サンコバ点眼液(シアノコバラミン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説
更新日:2024年02月28日
調剤薬局でも目にすることが多い医薬品の一つであるので理解しておいて損はないと言ってもいいでしょう。
今回は、サンコバ点眼液(シアノコバラミン)に含まれている成分や効果、副作用などについて解説していきます。
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)とは
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)は、参天製薬株式会社から販売されているビタミンB12点眼液です。主に疲れ目などによる眼のかすみに使用することが多い医薬品です。
開発の経緯としては、ビタミンB12が眼科領域において視神経疾患に用いて視力改善、視神経炎、視神経萎縮、視野変化の症例に対して効果が認められ、1967年に販売が開始されました。
ジェネリック医薬品が存在する
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)にはジェネリック医薬品が存在します。新薬は、数百億円の開発費と10数年の歳月をかけて開発されているため、製薬会社は特許を取得して独占的に販売しています。
特許には期限が設けられ、期限が切れると他の製薬会社が新薬と同じ有効成分の医薬品を製造、販売が可能できます。
ジェネリック医薬品は、新薬にかかっている開発費がかかっていないためお薬代を安くできるメリットがあります。ジェネリック医薬品への変更を希望する場合には医師、薬剤師に相談してください。
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)の成分について
サンコバ 点眼液の有効成分としてシアノコバラミンが配合されています。シアノコバラミンは、別名ビタミンB12で水溶性ビタミンに分類されています。
ビタミンB12は、細胞分裂に欠かせない栄養素で核酸の合成に関わり、体内では葉酸とともにヘモグロビンの合成を助け、貧血を防いでくれます。点眼薬として末梢神経修復作用などにより眼精疲労を改善する作用が期待できます。
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)はどんな症状に効果がある?
調節性眼精疲労における微動調節の改善とありますが、疲れ目による眼のかすみなどに使用されます。
臨床試験での調節性眼精疲労に対する有効率としては、サンコバ点眼液を単独で使用した場合には66.1%が改善効果が報告されています。
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)の用法・用量は?
通常、1回1〜2滴を1日3〜5回点眼します。症状によっては増減できます。
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)の副作用
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)に対する副作用発現頻度の調査は現在まで行われています。理由としてはシアノコバラミンの過剰摂取による副作用が報告されていないことも理由にあると考えられています。
しかし、過敏症などがあらわれる可能性もあるのでサンコバ点眼液を使用して副作用と思われる症状があらわれたら使用を中止してください。
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)に関する注意点
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)などの点眼液は使用に際していくつかの注意点が存在します。注意点を守らずに使用すると十分な効果ができない可能性があるので医師や薬剤師の指示に従って使用してください。
点眼薬を適切に使用する
点眼薬は内服薬とは異なり普段の日常生活ではしない動作であるためうまく点せないこともあります。基本的な点眼液の使用方法としてはまずは、手をしっかり洗ってください。
点眼薬に雑菌が混入するとサンコバ点眼液の品質に問題が生じることがあります。雑菌が混入しないようにまつ毛に当たらないように注意する必要です。
その他に、使用する上で注意点としては多く点眼液を点しても溢れるだけなので1,2滴以上は点さないようにした方がいいでしょう。
点眼をした後は瞬きをせずにティッシュなどで軽く拭き取って1〜5分ほどまぶたを閉じて待ってください。
保存方法に注意する
サンコバ点眼液については、常温で保管できます。しかし、直射日光があたらない涼しい場所で保管した方がいいでしょう。
車の中や暖房器具の前などでは高温になりやすいのでプラスチック容器が変形したり、点眼液お成分が変質したりする可能性があります。
また、湿気が多い場所の場合には点眼液に微生物が繁殖しやすいので汚染の原因にもなります。
開封したら1ヶ月以内に使用する
使用方法、保管方法だけでなく適切な期間内で点眼液を使い切るように注意した方がいいでしょう。サンコバ点眼液などの医療用点眼液は開封してから1ヶ月以内を目安に使用することが推奨されています。
点眼液のラベルに使用期限が記載されていることがありますが、未開封での期限でなるため注意が必要です。市販されている点眼薬の場合では医療用点眼薬に比べると期限は長く、開封してから3ヶ月以内の使用が推奨されています。
コンタクトをしたまま使用する場合には注意が必要
一般用点眼薬にはコンタクトレンズを装用したまま使用できるものも存在しますが、コンタクトレンズの材質によっては点眼薬の成分を吸着するものも存在しているので注意が必要です。
サンコバ点眼液に含まれているシアノコバラミンは、コンタクトレンズに吸着される可能性がは低いですが、普段からコンタクトレンズを装用している方がサンコバ点眼液などの医療用点眼薬を使用する場合には医師の指示に従ってください。
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)と同じ成分の市販薬はある?
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)などの医療用医薬品を入手するためには医師の診察を受けてから処方してもうらい必要があります。
病院や薬局での待ち時間や移動時間がどうしても発生するので仕事や育児で忙しい方にはデメリットがあります。
サンコバ点眼液と同じ成分の市販薬があれば、お客さんの判断で購入できるので入手がしやすいです。サンコバ点眼液と同じ成分の市販薬はあるのでしょうか?
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)と同じ成分が配合されている市販薬は存在する
サンコバ点眼液の有効成分であるシアノコバラミンのみが配合されている点眼薬は市販薬としては販売されていません。
しかし、シアノコバラミンを含む複数の薬効成分が配合されている市販薬なら販売されています。
パソコンやスマートフォンなどの使用で疲れた目に使用したいと考えた場合には市販薬を選んでみるのもいいでしょう。
ソフトサンティア ひとみストレッチ
サンコバ点眼液と同じ有効成分であるシアノコバラミンと眼のピント調節機能を改善する成分であるネオスチグミンメチル硫酸塩、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)が配合されています。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)は眼のエネルギー代謝の補酵素として重要なビタミンで眼の組織代謝にも必要です。コンタクトレンズに吸着しやすいとされる防腐剤を配合していないのでコンタクトレンズを装用しても点眼が可能となっているのが特徴です。
同じブランドである「ソフトサンティア」は涙と似た成分で眼の渇きを改善するための市販薬であるため間違って購入しないようにしてください。
NewマイティアCLビタクリアクール
サンコバ点眼液と同じ有効成分であるシアノコバラミン、ネオスチグミンメチル硫酸塩、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)が配合されている点眼薬で有効成分は、ソフトサンティアひとみストレッチと同じものです。
コンタクトレンズを装用しても使用できる点も同じですが、清涼感があることがソフトサンティアひとみストレッチと異なる点です。使用した後のスッキリ感を感じたい場合におすすめの市販薬です。
ビュークリアビタコンタクト
シアノコバラミンとタウリン0.1%、コンドロイチンコンドロイチン硫酸エステル0.1%が配合されている市販薬です。
タウリン0.1%は目に栄養を補給して眼の疲れを癒す目的で配合され、ンドロイチンコンドロイチン硫酸エステル0.1%によって眼の乾燥を防いで潤いを与えます。サンコバ点眼液と同じ有効成分であるシアノコバラミンによって眼精疲労を改善します。
こちらの市販薬もコンタクトレンズを装用しても使用が可能です。
気になることがあれば医療機関へ
パソコンやスマートフォンなどを長時間画面を見つめ続ける現代人にとって眼精疲労は身近な症状だといえます。しかし、眼のかすみなどの症状は単なる眼精疲労ではない可能性もあります。
眼圧が上昇して視野が狭くなってくる緑内障や眼球に存在する水晶体が白く濁る白内障などの治療せずに放置していると失明することもある疾患も初期の症状に眼のかすみが存在します。
そのため、市販薬を使用しても症状が改善しなかったり、症状が悪化するようなことがあれば医療機関へ受診することが重要です。
参考文献
サンコバ点眼液添付文書
ビタミンB製剤(点眼薬)の解説|日経メディカル処方薬事典
厚生労働省eJIM | ビタミンB12 | サプリメント・ビタミン・ミネラル | 一般の方へ
点眼剤の適正使用 ハンドブック
目薬(点眼液・眼軟膏)の使い方|参天製薬
ソフトサンティア ひとみストレッチ|製品情報:一般用医薬品|目の情報ポータル|参天製薬
感覚器系用薬 | 生活者の皆様|ゼリア新薬
NewマイティアCLビタクリアクール | 一般生活者向製品情報(一般用医薬品等) | 一般生活者・患者のみなさま
サンコバ点眼液(シアノコバラミン)を購入するにはどうしたらいい?
サンコバ点眼液は「医療用医薬品」に指定されているため、処方箋なしでドラッグストアなどで購入することはできません。
サンコバ点眼液を購入するには、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらう必要があります。
しかし、薬をもらうためだけに病院に行くのは面倒と感じる方もいるのではないでしょうか。
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
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