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低用量ピルってどんな薬?種類や効果、副作用について徹底解説!

監修医師 馬場 敦志
更新日:2024年05月21日

更新日:2024年05月21日

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女性の方の多くはピルの服用を検討したことがあると思います。このページの内容を参考にして、どんなタイミングで服用するのが良いのかを把握し、ご自身に適したものなのかチェックしましょう。

ピルってなに?

ピル(経口避妊薬)は主に、女性の卵巣で生成される「黄体ホルモン」と「卵胞ホルモン」という2つの成分で構成されており、こうした女性ホルモンの働きを用いて妊娠を防止する効果があります。

 

また、女性の悩みの種である生理について、安全かつ容易に生理予定日を調整したり、生理の症状を和らげるなど、特にキャリアウーマンの方にとって多くのメリットがもたらされます。

 

日本人女性はピルのことをよく知っている方は少ないと思いますが、フランス人女性の6割程度はピルを飲んでいる(※)とも言われています。

※参考「東洋経済オンライン:日本とフランス「ピル」への考え方はこんなに違う

ピルの効果効能

ピルの服用によって、高確率かつ安全に妊娠を防げるだけでなく、以下のような複数のメリットが存在します。

 

・生理予定日の調整

・月経痛の解消

・月経血量の減少による貧血の解消

・月経前症状(PMS)の緩和

・子宮内膜症の解消・防止

・多毛、にきびなどの解消

ピルの種類

超低用量ピル

お薬に含有される卵胞ホルモン(エストロゲン)量が0.03mg未満のものを「超低用量ピル」と言います。超低用量ピルは、「子宮内膜症」や「月経困難症」などの治療のために使われる「LEP」(Low dose Estrogen Progestinの略)に当てはまるお薬であり、保険適用で処方してもらえます。

低用量ピル

お薬の中の卵胞ホルモン(エストロゲン)量が0.05mg未満のものを「低用量ピル」と言い、高確率で妊娠を防げる効果がある「OC(Oral Contraceptivesの略)」や「経口避妊薬」といったものもあります。

 

1日1錠、指定された時間に適切に飲むことで、99.7%という高確率で妊娠を防げる可能性があります(※)。他にも、肌荒れの解消や生理周期のコントロールなどの副効用も知られています。

※参考「日本産婦人科学会:低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン

中用量ピル

低用量ピルよりも卵胞ホルモンの含有量が多いものを「中用量ピル」と呼びます。服用量は多くなりますが、多少飲むのが遅れてしまっても問題ないという特徴があります。最近では、妊娠を防ぐために使用されるのは低用量ピルが多く、中用量ピルは女性ホルモンが関係する疾患の治療目的で使用されることがほとんどです。

アフターピル

アフターピルは、性交後に服用しても妊娠防止効果が期待できるお薬です。避妊に失敗した、避妊できなかったという場合、性交後に飲むことで妊娠を防げる可能性があります。性交後からアフターピルを飲むまでの時間が短ければ短いほど、妊娠を防げる確率が上がるため、なるべく早く飲むことを推奨します。

ピルの服用方法

低用量ピルは、21錠と28錠の2つのタイプが存在します。1日1錠、毎日指定の時間に飲んで頂きます。

 

【低用量ピルの服用を始める場合】

基本的に、生理(月経)初日から服用をスタートします。

それ以外のタイミングで飲み始める場合は、医師にご相談ください。

 

【21錠タイプの低用量ピル(OC)の場合】

21錠の実薬(ホルモンが含まれるお薬)を毎日指定の時間に飲んで頂き、1週間服用をストップします。その後、次のシートの服用をスタートします。

 

【28錠タイプの低用量ピル(OC)の場合】

21錠の実薬を毎日指定の時間に飲んで頂き、1週間はホルモンが含まれないプラセボ(偽薬)を飲んで頂きます。1シートの服用が終了したら、次のシートの服用をスタートします。

なお、プラセボは飲み忘れ防止のために準備されているものですので、万が一飲み忘れてしまっても大丈夫です。飲み忘れた分は処分してください。

ピルを服用できる人

・初潮から半年以上経過している方

・煙草の本数が1日14本以下の方(35歳以上の場合)

・BMIが35未満の方

・糖尿病や高血圧でもしっかりと治療されている方

※片頭痛のある方は事前に医師に相談するようにしてください。

ピルの副作用と服用時の注意事項

ピルの副作用

低用量ピルを服用すると、不正出血、吐き気・嘔吐、乳房の張り、頭痛などのマイナートラブルが起こることがあり、服用したばかりの頃に生じやすいとされていますが、大抵は2~3ヶ月服用を継続すると解消します。

 

また、「低用量ピルを飲むと太ってしまうのでは?」と不安な方もいらっしゃると思いますが、これは脂肪量が増加するのではなく、水分量が増えてむくむことによって起こる現象です。

 

なお、血栓症などの深刻な副作用が生じる場合もありますが、基本的には問診や事前採血で、血栓症の可能性をしっかりと調べた上でピルを出すこととなっていますので、ご安心ください。

服用時の注意事項

ピルの服用にあたっては複数の注意事項があります。

 

喫煙者の方は、低用量ピルで最も重い副作用である血栓症の発症リスクが高まりますので、禁煙するようにしてください。

 

また、片頭痛体質の方はピルを処方してもらえない場合があります。片頭痛によって動脈血栓である血栓性脳卒中(脳梗塞)の発症リスクが高まるとされており、前兆症状を伴う片頭痛がある方には、ピルを処方できないことがあります。

低用量ピルの購入方法

婦人科等の対面診察で処方してもらう

安心安全にピルの処方を受けるためには、病院やクリニックなどの医療機関に相談するのが主な方法です。ピルを飲みたい理由やお困りの症状について医師がお伺いし、それぞれの患者様にとって最適なピルを出してもらうことが可能です。

 

また、ピルの飲み方や飲み始めてから生じた違和感、服用を忘れた場合の対応なども医師に聞くことができるため、ピルの服用経験がない方も安心できると思います。

オンライン診療を受診して処方してもらう

ピルはオンライン診療で処方してもらうことも可能です。症状などによっては来院を依頼されることもありますが、何事もなければ来院なしでピルを処方してもらえます。

 

また、年中無休でオンライン診療に対応し、最短翌日にピルを受け取れるという医療機関もありますので、近隣で土日祝日に診療を行っている医療機関がないという方にも推奨します。安心安全にピルを使うために、オンライン診療もしくは医療機関の受診など、正式なルートで購入してください。

低用量ピルはオンライン診療で処方可能

低用量ピルは、地理的な要因などの例外的な場合にはオンライン購入ができます。低用量ピルを処方してもらうには診察が欠かせませんが、通院なしで処方してもらうことも可能です。以下では一般的にオンライン診療をお勧めする理由について解説します。

通院しなくても診察を受けることができる

お住まいのエリアによっては、先進的あるいは専門的な治療を受けるのが難しい場合もあります。高度な医療を受けるために遠く離れた医療機関に相談しようと思っても、通院費用や移動時間の負担が大きかったり、予定管理などが難しいため、長期的に通院するのは簡単ではないと思います。しかし、オンライン診療であれば、全国どこに住んでいる方でも高度な医療を受けることができます。

PCやスマホで診察~決済まで完結できる

オンライン診療は、PCやスマホを使用してオンライン上で医師による診療を受けられ、診察から決済までスマホやPCで終了します。そのため、電話予約なども不要です。

出先からもスマホから予約や診療ができるため、非常に利便性が高いです。また、お支払いもクリニックまで足を運ばなくても済ませることができます。

さまざまな決済方法に対応している

オンライン診療では、複数の決済方法を使えます。クリニックの受付で支払う場合も電子マネーやクレジットカードを使える場合がありますが、現金払いのみのクリニックも存在します。

一方で、オンライン診療は原則クレジットカード決済であり、他にもクリニックによって複数の支払方法を使えます。オンライン診療では複数の決済方法を使えるため、クリニックを決める際に対応している決済方法を確認することをお勧めします。

まとめ

ピルは、「妊娠を防ぐためのお薬」「ホルモン剤だから体に影響がないか心配」と思われる方も少なくないと思います。しかし、昨今は避妊目的の他、治療目的でピルが使われるケースも増えています。

 

副作用が起こる可能性は否定できませんが、正しい方法で服用し、こまめに診察を受けることで、安全に使用することが可能です。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、ピルのオンライン診療を実施しています。

※受付時間:平日10:00~19:00

コメント 低用量ピルを服用する場合には、安全性や副作用を気にされる方が多いです。
はじめにピルを安全に使用できる方なのかチェックシート(問診表を利用して)必ず確認します。
とくに喫煙、体格(BMI)、基礎疾患、既往歴、家族歴、アレルギー歴などは必ずチェックしてもらいます。
よくある副作用(不正出血、吐き気など)、重大な副作用(血栓症)などのリスクを説明した上で、納得された方に実際にピルを処方します。

また、ピルの服用方法や飲み忘れの対応など心配な方が多いので、パンフレットを渡した上で説明しており、わからなければ問い合わせできるような体制にしております。

監修医コメント

医師
馬場 敦志

低用量ピルを服用する場合には、安全性や副作用を気にされる方が多いです。
はじめにピルを安全に使用できる方なのかチェックシート(問診表を利用して)必ず確認します。
とくに喫煙、体格(BMI)、基礎疾患、既往歴、家族歴、アレルギー歴などは必ずチェックしてもらいます。
よくある副作用(不正出血、吐き気など)、重大な副作用(血栓症)などのリスクを説明した上で、納得された方に実際にピルを処方します。

また、ピルの服用方法や飲み忘れの対応など心配な方が多いので、パンフレットを渡した上で説明しており、わからなければ問い合わせできるような体制にしております。

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監修医師 馬場 敦志
宮の沢スマイルレディースクリニック 専門領域分類は、産婦人科 経歴として、筑波大学医学専門学類卒業後、現在は宮の沢スマイルレディースクリニック(札幌市)院長として勤務 保有免許・資格は、産婦人科専門医
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