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低用量ピル飲み初めの副作用ってどんな症状があるの?主な原因と対策方法を説明

監修医師 馬場 敦志
更新日:2024年05月23日

更新日:2024年05月23日

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低用量ピルを飲むと、吐き気・頭痛・乳房の張り・眠気・むくみなどさまざまな副作用が起こる可能性

飲み始めてから3ヶ月は副作用が出やすい

低用量ピルを飲むと、体内のホルモンバランスが変わり、吐き気や眠気、むくみなどの副作用が起こる恐れがあります。しかし、大抵は飲み始めて2〜3ヶ月経つと症状は軽くなるため、まずは体が順応するまで服用を継続することが重要です。少なくとも「3ヶ月」を目途に服用を継続し、異常が起こらないか確認しましょう。

 

低用量ピル服用時の副作用発症率

参照:日本産科婦人科学会編低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)

参照:「日本産婦人科学会:低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)

 

低用量ピルの服用を始めて3ヶ月以内は副作用のリスクが高いと言われていますが、大抵は時間が経つと自然に解消されます。

 

なお、稀なケースですが、服用して時間が経ってから上表のような副作用が生じることもあります。大抵は吐き気などの軽い症状ですが、深刻な症状が生じるリスクも無視できません。服用中に身体の異変に気づいた場合はなるべく早めに専門医へご相談ください。

主な副作用とその対策方法

不正出血

不正出血とは、生理以外の時期に起こる出血です。初めて低用量ピルを服用する方の3割程度(※)に不正出血が起こるとされています。人によって異なりますが、不正出血は1日〜2、3週間長引くこともあります。しかし、低用量ピルの服用が原因となる不正出血は、自然に治まることが多いです

※参考:「日本産婦人科学会:低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン(案)

 

【 対策 】

適切な服用を3ヶ月程度継続しても不正出血が続く場合、子宮がんやポリープなどの病気の疑いもあるため、専門医へご相談ください。また、飲み忘れによって不正出血が起こる可能性もあるため、注意が必要です。

吐き気

低用量ピルの副作用として、吐き気や不快感が起こる場合もあります。なお、身体が順応するまでの一過性の副作用であるケースが大半です。低用量ピルを飲んでから嘔吐した場合、成分が正しく体に吸収されない恐れがあるため、吐き気止めを服用して副作用を抑えることが重要です。参考までに、低用量ピルを飲んで3時間以内に嘔吐した場合は、低用量ピルを1錠分追加で飲むことが望ましいとされています。

 

【 対策 】

就寝前(副作用が出る時間帯を就寝中にするため)や食後に服用することをお勧めします。

※不安な方は、医師に相談し、数日間は吐き気止めもあわせて服用しましょう。

眠気

眠気の副作用が約0.1%〜5%未満の確率で起こることがあります。眠気は、低用量ピルに含まれる黄体ホルモンによって感じるもので、服用を始めたばかりの時期に生じやすいと言われています。

 

【対策】

熟睡できない場合、日中に約20分の仮眠を取ることをお勧めします。

乳房の張り

約0.1%から5%未満の確率で、乳房の痛みや張りが生じるとされています。低用量ピルには少量の黄体ホルモンが含まれるため、服用を始めたばかりの時期は副作用が起こりやすいです。

 

【対策】

飲み続けても副作用が改善しない場合は、かかりつけの医療機関などに相談してください。

頭痛

約0.1%から5%未満の確率で、頭痛の症状が起こるとされています。体内のホルモンバランスが乱れることによって起こるケースがほとんどで、服用を始めたばかりの時期に生じやすいです。

 

【対策】

肩こりを解消する、適度な睡眠時間をキープするなどを試しても改善しない場合は、薬剤師や医師へ相談し、頭痛薬の服用もお考え下さい。

下腹部痛

約0.1%から5%未満の確率で、下腹部痛が生じるとされています。体内のホルモンバランスの乱れによって生じることが多いとされています。

 

【対策】

飲み続けても下腹部痛が改善しない、生活に支障をきたすくらい痛みが強いといった際は、原因が低用量ピルの服用ではないこともあるため、専門医へご相談ください。

むくみ

低用量ピルに含有されるプロゲステロンというホルモンによって、体内に水分が蓄積しやすくなります。低用量ピルを服用して太ったと仰る方もいらっしゃいますが、低用量ピルを服用しても脂肪が増えやすくなることはありません。

 

【 対策 】

・アルコール、塩分の摂り過ぎを防ぐ

・食生活の見直し/ミネラルやビタミン、たんぱく質を意識して摂取する

・体の冷えを防ぐ

・マッサージ、ストレッチ、適度な運動を行う

特に注意すべき副作用

低用量ピルの副作用は、継続して服用していると自然に解消することが大半です。しかし、血栓症には特に注意してください。血栓症は、血液に小さな血の塊が生じることで血管が閉塞する疾患のことです。「エコノミー症候群」という病名としても有名です。発生頻度は10万人に5人程度と低いですが、脳、肺、心臓などの生命活動に大きく関係する血管にできると、命を落とす危険性もあります。

 

低用量ピルを服用し始めてから、急激な吐き気・嘔吐、ふくらはぎの痛み、頭痛、痺れ、発赤、胸痛、息切れ、視力の異常、手足の脱力などの症状が起こったら、注意が必要です。こうした症状が起こると血栓症の疑いがあるため、放っておかずなるべく早めに専門医へご相談ください。

ピルを効果的に服用する方法

自分に合ったピルを服用する

PMSや生理痛などの不調の解消、避妊、病気の治療など、ピルの服用目的は人それぞれです。また、深刻な生理痛は病気が原因で起こる場合もあるため、ピルの服用のみでは解消しないこともあります。さらに、服用する方の体調、特定の疾患の既往歴や家族歴によって、ピルの服用に気を付けるべき方もいらっしゃいます。

 

また、ピルには複数の種類があります。体質や症状の他、服用するタイミングなど、服用する方の生活習慣に応じて最適なピルは様々です。

ピルには複数のメリットがありますが、服用する際は事前に問診や検査を受け、医師に相談の上でご自身に合ったピルを処方してもらうようにしてください。

飲み忘れに気を付ける

ピルを飲み忘れると、休薬期間中に卵胞が成長する場合があり、避妊効果を十分に発揮できない可能性があります。特に、低用量ピルのシートの初め、もしくは終わりに飲み忘れて休薬期間が7日以上になると、排卵が起こりやすくなるとされています。

 

ピルは決まった期間に適切に飲むことで効果が期待できるお薬ですので、飲み忘れないように注意が必要です。

不安な場合は医師に相談を

副作用によって服用の継続が難しいと思う方もいらっしゃると思いますが、多くの方は服用を続けることで、徐々に低用量ピルの効果が現れてきます。

 

なお、重い副作用がある、3ヶ月以上飲んでも副作用が治まらない、副作用の症状が重くなるといった場合は、お薬が身体に合わない、もしくは別の原因も考えられるため、まずはピルを処方してもらった医療機関を受診してください。

 

医師に相談する時間を確保しづらいという方は、オンライン診療をご検討ください。

アプリで医師の診察を受けることが可能なため、ご多忙で通院が難しい方でも、時間や場所に囚われず都合の良い時に受診できます。また、通院費用や時間を減らせるというメリットもあります。

まとめ

低用量ピルの服用によって、吐き気、不正出血、乳房の張り、頭痛など身体中で多様な副作用が生じる可能性があります。なお、ほとんどは服用を始めて3ヶ月以内に自然に解消するとされています。お悩みの症状があれば、医師に相談しながら服用を継続することをお勧めします。

オンライン診療を活用することで、通院不要で都合が良い時に医師の診察を受けることが可能です。SOKUYAKUオンラインクリニックでは、オンラインでのピルの処方に対応しています。

 

受付時間:平日10:00~19:00

コメント 低用量ピルなどホルモン剤というとこわい薬という印象を持つ方もいるかと思います。
ホルモン剤に限らず、薬には良い面(メリット)もあれば悪い面(デメリット)も持ち合わせているものです。

ピルは、月経痛がひどい場合だけでなく、月経の量を抑える効果、月経前の症状、月経を整えるメリットがあります。
月経にともなう症状で毎月、しんどい思いをしている方は、ピルを活用することで生活の質が上がることでしょう。

ただし、ピルも薬なので、当記事にあるように副作用のリスクなどもあります。
医師の診察を受けて、安全にピルを使えるかどうか確認してからくすりを使用されるのがいいでしょう。
月経に伴う症状で悩まれている方は、まずは、気軽にオンライン診療でもいいですし、受診してピルの使用に関して相談されることをオススメします。

監修医コメント

医師
馬場 敦志

低用量ピルなどホルモン剤というとこわい薬という印象を持つ方もいるかと思います。
ホルモン剤に限らず、薬には良い面(メリット)もあれば悪い面(デメリット)も持ち合わせているものです。

ピルは、月経痛がひどい場合だけでなく、月経の量を抑える効果、月経前の症状、月経を整えるメリットがあります。
月経にともなう症状で毎月、しんどい思いをしている方は、ピルを活用することで生活の質が上がることでしょう。

ただし、ピルも薬なので、当記事にあるように副作用のリスクなどもあります。
医師の診察を受けて、安全にピルを使えるかどうか確認してからくすりを使用されるのがいいでしょう。
月経に伴う症状で悩まれている方は、まずは、気軽にオンライン診療でもいいですし、受診してピルの使用に関して相談されることをオススメします。

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監修医師 馬場 敦志
宮の沢スマイルレディースクリニック 専門領域分類は、産婦人科 経歴として、筑波大学医学専門学類卒業後、現在は宮の沢スマイルレディースクリニック(札幌市)院長として勤務 保有免許・資格は、産婦人科専門医
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