内科はどんなときに受診すればいい?診察対象になる症状や診療内容を詳しく解説
更新日:2024年07月24日
この記事では、内科が診察対象になる症状や診療内容を詳しくご紹介します。受診する科に悩んでいる方は、参考にしてください。
内科とは
内科は、健康を守るための身近な医療です。日々の生活で感じるさまざまな体の不調や病気に対応し、食事や運動のアドバイス、必要に応じて薬を使った治療を行います。
多くの人が経験する可能性のある一般的な病気を内科で診てもらうことになります。たとえば、風邪や高血圧、糖尿病などです。これらは、私たちが普段から注意すべき健康のサインとも言えます。
内科を訪れる理由はさまざまですが、主なものには以下のようなものがあります。
【訴え】
頭痛、めまい、発熱、咳、腹痛、腰痛、関節痛、しびれ、疲労感、不眠、吐き気、下痢、便秘、息苦しさなど。
【病気】
風邪、感染性胃腸炎、高血圧、糖尿病、不整脈、貧血、熱中症、胃潰瘍、脳梗塞、胃がん、肺がんなど。
内科は、医療の「基本」とされ、体の不調を感じたときに最初に相談する病院の入口です。身体に何か異変を感じたら、まずは内科を訪れてください。
内科で診察してくれる症状の例
ここでは、内科で診察してもらえる症状の例をご紹介します。
・かぜの疑いのある症状
・扁桃炎の疑いのある症状
・インフルエンザの疑いがある症状
・新型コロナウイルス感染症の疑いのある症状
【かぜの疑いのある症状】
かぜは、急に始まる鼻やのどの症状、全身の不調が現れます。これらの症状が見られたら、内科の診察を受けてください。
(症状の現れる場所と症状)
・鼻
鼻水が出る、鼻がつまる感じ、くしゃみが出る
・のど
のどが痛い、声がかすれる、せきやたんが出る、呼吸するときにゼーゼー、ヒューヒューという音がする
・全身
熱が出る、体がだるい、頭痛や関節痛がある、吐き気や下痢など胃腸に関する症状が出る
通常、風邪症候群の症状は感染後1〜3日で現れ、約4〜10日で治まります。ただし、せきは2週間程度続くこともあります。
(かぜの原因となるウイルス)
かぜを引き起こすウイルスにはいくつかの種類があります。以下に代表的なものを挙げます。
・ライノウイルス
春と秋に感染者が増え、特に乳幼児や子供に感染しやすい。鼻水や鼻づまりなどの症状を引き起すが、熱は出ないことが多い
・コロナウイルス
冬に流行し、ほとんどの子供が6歳までに感染する。鼻水やのどの痛み、せきなどの症状が出現し、熱が出ることもある。大抵は軽い症状で済む
・新型コロナウイルス
重篤な症状を引き起こすこともあり、今後も人類に広がる可能性がある
・インフルエンザウイルス
全身性感染症を引き起こし、高熱や筋肉痛などの症状が特徴的。ワクチン接種や手洗い、煮沸消毒が予防に効果的
・パラインフルエンザウイルス
季節によって流行するが、再感染時は通常軽症。小児では下気道炎の原因となることがある
・アデノウイルス
夏に流行し、プール熱の原因にもなる。扁桃腺やリンパ節で増殖し、肺炎や脳炎などを引き起こすことがある
・コクサッキーウイルス
夏に流行するウイルス性髄膜炎などを引き起こす
・ヒトメタニューモウイルス
乳幼児の気管支炎の原因となり、何度も感染する
・エンテロウイルス
腸管内で増殖し、風邪やインフルエンザのような症状を引き起こすこともある
感染したウイルスによっても症状の場所や強さが変わります。ウイルスを予防するためには、手洗いやうがいを徹底することが重要です。
(内科での治療方法)
内科を受診すると、以下のような治療が行われることがあります。
・薬物治療
鼻の症状を抑える薬、解熱剤、咳止めの薬、たんを切る薬などが処方されます。
・安静
身体を休めてエネルギー消費を抑えることで、回復を早めます。
風邪と診断された場合は、他人に感染させないように外出を控えることが大切です。
【扁桃炎の疑いのある症状】
扁桃腺とは、私たちの口の奥、舌の根元近くにある小さな丸い組織のことです。通常、喉の両側にひとつずつあり、見た目は小さな丘のような形をしています。扁桃腺は体内に侵入しようとする細菌やウイルスから身を守るための重要な役割を果たしています。
扁桃炎は、扁桃が何らかの感染により炎症を起こす病気です。のどの痛みや発熱などの症状を引き起こす可能性があります。もし以下のような症状が見られたら、扁桃炎かもしれません。
(症状の現れる場所と症状)
・のど
飲み込むときや話すときに痛みを感じる
・耳
痛みがある
・扁桃
白い斑点や分泌物が見られる
・胃
不調を感じる
・頭
頭痛がする
・首
リンパ節が腫れ、触った時に痛み
・鼻
鼻水や鼻づまり
・全身
発熱やせきが出る
(内科での治療方法)
症状に応じて痛み止めや抗菌薬を処方することがあります。また、扁桃炎が頻繁に再発し、日常生活に影響を与える場合は、扁桃を取り除く手術を行うこともあります。ただし、扁桃の手術は内科では行いません。
【インフルエンザの疑いがある症状】
インフルエンザは、急に高熱や体の痛みを感じるなど、特徴的な症状が現れる感染症です。もし以下のような症状があれば、インフルエンザの可能性がありますので、内科を受診しましょう。
(症状の現れる場所と症状)
・全身
急な高熱(38度から39度以上)、筋肉痛、関節痛、頭痛、全身のだるさ
・呼吸器
鼻づまり、鼻水、のどの痛み、せき、たん
これらの症状は、通常、1日から5日間の潜伏期間の後に突然現れます。特に、全身症状が強く出ることが一般的です。
(内科での治療方法)
医師による診察後、インフルエンザと診断された場合、薬物治療が行われることがあります。
発症後48時間以内の場合、抗インフルエンザ薬(タミフル、ゾフルーザ、イナビル、リレンザ、ラピアクタなど)を投与することで、病気の期間を短縮する効果が期待できます。また、症状に応じた対症療法も行われます。
【新型コロナウイルス感染症の疑いのある症状】
もし次のような体調の変化があれば、新型コロナウイルスに感染している可能性があります。その場合は、すぐに医師の診察を受けることが大切です。
・体温が上がって熱っぽい感じがする
・せきが出るけど、痰は出ない
・息をするのが普段よりも苦しい
・体全体がだるくて、力が出ない
・鼻水が止まらない
・喉が痛くて、飲み込むのが辛い
・香りや味が分からなくなる
・頭が痛い
・吐き気がして、おう吐や下痢をする
(内科での治療方法)
新型コロナウイルス感染症にかかった場合、医師は以下の薬を処方することがあります。
・パキロビッド
・ラゲブリオ
・ゾコーバ
これらの薬は、症状を早く楽にする効果が期待されています。
病院の何科に行けば良いかわからない時の相談先は?
もし病院の診療科がどこに行けばいいかわからない場合、最初にかかりつけ医に相談することが重要です。
1. かかりつけ医の利用
まずは、いつも診てもらっている医師に相談しましょう。
2.近隣の病院を探す
近くの病院やクリニックを探し、受付や医師に相談してみましょう。症状に合った診療科を教えてくれます。
3.電話相談サービスの利用
また、子供が急に病気になったり怪我をしたりした場合、または大人が夜間や休日に急な症状に困った場合、専門の医療相談電話サービスがあります。子供の場合は「#8000」へ、大人の場合は「#7119」へ電話して、医師や看護師に相談できます。これらのサービスでは、必要に応じてどの診療科に行けばよいかのアドバイスや、緊急性が高い場合には救急車を呼ぶべきかどうかの判断もしてもらえます。
何科にかかったら良いかわからない、そんな方にはオンライン診療もおすすめ
何科にかかったら良いか分からない場合には、オンライン診療を利用してみるのも良いかもしれません。
オンライン診療とは
オンライン診療とは、インターネットがあれば医師の診察を受けられる医療サービスです。スマートフォン、タブレット、パソコンを使ってビデオチャットで医師と直接話ができます。予約から診察、質問、薬の処方箋の受け取り、支払いまで全てオンライン上で完結するため、病院に行く手間が省け、時間を有効に使えます。どの科にかかればいいか分からない場合、便利な方法と言えるでしょう。
SOKUYAKUとは
SOKUYAKUとは、オンライン診療や服薬指導を提供するサービスです。アプリで、予約から診療、服薬指導、薬の受け取りまでを管理できます。利用者にとっては通院の負担を軽減し、二次感染のリスクを避けられます。
まとめ
内科は、風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症などを含め内臓に関連するさまざまな病気を診断し治療する医療の専門分野です。体に異変を感じたら、まずは内科を受診してください。
もし自分で症状の判断が難しい場合は、専用の相談窓口(例えば「#8000」や「#7119」)に電話してアドバイスを求めましょう。また、オンライン診療を活用することもおすすめです。早めに適切な対応をすることで、病気の悪化を防げます。
どのような時に内科を訪れるべきか迷うときは、この記事を参考にしてください。
医師
郷 正憲
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
当コラムの掲載記事に関するご注意点
- 当コラムに掲載されている情報については、執筆される方に対し、事実や根拠に基づく執筆をお願いし、当社にて掲載内容に不適切な表記がないか、確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。
- 当コラムにおいて、医療及び健康管理関連の資格を持った方による助言、評価等を掲載する場合がありますが、それらもあくまでその方個人の見解であり、前項同様に内容の正確性や有効性などについて保証できるものではありません。
- 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。
- 前各項に関する事項により読者の皆様に生じた何らかの損失、損害等について、当社は一切責任を負うものではありません。
いいねしよう!
SOKUYAKUの使い方
-
STEP1
診療予約
-
STEP2
オンライン問診
-
STEP3
オンライン診療
-
STEP4
オンライン服薬指導
-
STEP5
おくすり配達
※お薬の処方は医師の診察により薬が処方された場合に限ります。