中で454(7.63%)が報告されています。
主な副作用は口喝という口が乾く症状で、その他の副作用として食欲不振、胸やけなどがあります。
これらの副作用が現れた場合は医療機関を受診しましょう。
セファドール錠(ジフェニドール)に関する注意点
セファドール錠は、重い腎機能障害がある方は服用できません。重い腎機能障害により薬が体の中に蓄積してしまい、副作用が現れやすくなるおそれがあるからです。
またセファドール錠は抗コリン作用を現すので、前立腺肥大症等による尿路の閉塞疾患がある方の排尿困難を悪化させるおそれがあります。
さらに、胃腸管に閉塞があるとその閉塞を悪化させるおそれもあり、散瞳による眼圧上昇を引き起こす可能性もあるので注意してください。
抗コリン作用
自律神経が体の調節を行うのにアセチルコリンという物質が関わってきます。
このアセチルコリンは作用すると唾液の分泌が増える、消化管運動が活発になる、瞳孔を収縮させる、膀胱平滑筋を収縮させる、心拍数が下がる等の反応が体に起きます。
この抗コリン作用というのはアセチルコリンの作用を阻害してしまうのでアセチルコリンが作用している逆の反応が体に起きます。
抗コリン作用が副作用として現れると、口が乾く口喝、消化管運動が低下する事による便秘、膀胱平滑筋の収縮が抑制されることによる排尿困難、瞳孔が散瞳し眼の眼房水という液が眼から出にくくなり眼圧が上昇するといった症状が起きます。
この眼圧が上昇すると緑内障の原因となる可能性があるので注意しないといけない副作用となっています。
セファドール錠(ジフェニドール)と同じ成分の市販薬はある?
セファドール錠が含まれる市販薬はエーザイ株式会社より発売されているトラベルミンRがあります。
トラベルミンR
トラベルミンRは、乗り物酔いによるめまい、吐き気、頭痛の予防および緩和を目的とて使用する薬です。酔ってからでも効果のある成分を配合しています。
含有成分は自律神経の異常な興奮をおさえるジフェニドール、乗り物によって起こる感覚の混乱を軽減するスポコラミン臭化水素酸塩水和物、乗り物によって起こる感覚の混乱を予防する無水カフェイン、吐き気やめまいに効果を示すピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)です。
11才以上から使用できる薬で、用法、用量は1回1錠を4時間以上の間隔をおいて2回までとなっています。服用をするタイミングは乗り物酔いが現れた時と、予防で使用する場合は乗車船30分前に服用してください。
注意点としてトラベルミンRを服用している間は、他の乗り物酔いの薬、かぜ薬、解熱鎮痛薬、鎮静薬、鎮咳去痰薬、胃腸鎮痛鎮痙薬、抗ヒスタミン剤を含む薬等を使用しないでください。また服用をしたあとに乗り物や機械類の運転操作をしないでください。
めまいの原因が把握できていなければまずは医療機関に相談してください
セファドール錠が適応しているめまいについて解説しましたが、めまいの原因は多種多様で原因によって治療が異なります。
そのため原因の大まかな特定ができていないのであればまずは医療機関に相談してみてください。簡単にですがもう少しめまいについて解説しますので参考にしてください。
延髄より脳側の障害によりおこるめまい
回転性のめまいと非回転性のめまいどちらも起こる可能性があるめまいです。
原因として脳梗塞、脳出血といった症状より脳血流の循環に問題が起きる、アルコールやてんかん治療薬の副作用などが挙げられます。
非前庭性めまい
内耳や前庭神経といった平衡感覚を司る器官以外が問題となって現れるめまいで、非回転性のめまいを特徴とします。
この非前庭性のめまいは一番身近なめまいであり、原因を聞くとなるほどと思われる方も多いと思います。
非前庭性めまいの原因は心身症、低血圧、低血糖、高血圧、貧血、酸欠、更年期障害などなどと原因は多くあります。
非前庭性めまいの治療はその多岐にわたる原因の特定とその原因にあわせた治療を行う必要があります。
まとめ
今回はセファドール錠(ジフェニドール)とめまいについて解説しました。めまいは多種多様の原因があるため、治療も異なり、対する薬の種類も豊富です。
めまいに悩んでいる方はまず原因の特定をしてみてください。すでに薬を飲まれている方は、自身がどのめまいに該当するかなどを知る上でこの解説が参考になれば幸いです。
セファドール錠(ジフェニドール)を購入するにはどうしたらいい?
セファドール錠は「医療用医薬品」に指定されているため、処方箋なしでドラッグストアなどで購入することはできません。
セファドール錠を購入するには、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらう必要があります。しかし、薬をもらうためだけに病院に行くのは面倒と感じる方もいるのではないでしょうか。
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
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参考資料
薬がみえるvol.1 vol.2 編集:医療情報化学研究所 発行:メディックメディア
セファドール錠25mg 医薬品インタビューフォーム
Eisaiセルフケア製品情報トラベルミンR
https://www.eisai.jp/products/travelmin/travelmin_r
厚生労働省 e-ヘルスネット 突発性難聴
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