リウマチや腱鞘炎に使用するモーラステープはどんな成分が含まれている?その効果や使用における注意点を解説
更新日:2024年06月20日
具体的には腰痛症、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘など)、筋肉痛、外傷後の腫れや疼痛の改善、および関節リウマチにおける関節局所の鎮痛を目的として治療に用いられています。
このように様々な痛みの症状に対する効果があるモーラステープ。その有効成分であるケトプロフェンについて詳しく解説します。
モーラステープとは
モーラステープ(一般名:ケトプロフェンテープ )は有効成分としてケトプロフェンを含有する鎮痛消炎作用をもつ貼付剤です。1995年に販売が開始されて以来、様々な患部に対して広く痛みの症状緩和に使用されています。
具体的には腰痛症、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘など)、筋肉痛、外傷後の腫れや疼痛の改善、および関節リウマチにおける関節局所の鎮痛を目的として治療に用いられています。
このように様々な痛みの症状に対する効果があるモーラステープ。その有効成分であるケトプロフェンについて詳しく解説します。
モーラステープに含まれる成分は?
一般的に鎮痛消炎剤(痛み止め)というとロキソニンなどをイメージされる方が多いですよね。ロキソニンなども広く多くの患者様に使用されている医療用医薬品です。また他の薬をイメージされた方も多くいらっしゃると思います。
このように多くの種類の薬が販売されている鎮痛・消炎薬ですが、一般的な痛みに作用する医療用医薬品は大きく2つのグループに分けられます。1つがステロイドと呼ばれるタイプの薬。
医師または薬剤師の指導下で使用する場合であれば優れた鎮痛効果を発揮しますが、副作用が少し多い点がデメリットです。もう1つが非ステロイド、つまりステロイド以外の鎮痛・消炎剤です。
中でも広く使用される薬剤のグループとしてNSAIDsが挙げられます。ケトプロフェンやロキソニンもNSAIDsです。
NSAIDsは炎症の原因となる成分の体内での合成を妨げることで、炎症を抑え、痛みを和らげます。ステロイドと比較して副作用リスクが低く、医師または薬剤師の指導下でなくとも安全に治療を行うことができるため、市販の痛み止めの多くが有効成分としてNSAIDsに属する成分を含有しています。
モーラステープはどんな症状に効果的?
先ほど述べたようにモーラステープの有効成分であるケトプロフェンは体内での炎症性成分が作られることを妨げるので、様々な痛みに対して使用されています。
一般的にモーラステープのような皮膚に貼るテープ剤(外用薬)は内服薬に比べて効果が弱いので、多くの痛みの症状に使われる反面、それ以外の用途に使用されることはありません。
またテープ剤など外用剤で十分な痛みのコントロールができない患者様の症状に対しては内服薬が使用されますので、下記症状以外にテープ剤の鎮痛剤が使用されることは少ないです。
モーラステープが使用される主な症状具腰痛症、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘など)、筋肉痛、外傷後の腫れや痛みの改善、および関節リウマチにおける関節局所の鎮痛一般的に大きな外傷などではなく、関節痛・筋肉痛など日常的な痛みに使用されるモーラステープですが、広く使用されているからといって副作用が発現しないわけではありません。
光線過敏症や接触皮膚炎などモーラステープ の注意すべき副作用について解説します。
副作用はある?光線過敏症にならないための注意点は?
モーラステープは様々な年齢層の患者様に長年使用されており、テープ剤ということもあり、比較的安全な薬であることは間違いありませんが、注意すべき副作用もありますので紹介します。
モーラステープを使用する患者様みなさんに注意していただきたい副作用として、光線過敏症があります。耳にしたことがある方も多いですよね。光線過敏症とは日光アレルギーです。
アレルギー症状というと皮膚の湿疹・発疹・発赤・かゆみなどの症状をイメージされる方も多いと思います。実際、光線過敏症の症状はそのように皮膚に発赤・発疹・かぶれなどの炎症が起こります。
通常は日光アレルギーではない方でもモーラステープなど薬剤を皮膚に使用した後に日光を浴びることで症状が現れることがあります。
このような副作用があるからといって薬剤が使用できないわけではありません。アレルギー症状というのは原因によって引き起こされます。例えば花粉症の原因は花粉ですよね。花粉が飛んでいなければ何も症状もなく過ごすことができます。
光線過敏症の場合、原因は日光なので薬を使用している患部に日光が直接当たらないように注意することで副作用を防ぐことができます。
この際、薬の成分はモーラステープを剥がしてからも皮膚に残っています。数日、長い場合は数ヶ月後に光線過敏症の症状が現れることもありますので注意してください。
またその他の副作用としては刺激感・接触皮膚炎、貼った部分の膨疹、動悸、顔面・眼瞼の浮腫、水疱・びらん、色素沈着、皮下出血、じんましんなどが報告されています。
このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
使い方のポイント
モーラステープなどの外用剤の使い方は基本的に患部に指示された用法用量にしたがって塗布するだけです。
通常、成人は1日1回患部に貼ります。しかしモーラステープの場合は患部の広さなどにより用法用量が変化する可能性が高いので必ず医師または薬剤師に指示された使用方法に従って使用してください。
患部にきずや粘膜、湿疹または発疹のある部位には、皮膚刺激を招くおそれがあるので使用しないでください。外用剤の長期使用によって、皮膚がかぶれたり炎症を起こす可能性がありますので入浴時に剥がしたり、就寝時に剥がしたり皮膚の表面を休ませる時間を意識的に作ることで良好な治療を継続することができます。
使い忘れた場合は、気が付いたときに貼ってください。次に使う時間が迫っていたら、1回分を飛ばして、その後は指示通りに使用してください。
モーラステープは外用薬とはいえ医療用の医薬品ですので医師の指示なしに、自分の判断で使うのを止めないでください。その他気になる症状がある場合は医師または薬剤師に相談してください。
どうすれば購入できる?
モーラステープは医療用医薬品なので市販・通販などで購入することはできません。(2020年7月現在)
しかしモーラステープと同じ、ケトプロフェンを含む市販の医薬品が販売されています。有効成分の含有量や剤形は異なるので注意してください。
モーラステープの代わりになる市販の代替薬であれば通販で購入することができますので、通販を利用したい場合はこれらの市販医薬品の購入を検討してみてはいかがでしょうか。
市販の代替医薬品ではなく、医療用医薬品のモーラステープを購入したい患者様もいらっしゃるかと思います。
市販の代替医薬品ではなく、医療用医薬品のモーラステープを購入したい患者様もいらっしゃるかと思います。実は病院を受診し、医師から処方箋を発行されなくても医薬品を購入することができます。
この方法は「零売」(レイバイ)と呼ばれ、医療用医薬品を薬剤師の管理の下、対面販売する制度になります。病院で処方される医療用医薬品の中には、保険を使用しなくて良いのであれば、処方箋がなくても購入できるものがあります。
零売薬局では法律のルールに則り、薬剤師が専門家として患者様の薬物治療を管理・サポートしますので、処方箋で薬を購入する方法と同じように安心して薬を使用していただけます。
モーラステープはオンライン診療でも入手できます。
服薬指導の待ち時間を短縮したい方、二次感染リスクを減らしたい方は、ぜひ「SOKUYAKU」をご利用ください。
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