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二日酔いには漢方が効くって本当?効果的な漢方薬を詳しく解説

監修医師 田頭 秀悟
更新日:2024年09月25日

更新日:2024年09月25日

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楽しい飲み会の翌朝、頭痛や吐き気、全身のだるさに悩まされることがありますよね。最近では、こうした二日酔いの症状に対して漢方薬が注目されています。漢方薬は自然由来の成分を使っており、体のバランスを整え、アルコールによる負担を和らげる効果が期待されています。

しかし、漢方薬にはたくさんの種類があるため、どれが効果があるのか迷うかもしれません。この記事では、二日酔いに効く漢方薬について紹介します。二日酔いが気になる方は、ぜひ参考にしてください。

二日酔いには漢方が効くって本当?

漢方薬が二日酔いに効果的だとされる理由は、体全体のバランスを整えることで、二日酔いの原因となる体内の不調を改善するためです。例えば、アルコールの摂取によって体内の水分バランスが崩れたり、胃腸の働きが乱れたりすることがあります。漢方薬はこれらの不調を和らげることで、二日酔いの症状を軽減します。

そもそも二日酔いとは

お酒をたくさん飲んだ翌日に感じる、不快な症状が二日酔いです。これには、疲労感、脱力感、のどの渇き、頭痛、吐き気、胃痛などが含まれます。これらの症状は通常、24時間以内に自然に治まりますが、なぜこれらの症状が出るのかは完全には解明されていません。ただし、二日酔いの原因が過度の飲酒であることは明らかです。

二日酔いの原因

アルコールが肝臓で分解されると、中間代謝産物として有害な物質が生成されます。これが、アセトアルデヒドです。この物質はタバコの煙にも含まれており、吐き気や動悸、頭痛などを引き起こす原因となります。アセトアルデヒドはアセトアルデヒド分解酵素によって無害な酢酸へと分解されますが、お酒を大量に飲むと、肝臓がアセトアルデヒドを処理しきれず、血液中の濃度が高くなり、胃痛や胃もたれ、胸やけ、吐き気、動悸、頭痛などの症状が現れます。またアセトアルデヒド分解酵素の量には個人差があり、体質的にこの酵素が少ない人は少量のお酒を飲んだだけでも二日酔いの症状が出ることがあります。

 

さらに、アルコールの刺激で胃が荒れたり、機能が低下したりすることや、脱水症状が起こることも、二日酔いの不快な症状を引き起こす要因です。

二日酔いに効果的な漢方薬5選

二日酔いに効果的な漢方薬には、以下の5つがよく挙げられます。これらの漢方薬は、症状に応じて使い分けると効果的です。

五苓散

五苓散(ごれいさん)は、二日酔いによるむくみや頭痛に効果的な漢方薬です。お酒を飲み過ぎた翌日に顔がむくんだり、頭痛がしたりすることがあります。これは、体内に余分な水分が溜まっているためです。

 

五苓散は、体の機能を高めて余分な水分を排出する働きがあります。特に、飲酒後に顔がむくむ、トイレに行く回数が少ない、お腹を壊しやすいといった症状がある方に適しています。また、五苓散は急性胃腸炎や下痢、暑気あたり、吐き気などにも効果があるお薬です。

 

この漢方薬は、体力に関係なく使用でき、のどが渇いて尿量が少ない場合や、めまい、吐き気、嘔吐、腹痛、頭痛、むくみなどの症状があるときに役立ちます。ただし、残便感があり、繰り返し腹痛を伴う便意がある場合には使用しないでください。

 

五苓散について

黄連解毒湯

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、二日酔いによる胃の不快感や症状を和らげるために使われる漢方薬です。水分の摂り過ぎはむくみや頭痛、だるさ、吐き気を引き起こしやすく、お酒の温める作用は胃のむかつきやもたれ、顔や目の充血を引き起こすことがあります。

 

黄連解毒湯は、体の熱を冷まし、炎症を抑える効果があり、これにより二日酔いの症状を緩和します。特に、お酒と一緒に味の濃いものや脂っこいものを食べ過ぎてしまう方におすすめです。

 

この漢方薬は、比較的体力があり、のぼせやすく、イライラしがちな方に向いています。効能としては、鼻出血、不眠症、神経症、胃炎、二日酔い、めまい、動悸、更年期障害、湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎などです。

茵蔯五苓散

茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)は、口が渇き、尿の量が減り、むくみや胸のつかえ、吐き気などの症状がある方に使われる漢方薬です。この薬は、肝臓や胆のうに炎症がある場合にも効果があり、黄疸が出ることもあります。二日酔いや蕁麻疹にも応用されます。

 

茵蔯五苓散は、五苓散という漢方薬に茵蔯蒿(インチンコウ)という生薬を加えたものです。茵蔯蒿を加えることで、肝臓や胆のうの炎症にも対応できるようになります。

 

この薬は、湿熱という体内の湿気と熱が合わさった状態に効果的です。湿熱は、発熱や頭痛、体の重さや痛み、お腹の張り、食欲不振、尿の減少といった症状を引き起こします。茵蔯五苓散は、これらの症状を和らげるために使われます。

半夏瀉心湯

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)は、ストレスが原因で胃腸の調子が悪くなったときに効果的な漢方薬です。食べ物が口から胃や腸に運ばれても、しっかり消化・吸収されなければ体のエネルギーにはなりません。エネルギーが不足すると、さらに消化・吸収の力も弱まるという悪循環に陥ることがあります。漢方では、このエネルギーを「気」と呼びますが、「気」は強いストレスを受けると停滞しやすくなります。

 

半夏瀉心湯は、「気」が食べ物を上から下へ運ぶのを助けたり、食べ物の「気」が肺に上がるのを助けたり、胃腸を守るという3つの作用を持つ薬です。漢方の考え方に基づき、胃腸の働きを総合的にサポートし、症状を改善します。この薬は、急性・慢性胃腸炎、下痢・軟便、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃弱、二日酔い、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症などの症状に対応するお薬です。

五苓黄解

五苓黄解(ごれいおうげ)とは、漢方処方の要方である五苓散と黄連解毒湯を合わせたお薬です。二日酔のむかつきや飲み過ぎ、食べ過ぎ、胸やけ、もたれなどに効果が期待できます。

 

五苓散は、気圧の変化による体調不良やむくみに効果がある漢方薬です。一方、黄連解毒湯は、のぼせやほてり、めまいなどの症状を和らげるのに役立ちます。この二つを組み合わせることで、これらの症状に対する総合的な対策が可能になります。

自分に合う漢方が分からない場合は医師に相談しましょう

漢方薬は、同じ症状でも人によって効果が異なることがあります。また、漢方薬には他の薬と併用することで副作用が出る可能性もあるため、他の薬を服用している場合は、医師に相談することで安全に使用できます。

 

自分に合う漢方が分からない場合は医師に相談しましょう。漢方薬の効果を最大限に引き出すためには、正確な診断と適切な処方が必要です。漢方に詳しい医師は、患者の体質や症状を詳しく診断し、最も適した漢方薬を選んでくれます。

忙しくて通院する時間がない方にはオンライン診療もおすすめ

二日酔いが辛くても、忙しくて病院を受診する時間がつくれない場合があります。そんな時には、オンライン診療を活用してください。

オンライン診療とは

オンライン診療は、自宅にいながら医師の診察を受けられる便利な医療サービスになります。インターネットに接続されたスマートフォン、タブレット、パソコンを使って、ビデオチャットを通じて医師と直接話すことが可能です。このサービスでは、診察の予約、問診、診断、薬の処方箋の発行、そして支払いまで、すべてオンラインで完結します。

SOKUYAKUとは

SOKUYAKUは、オンライン診療をより便利にするための多機能なサービスです。アプリを使って、予約から薬の受け取りまで、すべてのステップをスムーズに進められます。

 

わからない場合でも、専門スタッフがサポートしてくれるため安心です。よく利用するクリニックや薬局を登録できます。お薬手帳をデジタル化する機能もあり、全国どこでも当日または翌日に薬を受け取ることが可能です。

まとめ

二日酔いに対する漢方薬の効果について説明しました。漢方薬は、アルコールの影響で乱れた体調を整える自然な方法として、二日酔いの症状を和らげることが期待できます。自分の体質や症状に合った漢方薬を選ぶことで、二日酔いの苦しみから早く解放されるかもしれっません。

 

もし二日酔いが頻繁に起こる場合や、一般的な対策で効果が感じられない場合は、専門家に相談しながら漢方薬を試してみましょう。楽しい飲み会を過ごしながら、翌日の体調も守るために、漢方薬を活用してください。

コメント 二日酔いに備えてオンライン診療で事前に漢方薬を処方してもらえるかどうかですが、そのオンライン診療が保険診療で行われているか、自由診療(自費診療)で行われているかによって変わります。保険診療の場合、原則として実際に症状があって保険病名がつけられる場合にしか漢方薬を処方することができません。従って、残念ながら保険診療の場合は、事前に二日酔い用の漢方薬を処方してもらうことはできません。一方で自由診療であればそのような縛りがないため担当医との相談によって処方してもらえる可能性はあると思います。ただし症状を未確認の状態で漢方薬を処方することになるので、処方された漢方薬が実際の二日酔いで効く可能性が低くなるということと、保険が効かないので薬代が全額自己負担になることに注意が必要です。ただ二日酔いに対しては五苓散が効くことが多いので、まずはそれを試してみるといいということ、また処方量も必要最小限にとどめれば保険が効かなくてもそれほど高い出費にはならないと思います。いずれにしてもそれぞれのメリット・デメリットを天秤にかけながら、担当医と相談して検討する必要があると思います。

監修医コメント

医師
田頭 秀悟

二日酔いに備えてオンライン診療で事前に漢方薬を処方してもらえるかどうかですが、そのオンライン診療が保険診療で行われているか、自由診療(自費診療)で行われているかによって変わります。保険診療の場合、原則として実際に症状があって保険病名がつけられる場合にしか漢方薬を処方することができません。従って、残念ながら保険診療の場合は、事前に二日酔い用の漢方薬を処方してもらうことはできません。一方で自由診療であればそのような縛りがないため担当医との相談によって処方してもらえる可能性はあると思います。ただし症状を未確認の状態で漢方薬を処方することになるので、処方された漢方薬が実際の二日酔いで効く可能性が低くなるということと、保険が効かないので薬代が全額自己負担になることに注意が必要です。ただ二日酔いに対しては五苓散が効くことが多いので、まずはそれを試してみるといいということ、また処方量も必要最小限にとどめれば保険が効かなくてもそれほど高い出費にはならないと思います。いずれにしてもそれぞれのメリット・デメリットを天秤にかけながら、担当医と相談して検討する必要があると思います。

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監修医師 田頭 秀悟
経歴:鳥取大学医学部 卒業 / たがしゅうオンラインクリニック院長 / 脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門とし、主として糖質制限食やストレスマネジメント指導を中心に内科疾患全般に対しての診療を行うオンライン総合診療医。 また東洋医学会専門医でもあり、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。 所属:たがしゅうオンラインクリニック
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