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漢方って何に効くの?基本情報や効果について徹底解説!

監修医師 久高 将太
更新日:2024年05月27日

更新日:2024年05月27日

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漢方医学は明治時代に西洋医学が導入されると、衰退の時代を迎えました。しかし、最近ではその効果が再評価され、現代の医療では西洋医学の薬と並んで、漢方薬が重要な役割を果たすようになっています。

漢方薬は自然の素材を用いた治療法であり、体全体のバランスを整えることを目的としています。今回は漢方薬の基本情報、その効果についてわかりやすく説明します。漢方薬について興味のある方や知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

漢方薬とは?

漢方薬は、自然界から得られる成分を使った日本の伝統的な医薬品です。中国の医学から派生し、日本で独自に発展しました。漢方薬は、植物、動物、鉱物から取り出した薬効成分を組み合わせて作られ、体の不調を全体的に治療することが目的になります。

 

現代では、漢方薬はエキスの形で処方されることが多く、服用が簡単で持ち運びや保存も便利です。また、科学的な根拠を持っているため、医師によって処方されることもあります。漢方薬は、日本の医療で広く認められており、148種類の漢方薬が医療用医薬品として利用されています。

漢方における体質の考え方

漢方は中国から伝わった伝統的な医療方法で、日本の風土や人々の体質に合わせて進化してきました。多くの人が漢方と聞いて薬を思い浮かべるかもしれませんが、実は鍼灸やツボ押しなどの治療法も漢方の一部です。

 

漢方の基本には、「天人合一」という考えがあります。これは、人間と自然は密接に関連しているという哲学で、私たちの周りにある自然からエネルギーを得て、食べ物や生薬を通じて、体の自然な治癒力を高め、健康を維持するという考え方です。つまり、自然の恵みを活用して、体調を整え、健康を取り戻すというわけです。

「気・血・水」の3本柱が体質を表す

東洋医学は、人体が「気」「血」「水」の三つの要素で成り立っているという考え方です。これらは、私たちの健康と活力の源です。

 

気は、身体を活動させる原動力です。西洋医学では血液や水分の流れ、臓器の機能、さらには自律神経やホルモンのバランスを整える働きのことになります。

 

血は、身体を流れる赤い液体のことで、西洋医学の血液と同じ役割です。酸素や栄養を運びます。

 

水は、体内の水分のことで、鼻水や尿、リンパ液などを含みます。免疫力を高めるために、重要な役割です。

 

これら三つの要素のバランスが取れている場合に、健康を保てます。

「五臓」は身体を支える大黒柱

東洋医学では、五臓と呼ばれる五つの主要な器官があります。これらは「肝」「心」「脾」「肺」「腎」のことです。西洋医学の肝臓や心臓などの具体的な器官とは異なり、より広範な機能を持っています。

 

たとえば、「肝」は肝臓だけでなく、自律神経系を含む広い範囲の機能を指します。これら五臓は、互いに協力し合い、バランスを取りながら働きます。

お悩みに合わせた、効果的な漢方薬

身体の悩みに合わせて、どの漢方薬が合っているのか紹介します。

咳でお悩みの方

咳が出やすく、痰が絡んで切れにくい状態には麦門冬湯(ばくもんどうとう)がおすすめです。この漢方薬は、咳や喉の不快感を和らげるために用いられることが多いお薬になります。

 

ゼーゼーとした呼吸音や、痰が絡んで咳が出る状態には、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)が適しています。この漢方薬は、呼吸が楽になるように、また咳や喉の不快感を軽減するために処方される薬です。

浮腫みでお悩みの方

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)は、むくみ、多汗症、水ぶとりに効果的です。この漢方薬は、体内の余分な水分を取り除き、体調を整えるのに役立つとされています。

赤みのあるニキビでお悩みの方

桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)は、にきびやしみを内側から改善するのに役立つと考えられています。

生理痛でお悩みの方

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、月経や妊娠、出産、産後、更年期などの女性特有のホルモン変動時に見られる精神的、身体的な症状の緩和に使われる漢方薬です。

 

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、便秘に悩む方、月経不順や月経痛、月経時の精神不安など、生理に関連するさまざまな症状に対応しています。この漢方薬は、体内の気の流れを整え、身体の不調を改善するのに役立つと考えられています。

気分の落ち込みや不眠でお悩みの方

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は、精神的な不安、動悸、便秘といった症状に対して効果があるとされています。心身のバランスを整え、リラックスを促す助けをすることで、不眠やストレスに関連する症状を和らげるのに役立つ漢方薬です。

 

加味帰脾湯(かみきひとう)は疲労感や貧血、不眠症、精神的な不安や神経症を抱える方に適しているとされる漢方薬です。身体のバランスを整え、エネルギーを補い、心身の健康をサポートすることで、症状の改善に役立つとされています。

二日酔いでお悩みの方

五苓散(ごれいさん)は、水様性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、二日酔いなどの状態にも役立ちますが、しぶり腹の症状がある場合は使用を避けてください。この漢方薬は、体内の余分な水分を調節し、不快な症状を和らげるのに役立つとされています。

 

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、二日酔いで胃の不調や熱感を感じる時や、鼻出血、不眠症、神経症、胃炎などの症状がある場合に有効です。この漢方薬は、体内の熱をクリアにし、精神的な不安を和らげる助けをすることで症状を改善するのに役立つとされています。

便秘でお悩みの方

乙字湯(おつじとう)は、硬い便や便秘の傾向がある方、痔、軽度の脱肛を改善したい場合に有効です。この漢方薬は、便通を良くし、痔の症状を和らげる助けをするとされています。

 

ワカ末漢方便秘薬は、便秘やそれに伴う頭の重さ、食欲不振、腹部の膨満感、腸内の異常な発酵、痔などの症状を和らげるために用いられる漢方薬です。

 

麻子仁丸(ましにんがん)は、便秘で硬い便が出にくい方、または便秘による頭の重さやのぼせ、食欲不振、腹部の膨満感、腸内の異常発酵、痔などの症状を和らげるために用いられる漢方薬です。便通をスムーズにし、関連する不快な症状を軽減する助けとなることが期待されます。

漢方はどこで処方してもらえるの?

漢方薬を服用したい場合には、医療機関や漢方薬局で購入できます。ただし、漢方薬局では健康保険が使えません。また、一部のドラッグストアでは、処方箋なしで購入できる漢方薬もあります。

 

どの方法を選ぶにしても、医師や薬剤師によるアドバイスを受けながら、自分に合った漢方薬を見つけることが大切です。初めての場合は特に、専門家の診断を受けてから服用しましょう。

漢方外来など、医療機関で処方してもらう

病院で診察を受けると、医師があなたの状態に合わせた漢方薬を処方してくれます。この場合、健康保険が使えることもありますが、病院によって異なるので確認が必要です。

オンラインクリニックで処方してもらう

もし病院に行く時間が取れない場合でも、オンラインクリニックを利用すれば、医師による診察を受け、必要な漢方薬を処方してもらうことが可能です。直接クリニックに足を運ぶことなく、自宅やオフィスなどから医師の診察を受けられます。これは、忙しい方にとって、非常に便利なサービスです。

まとめ

漢方薬を選ぶ際は、専門家の助言を求めることが重要です。特に漢方薬に詳しくない方や初めて漢方薬を使用する方は、医師や薬剤師に相談することをお勧めします。

 

自分で漢方薬を選ぶ場合は、説明書を丁寧に読み、自分の体質に合わないものは使用しないようにしましょう。漢方薬を正しく選び、自分の状態や体質に適したものを見つけるためには、知識を少しずつ積み重ねていくことが大切です。

 

漢方薬をお探しの方には、オンライン診療が便利です。SOKUYAKUのオンライン診療サービスでは、ビデオ通話での相談を通じて、患者様一人ひとりの状況に合わせた漢方薬の案内を行います。

 

漢方薬を購入する際には、安心して服用を開始し継続できるようにサポートします。遠方にお住まいの方や外出が難しい方でも利用できるサービスです。

コメント 漢方薬においても副作用として間質性肺炎、高血圧、肝機能障害をきたすものもあるため、効果とともに副作用についても十分に主治医の先生と相談の上処方頂き、定期的な診察・検査を受ける必要があることにご注意下さい。また一般の医薬品とも相互作用をきたすこともあることから主治医以外の病院に受診する際には漢方薬についても医師に必ず伝えるように御願い致します。

監修医コメント

医師
久高 将太

漢方薬においても副作用として間質性肺炎、高血圧、肝機能障害をきたすものもあるため、効果とともに副作用についても十分に主治医の先生と相談の上処方頂き、定期的な診察・検査を受ける必要があることにご注意下さい。また一般の医薬品とも相互作用をきたすこともあることから主治医以外の病院に受診する際には漢方薬についても医師に必ず伝えるように御願い致します。

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監修医師 久高 将太
琉球大学病院

専門領域分類:内分泌代謝科, 総合内科, 糖尿病内科, 産業医, 疫学, 救急科
経歴:琉球大学医学部医学科卒業 / 琉球大学病院勤務 / 専門は内分泌代謝・糖尿病内科、総合内科
琉球大学病院 専門領域分類:内分泌代謝科, 総合内科, 糖尿病内科, 産業医, 疫学, 救急科 経歴:琉球大学医学部医学科卒業 / 琉球大学病院勤務 / 専門は内分泌代謝・糖尿病内科、総合内科
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