筋トレはAGAを進行させるって本当?筋トレと薄毛の関連性について解説
更新日:2024年05月30日
トレーニングをしている方の中には、このような疑問を持ったことがある方もいるかもしれません。
筋トレによって分泌される男性ホルモンとの関連性を心配する方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、筋トレと薄毛の関連性について解説していきます。
むしろ薄毛に対してよい効果がある点も解説しますので、最後まで読んでみてください。
筋トレはAGAを進行させるって本当?
結論として、筋トレとAGAの関連性を証明するエビデンスはありません。たとえ、ハードなトレーニングを行ったからといって薄毛になるわけではない点を理解しておきましょう。
では、なぜ筋トレをするとAGAが進行するという話を聞くのでしょうか。それは、筋トレと薄毛に共通する「男性ホルモン」が関係していると考えられます。
では、男性ホルモンとはどのような作用をするものなのか、薄毛の本当の原因はなんなのか、以下で解説していきます。
筋トレと薄毛の共通点は「テストステロン」
筋トレとAGAの関連性の噂になっている男性ホルモンとは、「テストステロン」を指します。テストステロンは筋肉や骨格の形成、体毛などの発達といった、男性的な体を作る上で重要なホルモンです。
心身の健康を保つ重要なホルモンであり、トレーニングなどの筋肉への刺激で血中のテストステロン値が上昇します。健康な体を作る上でなくてはならない役割がある一方で、薄毛の原因となってしまう一面も持ち合わせています。
テストステロンは「5αリダクターゼ」という酵素と結合することで、薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン」を生成してしまうのです。
では、ジヒドロテストステロンとはどのようなホルモンなのか、以下で解説します。
薄毛の原因となるのは「ジヒドロテストステロン」
ジヒドロテストステロン(DHT)は、テストステロンと5αリダクターゼが結合してできる男性ホルモンです。
頭皮に存在するホルモン受容体がDHTと結合すると、脱毛因子である「TGF-β」が増加してしまいます。増加したTGF-βによってヘアサイクルが乱れ、成長しきる前に髪の毛が発育を止めてしまい、抜け毛が増えてしまうのです。
たとえ筋トレでテストステロンの分泌量が増えたとしても、結合する5αリダクターゼの量が変わらなければDHTは増加しません。よって、筋トレによってAGAが進行することはないといえるでしょう。
男性の薄毛は遺伝的要因が大きい
前述した通り、AGAの主な原因は男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼが結びついて生成される「ジヒドロテストステロン(DHT)」です。
これらの因子は遺伝子として引き継がれることが多く、家系に薄毛の方がいれば受け継いでいる可能性が高まります。
また、遺伝によって引き継がれる遺伝子情報は以下の2つです。
・5αリダクターゼの活性度
・男性ホルモン受容体の感受性
薄毛になりやすい方は、5αリダクターゼが活動的かつ男性ホルモンの感受性が高い傾向があります。そのため、家系に薄毛の方が多くとも、引き継いでいる因子によっては必ずしも薄毛になるわけではないことを覚えておきましょう。
さらに、5αリダクターゼは2種類の型があり、遺伝によって受け継がれます。
自身がどちらの型か把握できると適切な治療を受けられるため、医師に確認してみましょう。
筋トレはむしろ薄毛対策に有効
血流が促進される
筋トレは筋肉を動かすことで全身の血流量を向上させる効果があります。
薄毛の原因の一つに、血行障害による頭皮への栄養供給不足が考えられます。この血行障害を改善するために、上半身だけでなく下半身の大きい筋肉を使った運動を取り入れると、効率よく血流量を向上できるでしょう。
また、筋トレと合わせてランニングなどの有酸素運動や頭皮マッサージもおすすめです。
成長ホルモンが分泌される
適度な筋トレは血流の促進だけでなく、髪の健康に関わる「成長ホルモン」の分泌も促します。
成長ホルモンとは、筋肉や骨格の発達に作用するホルモンであり、体の組織を作る重要なホルモンです。成長ホルモンはタンパク質を合成する働きもあり、「ケラチン」というタンパク質でできている髪の毛にとってはなくてはならない存在です。
太く長く、しなやかな髪の毛を育む上で、成長ホルモンの分泌に関わる筋トレは重要な要素といえるでしょう。
ストレス発散になる
筋トレは乱れた自律神経を整える役割があり、ストレス発散効果が期待できます。
自律神経のバランスが整えば、血流の改善だけでなく、睡眠の質の改善、消化機能の向上、ホルモンバランスの改善などがみられます。
ストレスが溜まりどうしようもない時こそ、筋トレやランニング、ストレッチなどで汗を流し、気持ちをリフレッシュするように心がけましょう。
筋トレ後にプロテインを摂取すればより健康的な髪の毛の成長に効果的
筋トレ後のプロテイン摂取も髪の毛の成長に効果的です。
プロテインはタンパク質を多く含んでおり、髪の毛を作る上でも大切な栄養素となります。
食事だけでは不足しがちなタンパク質をプロテインで補うことで、筋トレ効果だけでなく育毛効果を高める点が期待できるでしょう。
また、髪の毛によいとされるタンパク質は植物性のタンパク質です。大豆や豆類に多く含まれており、ソイプロテインのような形で摂取することをおすすめします。
薄毛につながるジヒドロテストステロンを抑える方法
食生活を改善する
ジャンクフードやインスタント食品など、糖質や脂質に偏った食事は、頭皮に十分な栄養が届かず、髪の毛の成長を阻害してしまいます。
頭皮や髪の健康を良好にするために、タンパク質やビタミン、ミネラルを多く含んだ食事を心がけましょう。
また、頭皮から皮脂が過剰に分泌されて雑菌が繁殖してしまう恐れもあるでしょう。
炎症が続くと若ハゲのリスクが高まるため、食生活の乱れは注意しましょう。
飲酒を控える
薄毛を予防するためには、飲酒を控えることも効果的です。
アルコールを摂取すると肝臓で代謝・分解する必要がありますが、髪の毛の栄養となる亜鉛を大量に消費してしまいます。意識して亜鉛を摂取していても、大量にアルコールを飲んでしまっては効果が薄れてしまいます。
そのため、薄毛を予防したければ飲酒はなるべく控えるようにするとよいでしょう。
AGA治療薬を始める
AGA治療も薄毛対策には効果的です。
特に進行している薄毛に悩んでいる方は、早期に医師へ相談するとよいでしょう。
生え際の後退を防ぐためには、AGAの原因である男性ホルモンに作用する治療薬を医師の指示のもと使用するとよいとされています。治療薬を使用するためには医師の診断を経て、薬を処方してもらわなければなりません。そのため、AGA治療を受けたい方はAGAクリニックを受診しましょう。
AGA治療とは
AGA治療薬の服用
フィナステリド
フィナステリドとは、男性ホルモンを抑制し薄毛の進行を妨げる効果があります。
AGAの主な原因は男性ホルモンであるテストステロンと還元酵素5αリダクターゼが結びついて生成される「ジヒドロテストステロン(DHT)」にあります。
そのため、テストステロンを抑制するとAGAの治療に効果が期待できるのです。
フィナステリドのジェネリックである「フィナステリド錠」は、AGA治療薬として日本で初めて発売された「プロペシア」と同様の成分が配合されています。
現在では多くの医薬品メーカーから発売されており、ジェネリック医薬品であるため治療費を削減できるため、治療薬の第一選択といえるでしょう。
フィナステリドとは、男性ホルモンを抑制し薄毛の進行を妨げる効果があります。
AGAの主な原因は男性ホルモンであるテストステロンと還元酵素5αリダクターゼが結びついて生成される「ジヒドロテストステロン(DHT)」にあります。
そのため、テストステロンを抑制するとAGAの治療に効果が期待できるのです。
フィナステリドのジェネリックである「フィナステリド錠」は、AGA治療薬として日本で初めて発売された「プロペシア」と同様の成分が配合されています。
現在では多くの医薬品メーカーから発売されており、ジェネリック医薬品であるため治療費を削減できるため、治療薬の第一選択といえるでしょう。
ミノキシジル(内服)
ミノキシジルとは頭皮の細胞を活性化し、発毛を助ける効果が期待できます。
血管を拡張させて血圧を下げる「高血圧治療薬」として知られており、発毛治療の応用に使われるようになっています。
服用するためには医師の処方が必要です。同期やめまいなどの副作用がある医薬品のため、内服したい場合は症状を医師に相談して使用できるか相談して決めましょう。
ミノキシジルとは頭皮の細胞を活性化し、発毛を助ける効果が期待できます。
血管を拡張させて血圧を下げる「高血圧治療薬」として知られており、発毛治療の応用に使われるようになっています。
服用するためには医師の処方が必要です。同期やめまいなどの副作用がある医薬品のため、内服したい場合は症状を医師に相談して使用できるか相談して決めましょう。
ミノキシジル(外用)
ミノキシジルの外用薬は成分濃度が5%含有のものであれば薬剤師のいるドラッグストア やネット通販などでも購入可能です。
毛細血管を広げ、血液の流れをスムーズにする働きがあり、ヘアサイクルを整える効果が期待できます。
とはいえ、外用薬では発疹や頭皮のかゆみなど、頭皮トラブルの副作用が生じる可能性があるため、安心して治療を行いたい方は医師の診察により処方された治療薬を使用するようにしましょう。
ミノキシジルの外用薬は成分濃度が5%含有のものであれば薬剤師のいるドラッグストア やネット通販などでも購入可能です。
毛細血管を広げ、血液の流れをスムーズにする働きがあり、ヘアサイクルを整える効果が期待できます。
とはいえ、外用薬では発疹や頭皮のかゆみなど、頭皮トラブルの副作用が生じる可能性があるため、安心して治療を行いたい方は医師の診察により処方された治療薬を使用するようにしましょう。
植毛
AGAの治療には植毛も効果的です。
主に後頭部や側頭部から自身の毛を採取し、生え際の後退した箇所に植毛していきます。毛根ごと採取して植毛をするため、植え替えた後も成長し、自然な髪の育毛が期待できるでしょう。
ただし、植毛した箇所が定着せずに抜け落ちてしまう場合があります。また、ニードルなどを使用するため頭皮に傷が残ったり、費用が高額になったりする可能性もあります。
治療を決めるまでに医師と相談し、自身に合った方法かどうか検討しましょう。
メソセラピー
メソセラピーとは、注射やレーザー、炭酸ガスなどで生え際の後退部位に直接治療を行う方法です。髪の成長を助ける薬剤を注射器などで注入し、血液を通して頭皮へ行き渡らせます。
内服薬とは違い毎日服用する必要はなく、定期的な施術で効果が期待できる点がメリットです。ただし、毛包がなくなっている箇所には治療効果が低く、期待した効果が得られない場合があります。
毛包の有無は自身で判断することが難しいため、施術する際にはクリニックに受診して医師と相談しながら治療を進めましょう。
薄毛が気になったら、早めに医師に相談しましょう
AGAの症状は放置してしまうと徐々に進行してしまいます。
後退してしまった生え際や進んでしまった薄毛を改善するのは容易ではありません。
そのため、早期のうちに対策を始めると症状の進行を緩やかにしたり、改善を実感できる効果が期待できたりするでしょう。
とはいえ、忙しい方は治療を後回しにしてしまいがちです。そんな方にはオンライン診療をおすすめします。自宅でも予約・診療が可能なため、対面診療と合わせて活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は筋トレと薄毛の関連性と、筋トレが髪の毛に与える良い影響を解説しました。
筋トレで増えるテストステロンは薄毛の原因物質の一つです。とはいえ、単体では悪さをせず、結合した際に薄毛を誘発するものであるため、薄毛と筋トレの関係はないと考えてよいでしょう。
また、筋トレによって血流の促進や自律神経の改善、ストレス発散などで髪に良い影響を与えるため、薄毛を予防したい方はぜひ取り組んでみてください。
とはいえ、筋トレだけではAGAを予防することはできません。適切な治療を早期に実施することで治療効果を高められるため、悩んでいる方はすぐに医師へ相談しましょう。
SOKUYAKUオンラインクリニックでは、AGA治療のオンライン診療にも対応しております。治療効果や副作用など、ご心配な方はお気軽にご相談ください。
受付時間:平日10:00~19:00
医師
坂本 好昭
この記事には医師による認証マークである「メディコレマーク」が付与されています。
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専門:形成外科, 美容皮膚科, 美容外科
経歴:慶應義塾大学医学部 卒業、同形成外科 入局。 フランス ネッカー小児病院留学を経て2016年より慶應義塾大学医学部 形成外科 講師
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