生理中の中出しは妊娠するって本当?生理中の性行為の危険性や妊娠確率について詳しく解説
更新日:2024年10月31日
この記事では、生理中の性行為における危険性や妊娠の確率について詳しく説明します。誤った情報に惑わされないように、正しい知識を持ち、安全な性行為を心がけることが大切です。
生理中の中出しは妊娠するって本当?
生理中の性行為による妊娠の確率は低いといえます。生理は、排卵が終わった後に子宮内膜が剥がれ落ちることで起こります。このため、生理中は排卵がありません。
通常、生理周期が安定している場合、生理が終わってから次の排卵まで約14日かかります。また、精子の寿命は一般的に2〜3日です。したがって、生理中に性行為を行っても、精子が排卵日まで生存する可能性は低いといえるでしょう。
妊娠する可能性はある
妊娠の可能性は低いかもしれませんが、妊娠をしないわけではありません。実際には妊娠するリスクがあります。次の排卵日が予測しづらいことや、精子が子宮内で長期間生存できることが、生理中の性行為で妊娠する理由です。
生理中の性行為で妊娠する理由
【排卵日を予測するのが難しい】
理由の一つは、排卵日がいつ来るか正確に予測するのは難しいためです。一般的に、女性の排卵周期は8日から30日までの範囲で変動し、排卵が起こった約14日後に生理が始まります。しかし、体調やストレス、食事などの影響で排卵日は変動するかもしれません。そのため、生理中に性行為を行った場合でも、予想外に早く排卵が起こることがあり、その結果妊娠する可能性があります。
【生理から排卵日までの周期が短い】
生理周期が短いと、妊娠の可能性が高まることがあります。生理周期は個人差があり、一般的には25〜38日間隔が正常とされています。生理周期が短い場合、生理中の性行為によって妊娠する可能性が高まるため注意が必要です。
生理周期の長さから14日を引くことで、排卵日を予測できます。たとえば、25日周期の場合は11日目、30日周期の場合は16日目が排卵日となります。排卵日の4日前から1日後までの期間は妊娠しやすい期間です。
25日周期の方は生理開始から7〜12日目、30日周期の方は12〜17日目が危険日にあたります。したがって、生理周期が短い方が生理中に性行為を行うと、排卵日までの間隔が短いため、妊娠する可能性が高まるのです。
【精子の生存期間が長い】
精子の生存期間が長いことも理由の一つです。精子は子宮内で4〜5日間、場合によっては7日間以上生存することがあります。生理中に性行為を行い、精子が体内に残っていると、排卵日まで生存し続ける可能性があり、その間に受精するかもしれません。
生理中の性行為が危険な理由
生理中の性行為は、妊娠だけではなくさまざまなリスクがあるため注意しましょう。
それぞれのリスクについて、解説します。
HIVなどの性感染症のリスクが高くなる
生理中の膣内は血液が多く集まるため、性行為によるわずかな刺激でも傷ができやすくなります。そのため、傷口から性感染症に感染するリスクが高まります。
性感染症は性器や口などの粘膜や皮膚を通じて感染し、種類や症状は様々です。膣内には自浄作用があり、通常は感染力の弱い細菌やウイルスから体を守っていますが、傷があると細菌やウイルスが体内に侵入しやすくなります。
淋病やクラミジア、HIVなどのリスクが高まる可能性があり、注意が必要です。また、生理中は経血が付着しやすいため、女性だけでなくパートナーも性感染症のリスクが高まります。
女性の身体に負担がかかる
生理中は女性の身体に多くの負担がかかります。この期間は、身体的にも精神的にもデリケートな時期です。免疫力が低下しやすく、疲れがたまりやすいため、翌日まで疲れが残るかもしれません。特にひどい場合は、日常の仕事や家事に影響が出るほどの倦怠感を感じることもあります。そのため、無理をせず、身体をしっかり休めることが大切です。
生理痛が増す可能性がある
生理中に性行為をすると、生理痛がさらにひどくなることがあります。過去に性行為で強い痛みを感じた経験がある場合、注意が必要なサインです。性行為をしたくないと感じているときは、膣が乾燥しやすくなり痛みを感じやすくなります。
出血する可能性がある
子宮筋腫は、子宮の中にできる良性の腫瘍です。子宮内膜の近くにある場合、生理中に性行為をすると大量に出血することがあります。この大量出血を放置すると、貧血になるかもしれません。
貧血になると、体内の酸素が不足し、立ちくらみやめまいが起こりやすくなります。これにより、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。
子宮内膜症が発症・悪化する可能性がある
子宮内膜症は、通常は子宮の内側にあるべき子宮内膜組織が子宮の外側にできてしまう病気です。この病気は若い女性に多く見られ、腰痛や下腹部の痛み、激しい月経痛などの症状を引き起こします。
子宮内膜症の原因は、完全には解明されていません。月経の血液が逆流してしまうことが主な原因とされています。生理中に性行為を行うと、月経の血液の逆流が起こりやすくなるためウイルスや細菌が子宮内に入り込む可能性が高まります。この病気は症状がない場合もありますが、放置すると不妊の原因になることもあるため、注意が必要です。
尿路感染症のリスクが高まる
生理中は、膀胱や尿道に細菌が入りやすくなります。また、女性は尿道が短いため、細菌が膣から尿道に入りやすく、膀胱炎などの感染症を引き起こしやすいことが特徴です。生理中の性行為によって、膀胱や尿道に細菌が入り込みやすくなり、膀胱炎や尿道炎、さらには腎臓にまで感染が広がる腎盂腎炎になるリスクが高まります。
生理中の性行為で避妊に失敗した時の対処法
アフターピルを服用する
生理中の性行為で避妊に失敗した場合には、生理中でも妊娠の可能性があるため、すぐに病院を受診してアフターピルを処方してもらうことが重要です。できるだけ早く服用することで、より高い避妊効果が期待できます。
アフターピルとは
アフターピル(緊急避妊薬)は、避妊に失敗した場合に妊娠を防ぐための薬です。たとえば、コンドームが破れたり、低用量ピルを飲み忘れたりした場合に使用します。この薬は、性交渉後に服用することで、妊娠の可能性を大幅に減少させる効果があります。
日本で認可されているアフターピルは、「レボノルゲストレル」と「エラ(ウリプリスタル)」の2種類です。日本では、レボノルゲストレルが一般的に使用されています。
【効果】
アフターピルは、性行為後に妊娠を防ぐための薬です。妊娠は「排卵」「受精」「着床」というプロセスを経て成立しますが、アフターピルはこれらのプロセスを妨げることで妊娠を防ぎます。具体的には、排卵を抑えたり遅らせたりすることで、卵子が精子と出会うのを防ぎます。また、受精卵が子宮内膜に着床するのを阻害する働きもあります。
【副作用】
アフターピルを服用すると、副作用が全く出ない場合もあれば、いくつかの症状が現れることもあります。最も多い副作用は不正出血で、次に頭痛、吐き気、倦怠感などです。服用後、薬の成分は2〜4時間で血液中の濃度がピークに達し、24時間ほどで体外に排出されます。副作用がいつまで続くのか心配になるかもしれませんが、不正出血以外の副作用は通常1日程度で改善されることがほとんどです。そのため、薬の副作用と思われる症状が出た場合は、1日程度様子を見てください。
生理中の性行為で避妊に失敗した場合は早めに医師に相談しましょう
アフターピルの効果は、服用するタイミングによって変わります。性行為後24時間以内に服用すると、約95%の確率で妊娠を防げますが、72時間以内に服用した場合は約85%に下がります。時間が経つほど効果が低くなるため、できるだけ早く服用することが重要です。生理中の性行為で避妊に失敗した場合は早めに医師に相談しましょう。
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まとめ
生理中でも妊娠の可能性は完全には排除できません。排卵が不規則な場合や精子の寿命が長いことを考慮すると、妊娠のリスクは存在します。また、生理中の性行為は感染症のリスクが高まるため、避妊だけでなく衛生面にも十分に注意してください。
性行為に関する正しい知識を持ち、パートナーとしっかりコミュニケーションを取りながら、安全で健康的な関係を築いていきましょう。
医師
馬場 敦志
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
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※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。
記事にもあるように、性行為によって感染を助長してしまう可能性がありますし、妊娠する可能性はゼロではなくあります。
月経時は、月経症状で体調がつらい場合も多いでしょうし、月経による出血に伴って体力を消耗しています。
性行為などはせず、安静に過ごされるのが良いかと思います。