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ピルを服用してても妊娠するって本当?避妊失敗例と対処法を紹介します

監修医師 馬場 敦志
更新日:2024年05月23日

更新日:2024年05月23日

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低用量ピルを服用している方の中には「妊娠してしまう可能性あるのかな?」「避妊に失敗しない方法を知りたい」と考えたことがある女性もいるはずです。

この記事では、低用量ピル服用していても避妊に失敗した例、妊娠が疑われた場合の対処法、アフターピル服用時の注意点などを解説します。

ピルとは

ピルは、女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンを配合した避妊薬です。避妊薬として広く使用されていますが、避妊効果以外にもさまざまな効果が期待できます。月経痛やPMSの症状を和らげる効果、子宮体がんや卵巣がんの発症リスクを軽減する効果、ニキビ改善効果、生理日を調整する効果などはピルの代表的な効果です。

ピルは女性にとってさまざまなメリットをもたらしてくれます。

 

低用量ピルってどんな薬?種類や効果、副作用について徹底解説!

低用量ピルで避妊失敗しているのってどんな時?

ピルの飲み忘れ

ピルは、毎日決まった時間に1錠服用しなければ、期待される効果を得ることはできません。正しく服用してはじめて、避妊効果を得ることができます。そのため、飲み忘れてしまうと、著しく避妊率が低下してしまうのです。避妊に失敗する確率をあらわすパール指数が、ピルを飲み忘れてしまうと0.03%から9%まであがることがわかっています。

 

2回(48時間以上)飲み忘れた場合、その後7日間連続で服用し続けなければ期待される避妊効果を得られない可能性があるため、その間は性行為を控えるか、性感染症を防ぐ意味も含めてコンドームを使って性行為することをおすすめします。

下痢や嘔吐

ピルの期待される効果を得るためには、服用してから2〜3時間かかるといわれています。そのため、服用後2時間以内に嘔吐や下痢をしてしまうと、成分が十分に吸収されておらず、避妊率が低下してしまう可能性があります。もし、服用後2時間以内に嘔吐や下痢をしてしまった場合は、もう1錠飲むことを推奨されています。

 

過去にピルを飲んで2時間以内に嘔吐や下痢をしてしまった経験がある方は、医師に相談して吐き気止めや下痢止めを処方してもらうことを検討してもよいでしょう。

避妊効果を下げる薬やサプリメントの併用

併用することで、ピルの避妊効果を下げてしまう可能性がある薬やサプリメントがあります。

 

例えば、下剤を服用してもピルの避妊効果に影響はありませんが、服用2時間以内に服用してしまうと、期待される避妊効果を得るのに十分な成分が吸収されていない可能性があります。

 

また、ピルと併用すると避妊効果を下げてしまう薬もあるため、他の薬を飲む前に医師に相談してください。薬だけでなく漢方やサプリメントについても念のため、医師に相談してから飲むようにした方がよいでしょう。

避妊に失敗したときの対処法

アフターピルを服用する

避妊に失敗してしまったまたは避妊しないで性行為をしてしまった場合には、望まない妊娠を避けるために、妊娠する可能性がある性行為をしてから72時間以内にアフターピルを服用することをおすすめします。

 

アフターピルは正しい方法で服用すれば、排卵・受精・着床のいずれかを妨げる効果が期待できる緊急避妊薬です。また、妊娠する可能性がある性行為から服用までの時間が、早いほど避妊率が高くなるといわれているため、できるだけ早くアフターピルを服用することが望まない妊娠をさけるためには重要です。

アフターピルを処方してもらう方法

医療機関で処方してもらう

産婦人科などアフターピルを扱っている医療機関に来院して診察を受ければ、すぐに処方してもらえます。できるだけ早く確実に手に入れたいという方におすすめの方法です。

 

アフターピルには有効時間が決まっていることに加えて、妊娠した可能性がある性行為をしてから早く飲むほど避妊率があがることがわかっています。アフターピルをできるだけ早く手に入れて服用することが大切なので、診察時間や来院するためにかかる時間、個室の有無などを調べて来院する医療機関を決めましょう。

 

アフターピルを手に入れるまで時間がかかりそうな場合は、有効時間が72時間ではなく120時間のものを服用することをおすすめします。

オンライン診療で処方してもらう

医療機関に行くまでに時間がかかる方、忙しく医療機関の診察時間には来院できない方、対面での診察を受けたくない方などは、オンライン診療をおすすめします。オンライン診療は、インターネット環境さえ整っていれば24時間予約でき、場所を問わず診察から処方まで受けられる方法です。

 

オンライン診療は、薬を配送してもらうことができますが、できるだけ早く薬を手に入れたい場合は、近くの薬局やドラッグストアに受け取りに行くこともできます。妊娠した可能性がある性行為からの時間を考えて、アフターピルの有効時間に間に合うように入手方法を決めることが大切です。

 

※アフターピルのオンライン診療は原則、地理的要因や心理的状況などで対面診療が難しい場合に限り可能です。

アフターピルを服用時の注意事項

アフターピルを服用するにあたり、注意しなければいけないことが3つあります。副作用と併用禁止薬剤、持病です。以下でそれぞれについて詳しく紹介します。

1.副作用

アフターピルを服用するときに、注意しなければいけない副作用は嘔吐です。アフターピルの成分が十分に吸収されるまでには、服用後2〜3時間かかるといわれています。そのため、アフターピルを服用してから2時間以内に嘔吐してしまった場合は、念のためにもう1錠服用しておいた方がよいでしょう。

 

過去にアフターピルを服用して嘔吐してしまったことがある方は、医師に相談して吐き気止めを処方してもらい、服用しておいてもよいでしょう。

 

アフターピルの多くの副作用は、軽い症状で済みます。もし、重い症状が長期間続くようなら、他の病気の影響による症状である可能性も否定できません。もし他の病気の影響であったなら、できるだけ早く治療を始めることが大切です。医療機関に行き診察を受けましょう。

2.併用禁止の薬剤

アフターピルには、併用に注意しなければならない薬があります。併用するとアフターピルの避妊効果に影響を与えたり、重い副作用があらわれる可能性がある薬があるからです。そのため、他の薬を併用する場合は、必ず医師に相談してから飲むようにしてください。

 

うつや睡眠障害などの軽減に効果があるといわれているセイヨウオトギソウが含まれている食べ物にも注意しましょう。注意すべき成分が食べ物に含まれているかわからない場合は、成分表でチェックすれば確実です。

また、血栓予防に使われているワーファリンは、アフターピルの避妊効果に影響を与えてしまう可能性があるといわれています。

 

もしアフターピルとの併用に注意しなければならない薬を服用しなければならない場合は、子宮内避妊リングやコンドームなど他の方法で避妊することがおすすめです。

3.持病

アフターピルに含まれている黄体ホルモンにアレルギーがある方、前兆のある片頭痛がある方、重い肝機能障害を患っている方は、アフターピルを処方してもらえません。

 

持病のためアフターピルを服用できない方は、他の方法で避妊をしなければいけません。おすすめは、子宮内避妊リング(IUD)です。手術が必要になりますが、適切な場所に設置できていれば、日常生活に影響を与えることなく、数年間高い確率で避妊することができます。

アフターピルを服用しているのに妊娠してしまったらどうする?

アフターピルを服用していたからといって、100%避妊できるわけではありません。服用していても妊娠してしまう可能性もあります。アフターピルを服用してから1〜3週間消退出血がみられない場合、もしくは3週間以上経っても生理がこない場合は妊娠している可能性があります。 市販の妊娠検査薬で調べるか医療機関で検査を受け医師に診断してもらうことをおすすめします。

避妊成功したか確認する方法

アフターピルによる避妊効果が得られたかは、すぐにはわかりません。避妊が成功しているのは、アフターピルを服用してから1〜3週間で消退出血があった場合や、服用後3週間以内に生理がきた場合です。もしくは、妊娠の可能性がある性行為をしてから3週間以上経ってから妊娠検査薬で調べて陰性であることを確認できれば、避妊に成功しているとわかります。

妊娠が疑われる場合の対処法

アフターピルを服用していたにもかかわらず、妊娠が疑われる方や自分で判断することが難しい方は、医療機関で受診しましょう。生理がこない場合は、原因を突き止める必要があります。妊娠したため生理がこないのか、月経不順など他に原因があり生理がこないのかは、自分ではわかりません。医療機関で検査をしてもらい正確な診断を受けることをおすすめします。

 

妊娠しているにもかかわらず、アフターピルを服用し続けてしまっていたとしても、アフターピルの服用が胎児に影響を与える報告はないので、心配することはありません。

少しでも不安な方は医師に相談を

少しでも不安な方は、医師に相談することをおすすめします。ひとりで悩んでいるよりも、医師に妊娠の有無の検査をしてもらった方がよいでしょう。

 

医療機関に行く時間がない方は、オンライン診療を利用することをおすすめします。オンライン診療なら、場所を問わず都合のよいタイミングで、医師の診察を受けられます。病院に行く時間や交通費を節約できることも、オンライン診療の利用をおすすめする理由です。

まとめ

ピルの避妊失敗例や妊娠が疑われるときの対処法などについて紹介しました。

ピルを服用していても、下痢や嘔吐、飲み忘れ、他の薬やサプリメントとの併用などによって、避妊を失敗してしまうことがあります。

望まない妊娠を避ける可能性を少しでも高めたい方は、他の避妊法との併用をおすすめします。

 

SOKUYAKUオンラインクリニックでは、各種ピルのオンライン診療に対応しております。

監修医コメント

医師
馬場 敦志

避妊を失敗した時に確認すべきこととして
①ピルの飲み忘れないか
ピルは毎日同じ時間帯に規則的に内服することによって、ほぼ100%の避妊効果を発揮します。
ピルの飲み忘れ、飲む時間帯がズレていないか確認するようにしましょう。

②ピルの効果下がる状況なのか
下痢、嘔吐などの症状がないか、サプリメントや常用薬でピルの効果が下がるような飲み合わせがないか(抗てんかん薬、抗うつ薬など)確認するようにしましょう。

③妊娠の可能性があれば受診を
ピルの休薬期間に月経がない、胸が張る、吐き気などの妊娠が疑われる症状があり場合には妊娠している可能性があります。
妊娠検査で自分で確認してもいいですし、受診して検査を受けてもいいでしょう。

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監修医師 馬場 敦志
宮の沢スマイルレディースクリニック 専門領域分類は、産婦人科 経歴として、筑波大学医学専門学類卒業後、現在は宮の沢スマイルレディースクリニック(札幌市)院長として勤務 保有免許・資格は、産婦人科専門医
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