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AGA治療で初期脱毛が起こるのはなぜ?原因や起こりやすい時期、対処方法について解説

監修医師 高藤 円香
更新日:2024年05月28日

更新日:2024年05月28日

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AGAを治療してすぐに初期脱毛と呼ばれる症状が起こることがあります。せっかくAGAの治療を開始したのにさらに髪の毛が抜けると不安になるかと思います。
本ページでは、なぜ初期脱毛が起こるのか、起こりやすい時期などについて詳細に説明します。

初期脱毛とは

AGA(男性型脱毛症)治療を始めてすぐの頃は、一時的に抜け毛が増えることがあります。これは初期脱毛と呼ばれるもので、副作用として考える方もいらっしゃいますが、治療薬が頭皮に作用して新しい毛髪に生え変わる際に見られる現象です。

髪の毛はヘアサイクルという決まった周期で成長し、自然脱毛と成長を繰り返して健康な状態が維持されています。

 

成長期:髪毛が一番成長する時期で、毛髪の成長をコントロールする毛乳頭が活発的に栄養を吸収し、毛母細胞に栄養を送ります。

・退行期:毛母細胞が分裂しなくなり、毛が抜け落ち出す時期です。

・休止期:毛包の活動がストップし、自然脱毛が治まるのを待つ時期です。

 

ヘアサイクルは通常、5〜6年の成長期があります。しかし、AGAを発症すると、成長期が数ヶ月〜1年程に極端に短くなります。

AGA治療薬は、ヘアサイクルの正常化に向けて作用し、休止期の髪の毛が抜け落ちてしまいます。これが初期脱毛のメカニズムです。

初期脱毛が起こったことで抜け毛が多くなったように感じますが、お薬が作用して発毛の準備に入っているサインなので、ご安心ください。

初期脱毛のメカニズム

初期脱毛はAGA治療薬が作用することで起こります。AGA治療薬の多くは、薄毛の進行防止や発毛促進の効果があります。

 

毛母細胞に働きかけることでヘアサイクルを元の健康な状態に戻し、長く太い毛になるように成長を促します。

 

退行期の髪は自然に抜けていきますが、抜け毛の量が多くなることで不安に感じる方もいらっしゃいます。治療薬の効果次第では、一気に毛が抜けてしまうこともあります。

 

初期脱毛で抜け落ちる毛のほとんどは、ヘアサイクルが崩れている最中に成長した短く細い毛です。

初期脱毛が起こりやすい時期

人によって異なりますが、AGA治療をスタートしてから10日〜1ヶ月後に初期脱毛が見られ、約2〜3ヶ月間は症状が継続します。

 

ヘアサイクルが正常化するまで症状は起こり続けるので、経過を観察しましょう。また、抜け毛の量も人によって異なります。

 

AGA治療には初期脱毛はつきものだと理解しておくと、抜け毛が一気に起こったとしても不安になり過ぎることもないかと思います。

 

初期脱毛は体感的には長く感じてしまいますが、一時的な症状です。治療薬の効果が現れていないと誤解して治療を途中で止めてしまうと、再びヘアサイクルが乱れてしまい、AGAが進行し始めます。

 

終わる時期は自覚しにくいですが、医師の指示に従って治療を継続しましょう。

初期脱毛が起こる可能性のあるAGA治療薬

以下では、AGA治療で用いられる初期脱毛を引き起こす可能性の高い治療薬を例として挙げます。治療薬は複数の種類がありますが、ミノキシジル、ザガーロ、プロペシアが良く用いられます。

 

各治療薬の特徴を詳しく見ていきましょう。

ミノキシジル

ミノキシジルは、内服薬と外用薬の2種類に分けられます。血管を拡げることで血流を増やし、毛母細胞に栄養を届け、発毛を促す効果があります。

 

ヘアサイクルが正常化していくにつれて、ヘアサイクルが乱れている中で成長した短く細い毛が、新しく生える太い毛に押し出される形で抜け落ちます。

 

ミノキシジルは効果が強く、「攻めの薬」とされています。抜け毛が起こりますが、ヘアサイクルを正常化する働きの中で起こる一時的な現象なので、ご安心ください。

ザガーロ

ザガーロは抜け毛を抑制する働きがあります。体内の還元酵素である「5aリダクターゼ」の働きを阻害することで、AGAの原因物質である「ジヒドロテストステロン」の生成を抑え、抜け毛を少なくします。

 

ザガーロは、皮脂腺を中心に全身に分布する「I型5aリダクターゼ」と、頭頂部と前頭部に多く存在する「II型5aリダクターゼ」のいずれにも作用します。

 

また、抜け毛を減らすだけでなく、太く長い髪へと成長を促す効果も見込めます。

 

ザガーロは、抜け毛を予防するお薬で、毛母細胞に作用する治療薬ではないため、初期脱毛は滅多に起こりません。

プロペシア

ザガーロと同じく、抜け毛を抑制する働きのあるお薬で、初期脱毛が起こることは滅多にないと考えられています。

 

II型5aリダクターゼを阻害し、ヘアサイクルを正常化させることで、成長期を長くして健康な髪の状態を保つことが可能になります。

 

なお、滅多に起こることはないですが、肝機能障害や男性機能障害(性欲減退・ED)などのリスクがあります。

異常を少しでも感じるようなことがあれば、医師にご相談ください。

初期脱毛を軽減するにはどうしたらいい?

AGAの初期脱毛は、治療薬がしっかり作用することで起こる一時的な現象です。現在のところ、初期脱毛を軽減する方法は存在しませんが、頭皮環境を良い状態にすることは大切です。

以下では、その方法をご説明します。

健康な生活習慣

初期脱毛は一時的な現象ですが、将来の髪の状態をより良いものにするためにも生活習慣の改善は不可欠です。運動不足や栄養バランスの整っていない食事は血行を悪化させ、栄養が頭皮にしっかり届かなくなります。

 

また、睡眠不足にも注意が必要です。人間は、眠っている最中に髪などの組織を修復するためのホルモンが分泌されています。

 

他にも、ストレスにも注意しましょう。ストレスに晒されると細胞内で活性酸素が産生され、髪の成長を阻害します。

 

このように、髪の健康を維持するには生活習慣の改善が重要です。

過度の喫煙や飲酒の見直し

喫煙は血行を悪化させ、活性酸素が作り出される原因となります。また、飲酒はAGAの原因物質であるジヒドロテストステロンを増やしてしまいます。他にも、髪の成長を促すビタミンや髪を作るタンパク質を合成するアミノ酸が失われてしまうことがあります。

 

飲酒や喫煙はほどほどに抑えるか、可能であれば禁煙・禁酒を目指しましょう。

頭皮のマッサージ

頭皮マッサージをして血流を良くすることで、栄養が毛根にまで供給されやすくなります。前頭筋・側頭筋・後頭筋をやさしくほぐすようにマッサージしてください。

 

頭部はツボがたくさんあるので、ツボを刺激することで気持ちも落ち着きます。

 

なお、過剰にマッサージをしてしまうと、髪が切れたり抜けたりしてしまうので、1回5分ほどにしておき、強く擦ったり押したりしないように注意してください。

AGA治療中の初期脱毛が止まらない原因

初期脱毛はいずれ治まりますが、長い場合は数ヶ月にわたって症状が続くことがあります。初期脱毛が中々治まらない場合は、炎症が生じていたり、AGA以外の原因で起こっていたりする可能性が考えられます。

 

このような場合、医師に相談して治療方法を見直しましょう。

頭皮に炎症が起きている

治療薬が頭皮に合っていない場合、炎症が起こることがあります。

なかでも、発毛を促すミノキシジルの外用薬は、頭皮のかぶれやかゆみ、皮膚アレルギー症状などの副作用のリスクがあります。

 

皮膚が弱い方はその点を踏まえて注意して使いましょう。もし、かゆみやかぶれが起きた場合、すぐに医師に相談してください。

 

頭皮に炎症が起こると、毛母細胞に影響して発毛効果を感じることができません。この際、治療効果を得ようとして適正量以上に使用することは控えてください。医師が指示した方法・用量に従って使用しましょう。

生活リズムの乱れによるストレス

夜更かし、睡眠不足、食生活の乱れなど生活リズムが崩れてしまっていると、身体にストレスを与え、頭皮環境も悪化します。正しく治療を行っていても効果が得られず、ヘアサイクルが正常化するまでに時間も余計にかかってしまいます。

 

治療薬を医師の指示に従って使用していても、生活リズムが崩れていれば、抜け毛防止・発毛効果を得られない可能性があります。

 

初期脱毛が治まらない場合、生活リズムの見直しに取り組みましょう。

脱毛の原因がAGAではない

AGAが抜け毛の原因ではない場合、下記が原因となっている可能性があります。

 

・過度なストレス

・脂漏性皮膚炎

・慢性甲状腺炎

・円形脱毛症

 

AGAとは別の疾患が原因の場合、治療方法も変わってくるので、AGAの治療薬を使っていても初期脱毛は治まりません。

治療を受けていても脱毛が治まらない場合、別の原因で起きている可能性も念頭に入れておきましょう。

治療方法があっていない

初期脱毛が治まらない場合、治療を中断してしまう方もいらっしゃいますが、自己判断での中断はお控えください。

 

途中で治療を中断してしまった場合、発毛効果が実際にあったのか確かめられません。初期脱毛が3ヶ月程続いている場合は、医師に相談して治療方法を見直しましょう。

初期脱毛に不安を感じたら医師に相談を

初期脱毛が続いていて不安に思っている場合、ストレスがかかってしまい、発毛に悪影響を及ぼすことが懸念されます。治療効果が出ている証と考えて、心配しないことが一番良いですが、症状が続いていると不安に思ってしまうものです。この場合、一旦医師に相談して、不安に思っていることを吐き出してください。

 

多忙で治療を中々開始できていないという場合、オンライン診療の活用がお勧めです。オンライン診療は、自宅や職場など場所を問わず、医師の診察を受けられるので、通院費用や時間も減らせます。是非一度ご検討ください。

まとめ

本ページでは、初期脱毛がなぜ起こるのか、軽減方法、AGA以外の原因について説明しました。

初期脱毛は、AGAの治療を受けていれば誰しもが起こり得る現象です。治療薬がしっかり作用して、髪が成長している証としても捉えられます。

健康な髪を作るためには禁煙や飲酒、生活習慣の見直しが大切です。

しかし、不安に思ってストレスが過剰にかかってしまうと、発毛に悪影響を及ぼしてしまいます。不安に思うことがあれば、医師に相談することをお勧めします。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、AGAのオンライン診療に対応しています。効果や副作用など、分からないことがあれば遠慮なくご相談ください。

 

受付時間:平日10:00~19:00

コメント 初期脱毛は薬の飲み始めに怒ることが多いです。一過性に抜け毛が増えることであり、飲み続けるうちに抜け毛は減ります。ただ、これがAGAではないのにAGAを治療していることにより脱毛しているのであれば抜け毛の量は減らずにむしろ増えると思います。AGAの内服薬を開始し、診断が間違っていなければ抜け毛が増え続けることはそうそうないですので、抜け毛が減らない場合には診断があってるか、内服薬の内服タイミングや量があってるかを見直されてくださいね。

監修医コメント

医師
高藤 円香

初期脱毛は薬の飲み始めに怒ることが多いです。一過性に抜け毛が増えることであり、飲み続けるうちに抜け毛は減ります。ただ、これがAGAではないのにAGAを治療していることにより脱毛しているのであれば抜け毛の量は減らずにむしろ増えると思います。AGAの内服薬を開始し、診断が間違っていなければ抜け毛が増え続けることはそうそうないですので、抜け毛が減らない場合には診断があってるか、内服薬の内服タイミングや量があってるかを見直されてくださいね。

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監修医師 高藤 円香
経歴は防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科 保有免許・資格は皮膚科専門医
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