どこで受けられるの?オンライン診療の実施可能リストについて
更新日:2021年02月4日
オンライン診療とは
オンライン診療は、スマートフォンやパソコンなどの情報通信機器を利用して医師が診療を行う方法です。現在のオンライン診療は、2018年に厚生労働省が発出した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づいて運用されています。
また、自宅で診察を受けられるオンライン診療は、医療機関の受診にかかる移動時間や待ち時間が削減できます。したがって、日中は忙しくてまとまった時間が取れない場合でも、診察時間のみ確保できれば受診ができます。
今後、情報通信機器の普及やIT関連の技術の進歩によって、オンライン診療の需要が増えると予測されます。
オンライン診療は医療に対するアクセシビリティの向上が期待できますが、一方でオンライン診療は問診のみであるため、検査などを受けることはできない点は注意する必要があります。
オンライン診療はどこで受けられる?
オンライン診療は全ての医療機関で実施しているわけではないため、オンラインによる診察を受けようとする場合は事前に電話などで確認しておく必要があります。
厚生労働省がホームページで対応可能な医療機関リストを公開
厚生労働省のホームページにはオンライン診療に対応している病院やクリニックなどの医療機関が公開されています。各都道府県ごとに分けた一覧が作成されており、オンライン診療に対応している診療科まで確認することができます。
各県ごとの医療機関リストには病院やクリニックの住所も記載されているため、住んでいる市町村でオンライン診療を導入している医療機関が分かります。
オンライン診療を導入する病院やクリニックなどが増加傾向
2020年10月時点で、オンライン診療に対応している医療機関の数は16,587件です。
この数は2019年7月時点のオンライン診療に対応する医療機関数の1,306件から約12倍に増えています。
また、都道府県ごとで対応している医療機関数が最も多いのは東京都です。
内科や小児科、眼科など診療科に問わず実施されている
オンライン診療は内科・小児科・皮膚科・心療内科・整形外科など、様々な診療科で実施されています。オンラインによる診療を受けようと考えている方は、医療機関を決めるだけでなく、受診する診療科も確認しておきましょう。
なぜオンライン診療の病院が増えているのか?
次に、オンライン診療に対応する病院やクリニックなどの医療機関が増加している理由を説明します。
ガイドラインの整備や算定要件の改定
オンライン診療に係るガイドライン「オンライン診療の適切な実施に関する指針」は2018年に発出され、2019年7月にガイドラインの一部が改訂されています。
また、2020年の診療報酬改定で情報通信機器を用いた診療(オンライン診療)に係る算定要件が見直され、以前よりオンライン診療を利用しやすい制度に改定されました。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴うオンライン診療の特例措置
患者が自宅で医師の診察を受けることができるオンライン診療は感染予防策として有用です。
そのため、日本で新型コロナウイルスの感染拡大が起きた2020年4月にオンライン診療に関する規制が時限的に緩和されています。
この規制緩和では、
・初診患者でもオンライン診療が可能
・医師に受講義務がある研修の(時限的な)免除
の2点が大きな変更点となっています。
これらの理由から、オンライン診療を導入する医療機関が増えています。
オンライン診療を受けるには!流れを紹介
ここからは、オンライン診療を実際に利用するときの流れを紹介します。
電話やアプリなどで事前に予約
厚生労働省のホームページに掲載されているオンライン診療に対応している医療機関のリストなどから受診する医療機関を決めた後は、オンライン診療を受けるために事前予約をします。予約は電話やアプリを用いて行います。
オンライン診療では、SOKUYAKU(ソクヤク)、CLINICS(クリニクス)、curon(クロン)、ポケットドクター、Remote Doctor (リモートドクター)、YaDoc(ヤ―ドック)などの専用アプリがあり、医療機関によってはこれらのアプリを使用してオンライン診療を行います。
実際にオンラインによる診療を受ける場合は、事前に医療機関へ問い合わせて必要なアプリをダウンロードしておきましょう。
スマホやパソコンなど情報通信機器を用いたオンラインでの医師の診療
予約した時間になると、電話もしくはスマートフォン・カメラつきパソコン・タブレット端末などの情報通信機器を用いた医師の診察が始まります。
特に初めてオンラインによる診療を受けようとする方は、準備すべき機材を事前に確認しておきましょう。
また、オンライン診療では問診のみで、検査などを実施できません。そのため、対面診療のときより詳細に健康状態や症状の変化を医師へ伝えるように心がけてください。
患者希望の薬局に医療機関からfax等で処方箋を送信
対面診療と同様に、オンライン診療でも医師が必要と判断した場合には処方箋が発行され、薬の服用による治療が行われます。
処方箋に記載された情報はfax等を用いて病院やクリニックなどの医療機関から患者が希望する調剤薬局へ送信されます。
また、調剤薬局では、受け取った処方箋の情報を基にして薬剤師が調剤を行います。
薬局で薬を受け取るまたは自宅へ郵送
薬剤師からの服薬指導を受けた後、薬を受け取る方法は
・直接薬局へ受け取りに行く
・薬局から自宅へ郵送してもらう
の2つが一般的です。
薬の受け取り方法を指定したい場合は、事前に電話で調剤薬局へ確認しておくと良いでしょう。また、郵送による受け取りには郵送料を負担する可能性があります。
受診料などお金の支払いはどうすればいい?
オンライン診療を利用したときの受診料は
・アプリ内で支払う
・銀行振り込み
・PayPayなどのキャッシュレス決済を利用して支払う
・次回直接受診時にまとめて支払う
などの手段で支払います。支払い方法は医療機関ごとに異なる可能性があるため、何か不明な点があれば問い合わせておきましょう。
検査や治療が必要な場合は対面受診が必要
オンライン診療では、医師が映像や音声のみで患者の症状を把握しなければなりません。
したがって、医師が適切な医療を患者に提供するためにレントゲン検査や血液検査をはじめとする検査や触診が必要だと判断した場合は、対面受診が求められることがあります。
まずはかかりつけ医に相談・確認しましょう
オンライン診療を利用することで感染対策や受診にかかる時間の短縮などに繋がるため、今後もさらなる普及が見込まれている診療方法です。
しかしながら、検査などを受けるためには対面受診が必要です。これからオンラインによる診察を受けようと考えている方は、一度かかりつけ医に相談してみてはいかがでしょうか。
参考文献
厚生労働省 オンライン診療に関するホームページ
厚生労働省 オンライン診療の適切な実施に関する指針 平成 30 年3月 (令和元年7月一部改訂)
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の 時限的・特例的な取扱いについて
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について
第11回オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会(厚労省HP)
■NEWS 「オンライン診療料」の届出、診療所は1223施設に―厚労省が中医協に報告 |Web医事新報
最近ではオンライン診療を行っている病院も増えており、誰でも気軽に相談できるという状況が生まれています。
オンライン診療は、
・受付や会計の待ち時間が短縮される。
・自宅や外出先で診療が受けられる。
・院内処方の場合くすりが自宅に届く。
・院内感染・二次感染のリスクがない。
などのメリットがあり、非常に便利なサービスです。
SOKUYAKUアプリでは、多数の診療科目や全国から病院を探すことができます。
また、新型コロナウイルス感染症の検査は、医療機関以外の自宅でも実施が可能です。
SOKUYAKUアプリで、ビデオ通話にて診療をご受診頂き、PCR検査をご希望の場合は、SOKUYAKUアプリからご自宅で唾液採取して頂く検査キットをご注文頂けます。
周辺への感染の可能性を配慮して外出を控えたいやその他事情により、病院に行くことが難しい場合は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。
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