湿疹ができたらどうすればいい?対処法や治療薬の選び方について詳しく解説
更新日:2024年10月31日
この記事では、湿疹ができた時の対処法や、症状に合った治療薬の選び方を詳しく解説します。湿疹の原因や予防法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
湿疹ができたらどうすればいい?
皮膚は、体を外部の刺激から守る重要なバリアです。皮膚は3つの層から成り立っています。一番外側の表皮は、紫外線やほこり、細菌、ウイルスなどから体を直接保護しています。そのバリア機能を超える刺激や特定の物質が原因で湿疹が発生することがあります。「かぶれ」「とびひ」「あせも」などは、湿疹のひとつです。
かゆみの程度や化膿の有無、塗る場所などに応じて、使用する薬のステロイド成分の強さや効果的な成分が異なります。症状を正確に把握し、適切なセルフケアを行うことが重要です。
湿疹とは
湿疹などの皮膚炎はなぜ起こる?原因や改善方法について詳しく解説
湿疹は皮膚炎とも呼ばれ、赤みやかゆみ、ブツブツ、水ぶくれなどが症状です。肌が乾燥したり、物理的な刺激を受けたりすると、皮膚のバリア機能が弱まります。すると、細菌やウイルス、ダニ、花粉、化学物質、紫外線などの異物が体内に入り込みやすくなり、肌トラブルを引き起こします。これが、湿疹を引き起こす要因です。
異物が体内に侵入すると、体の免疫系が活発になり、異物を排除しようとします。この過程で、かゆみの原因となるヒスタミンや炎症を引き起こす物質が分泌され、皮膚に炎症が生じます。これが湿疹のメカニズムです。
湿疹に用いる治療薬とその種類
湿疹の治療には、主に外用薬がメインです。ただし、症状が広範囲に及ぶ場合や全身に症状が出る場合には、内服薬も使用します。湿疹の治療は、症状の程度や範囲に応じて、外用薬と内服薬を使い分けることが重要です。
外用薬
湿疹の治療でよく使われるのが外用薬です。効果的なのが、合成副腎皮質ホルモンを含む薬、一般的には「ステロイド外用剤」になります。副腎皮質ホルモンは、体内で自然に作られるホルモンです。これには、炎症を抑える働きがあります。ステロイド外用剤は、このホルモンの構造を基にして作られ、炎症を抑える効果が強化されています。これにより、赤みや腫れ、かゆみなどの症状を和らげ、炎症の進行を防ぐことが可能です。
掻き壊しなどで患部が細菌感染するのを防ぐために、ステロイド成分に抗生物質を加えた外用薬もあります。ステロイド外用剤は、多くの炎症性皮膚疾患の治療に欠かせません。
内服薬
広範囲にわたる湿疹や全身に症状が出る場合、外用薬だけでは治療が難しいかもしれません。そのような場合には、内服薬を使用します。内服薬で使われるのは、ステロイド成分を含むものや、かゆみの原因となるヒスタミンを抑える「抗ヒスタミン剤」です。これらの薬は、外用薬と併用して使われることもあります。
セルフケアのポイント
湿疹やかぶれを防ぐためには、普段から肌を健康に保つことが大切です。肌のバリア機能を強くすることで、外部からの刺激に対して強くなります。また、アレルギーを引き起こす物質やかゆみの原因となるもの、特定の食べ物や薬を避けることも重要です。
もしあせもができやすい場合は、涼しい服装を心がけたり、室温を適切に保つことで、汗をかかないようにすることが効果的です。こうした工夫をすることで、肌トラブルを未然に防げます。
皮膚に刺激の少ない素材の衣類を着用する
皮膚に優しく、かゆみを防ぐためには、衣類選びが大切です。肌に直接触れる部分には、柔らかくて吸湿性の良い木綿や合成繊維の衣類を選びましょう。ゴワゴワした生地や縫い目が目立つもの、特殊な染料を使ったものは避けてください。シーツやベッドカバーも同様に、肌に優しい素材がおすすめです。
洗濯の際には、洗剤が衣類に残らないようにしっかりとすすぎ洗いをすることが重要になります。洗剤の残留物が肌に刺激を与えることがあります。
汗をかいたらシャワーなどで洗い流す
汗をかいた後は、しっかりと洗い流すことが大切です。汗をかいたあとに時間がたってしまうことはかゆみを誘発することがあるので、スポーツなどで汗をかいたら、シャワーでしっかりと洗い流し、スキンケアも忘れずに行いましょう。
適度な温度・湿度を心がける
室内の温度と湿度も重要です。エアコンなどの空調機器による乾燥は皮膚に悪影響を与えるので、適度な温度と湿度を保つよう心がけましょう。
バランスのいい食生活を心がける
体が温まると、かゆみが出やすくなることがあります。香辛料や辛い食べ物、アルコールなどは、汗や皮膚のほてり感を引き起こし、かゆみを強くすることがあるので控えめにしましょう。
ツメのお手入れをきちんとする
爪が伸びていたり尖っていると、皮膚を掻いたときに傷つけてしまうことがあります。定期的に爪を切り、ヤスリで整えるようにしましょう。
湿疹の症状がつらい場合は皮膚科に相談しましょう。
突然発疹が出たり、症状が良くならない・悪化する場合は、自己判断せず皮膚科を受診してください。発疹に加えて発熱や他の強い症状がある場合も、早めに皮膚科や内科を受診しましょう。
皮膚の症状は変わりやすく、言葉で説明しにくいかもしれません。スマートフォンなどで写真を撮っておくと便利です。また、いつからどのような症状があるか、他の症状や心当たりがあるかを医師に伝えると良いでしょう。
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まとめ
湿疹ができたら、すぐに対処することが大切です。放っておくと悪化するかもしれません。症状に合った薬を使い、必要に応じて医師に相談しましょう。
食生活や睡眠など、生活習慣を見直すことで湿疹の予防につながります。自分で対処できない場合や症状がひどい場合は、早めに医師に相談することが大切です。これらのポイントを守ることで、湿疹の悪化を防ぎ、再発を予防できます。自分の肌に合った方法を見つけてください。
医師
高藤 円香
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
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