突然のかゆみはどうしたらいい?蕁麻疹(じんましん)の原因と対処法について詳しく解説
更新日:2025年02月3日
蕁麻疹(じんましん)はなぜかゆい?
かゆみは体が「ここに異常がある」と知らせるサインであり、体を守るための防御反応の一つです。蕁麻疹でかゆみを感じるのは、皮膚の血管がヒスタミンに反応して起こることが理由です。
蕁麻疹の症状
蕁麻疹では、皮膚が突然赤く盛り上がる症状がみられます。皮膚の盛り上がり(膨疹)は、大きさも形もさまざまです。ほとんどの場合、かゆみが伴い、チクチクした感じや焼けるような感覚もあります。蕁麻疹の膨疹は円形、楕円形、線状など、いろいろな形が現れますが、その形に意味はありません。
通常、数十分から数時間で消えますが、中には半日から1日続くこともあります。症状が激しい場合は、新しい膨疹が次々に現れるため、常に皮疹が出ているように見えることもあります。
かゆみが起こる仕組み
蕁麻疹の症状は、皮膚の小さな血管が一時的に膨らみ、その結果、血液の一部(血漿)が周囲に滲み出るために起こります。この滲み出た液体が皮膚を盛り上げ膨疹となるのです。
皮膚の中にはマスト細胞と呼ばれる細胞が散らばっており、何らかの理由でこれらの細胞が顆粒を放出すると、血管が反応して蕁麻疹が生じます。その時に顆粒の中に含まれるヒスタミンという物質が血管を拡張させ、血漿が血管の外に漏れ出やすくします。そして、ヒスタミンがかゆみ神経を刺激するため、蕁麻疹はかゆみを伴うことが多いのです。
突然できる蕁麻疹(じんましん)の主な原因
蕁麻疹は、ウイルスや細菌の感染、疲労やストレス、特定の食べ物、運動や汗、さらには日内リズムなど、さまざまな要因が絡み合って発症することがあります。そのため明確な原因がわからないことも珍しくありません。蕁麻疹の主な原因となるものをみていきましょう。
食べ物によるアレルギー
食べ物が原因で蕁麻疹が出ることがあります。たとえば、青魚のサバやアジ、豚肉やタケノコ、エビやカニ、果物などが原因です。アレルギー性の蕁麻疹では、皮膚検査や血液検査を通じてアレルゲンを特定ができ、特定の食べ物を食べると必ず蕁麻疹が出ることが特徴です。
食べ物でも非アレルギー性の蕁麻疹があり、食べ物に含まれる成分や体調によって症状が出るかどうかが変わります。原因が特定しにくいため、日記をつけて、どの食べ物や状況で症状が現れるかを記録する方法が有効です。
一般的に、特定の食べ物を食べた時にだけ蕁麻疹が現れる場合、その食べ物が原因と考えられます。そのため、何週間も続けて毎日のように蕁麻疹が出る場合は、食べ物が原因ではないと考えられるでしょう。
皮膚への刺激
皮膚に対する刺激によっても、蕁麻疹が起こることがあります。この場合は、皮膚への摩擦や圧迫、温度差による刺激、日光や水、ゴムなどが要因です。
病気
蕁麻疹の原因として、甲状腺の病気やウイルス性肝炎、胃の炎症などが影響することがあります。また、膠原病や血清病、血管炎などが蕁麻疹を引き起こすこともあります。ただし、多くの蕁麻疹は内臓の病気とは関係がない場合がほとんどです。急性蕁麻疹では、細菌やウイルス感染によって蕁麻疹が発生することがあります。
疲労やストレス
疲れやストレスによって蕁麻疹が悪化することもあります。慢性蕁麻疹では、知らず知らずのうちにストレスを抱えていることが多いとされています。そのため、少しでも心の負担を減らす方法を見つけることで、症状が改善されるかもしれません。
具体的な原因がない場合でも、職場や家庭環境の変化が蕁麻疹の発症や悪化に関係していることがあります。たとえば、仕事が忙しくなったり家庭内でトラブルが発生した際に蕁麻疹が現れることがあり、逆にリラックスできる環境に変わると症状が改善することもあります。
蕁麻疹(じんましん)でかゆいときに役立つ対処法
蕁麻疹でかゆくてたまらない時に役に立つ対処方法を紹介します。
掻かない
かゆいところを掻くと気持ちいいと感じるかもしれませんが、一時的なものです。掻きすぎるとかゆみの悪循環が起こることがあります。
掻くと皮膚が傷ついてしまい、皮膚のバリア機能が低下します。そうなると、アレルギーの原因になる物質が体内に入りやすくなり、衣服が擦れるなどのちょっとした刺激でもかゆみが増してしまうため注意しましょう。
また、掻くことで皮膚がさらに炎症を起こすため、かゆみがひどくなります。この悪循環に陥ると、元々かゆかった部分だけでなく、その周りの皮膚もかゆくなり、掻く範囲が広がります。結果として、皮膚のダメージが広がり、皮膚炎が悪化してしまうのです。
冷やす
かゆみがある場合は、その部分を冷やしてみましょう。皮膚を冷やすことで、かゆみを感じる神経の興奮が落ち着き、かゆみが和らぎます。冷やす方法としては、冷たい水で濡らしたタオルや、タオルにくるんだ氷や保冷剤を使うのが効果的になります。また、冷たいシャワーをかゆい部分に当てるのもおすすめです。
ただし、冷やしすぎると皮膚に刺激を与える可能性があるため、気をつけてください。また、寒冷刺激による物理性蕁麻疹の場合は、冷やさないようにしましょう。
安静にする
血行がよくなると症状が悪化するため、蕁麻疹が出ている間は入浴は避けて、運動を控えてください。衣類による締め付けや摩擦を避けるため、ゆったりとした通気性のよい下着や衣服がおすすめです。部屋を涼しくして安静にしてみましょう。
病院を受診する
かゆみが強く、掻くのを我慢できなかったり、何日も続いたり、かゆい部分が広がったりする場合には病院を受診することも大切です。
かゆみが治まらない場合は皮膚科を受診しよう
症状が重かったり、長引いたりする場合は、自己判断せずに専門の医師に相談することで、適切な治療を受けられます。自分の健康を守るために、早めの受診を心掛けましょう。
忙しくて通院できない場合はオンライン診療がおすすめ
忙しくて病院を受診する時間がない場合には、オンライン診療がおすすめです。活用することで、忙しいスケジュールの中でも健康管理が行えます。
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まとめ
蕁麻疹による突然のかゆみは、アレルギーや皮膚への刺激、疲労やストレスが要因となって起こります。冷やす、掻かないといった対処法を試してみましょう。症状が治まらない場合や再発を繰り返す場合は、早めに皮膚科を受診して治療を受けることをおすすめします。適切に対処することで、かゆみを軽減し快適な日常を取り戻しましょう。
医師
高藤 円香
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